先日とっても嬉しいことがありました。
私の運営しているオンラインサロン、夢波サロンのメンバーさんが!なんと!アニメ声優としてデビュー!!!!!!!
詳しいことはブログではお話しできませんが、これはもう本当に大ニュース、サロンメンバーみんなキャッキャしております!祝いジャ〜〜
初めてアニメのアフレコに行ってきた後で、色々お話しを聞いて、
伝えておいてあげればよかったな〜〜〜〜
って思ったことがたくさんあったので…
初めてのアフレコに行く時に知っておいた方がいい、アフレコ仕事の流れとか業界のルールとかを記事にしておくことにしました…!
今回はかなりディープというかニッチな話ですが…笑
最近はコロナの影響で先輩後輩の繋がりが薄くなりがちですし、教えてくれる人がいないことも多いみたいなので、しっかり書いてみたいと思います!
もくじ
台本をピックアップしに行く
最初は事務所のスタッフさんから、
○月○日の○時〜 決定になりました!
台本は○日○時くらいに事務所にご用意できます。
みたいなご連絡をいただけると思います。
なるべく早く、自分が台本を受け取りに行ける時間に台本を受け取りに行きます。
ちなみに、これは事務所に所属していると事務所のスタッフさんが制作会社さんに台本のピックアップに行って、事務所に置いておいてくださるんですが、
フリーランスになると各制作会社に自分で台本をピックアップしにいかなくていけません。
フリーランスになると本当に改めて事務所のありがたさがわかりますよね…
→声優事務所の運営はビジネスとして超大変だと思う…フリー声優になって感じること。
台本&Vチェック
台本をいただいたら、お家でVTRと一緒にチェックしていきます。
私がデビューした頃はDVDでVTRをいただいてたけど、今はURLとパスワードが送られてきてオンラインで見られるものが多いです…!
大先輩から「昔はテープでねぇ!」みたいな話を聞いたこともあって、現場も進化してるんだなぁって思いますね〜
今は台本タブレット…みたいな方も増えたしなぁ。
特に自分のキャラクターが喋る部分は漢字の読み方、アクセントなどもしっかり確認しておきましょう。
家でチェックするVTRにはタイムコードと呼ばれる、映像の秒数みたいなのが出てます。
自分のセリフの喋りだしのタイミングで、タイムコードが何秒なのか確認しておいて、台本に書き込んでおきます。
他にも、台本上には書かれていなくても、アドリブで入れなきゃいけないお芝居がないか、
あるいは、自分の担当するキャラクター以外でも、必要そうな声はないか?みたいなことは確認しておくと良いです。
現場で、
ここにカラスの鳴き声入れたいんですけど誰か入れてくれません?
みたいな指示が来たりすることもあります。
これは新人が目立つチャンス!
とにかく新人は前に出て、なんでもやります!っていう気概があった方がいいです。
あとは「ガヤ」と呼ばれる、アドリブ芝居をずっと続けなきゃいけないシーンですね。
ガヤの意味がわからない!という方はこちらの記事をどうぞ〜〜
これもある程度セリフを考えておいて、台本に書き込んでおくと本番で慌てなくて済むかと思います。
ベテラン声優さん達は息をするようにアドリブできるけど、初めてのアフレコだったり、新人時代は、やっぱりいくつかセリフは考えて書き込んでおいた方が安心だと思う笑
ガヤはしっかりできるようになるまで3年はかかるよ、と昔先輩に言われたことがあります。
当日スタジオへ、30分前にはスタジオに入ろう
コロナの影響もあって、時間が区切られている分散収録になっていることが多いと思います。
いただいた台本、あるいは香盤表に「収録の何分前にお越しください」みたいなことが書いてあることもあるので、基本はそちらに従ってください。
あまりに早くスタジオに入りすぎると逆にご迷惑になることもあるので、注意!
基本は30分前くらいにスタジオ入るくらいが目安かなと思うけど、分散収録時はスタジオの換気とかも必要で、15分前に来てください、みたいなこともあります。
不安だったら台本もらう時に事務所の方に確認してみてね!
方向音痴の方とか、遅刻が心配な方はスタジオの最寄り駅に1時間以上前についていて、
近くのカフェとかで暇潰しをされる、という方も多いです〜
スタジオでのご挨拶
昔はふらっと入れるアフレコスタジオが多かったですが笑
情報漏洩などの観点から、最近は入口で名前や事務所名を言ったり、記入をしないとスタジオに入れない、みたいなことが増えました。
挨拶は元気よく!気持ちよく!
アフレコスタジオは、
- 声優がお芝居をするアフレコブース
- スタッフさん達がいるミキシングルーム
の2つの部屋から構成されています。
まずはスタッフさん達がいるミキシングルームの方に行って、入口のところで挨拶をします。
「おはようございます!オフィスゆめの幸田夢波です、本日はよろしくお願いいたします!」
みたいな感じで、みんな事務所名と名前を言います。
その後アフレコブースに入る時も同じ挨拶をして、
他の声優さんにも一人ずつ、同じ内容でご挨拶するのがしきたりです。
正直これはちょっと昭和風だな…なんて思いつつも、
それでもそれがお喋りをするきっかけになったりすることもあるので、形式的にならず、仲良くなるための一歩みたいな気持ちで捉えていたいですね〜
ご挨拶が終わった声優さんに関しては香盤表に書いてある名前にチェックをしておく、などがおすすめです。
昔間違えて同じ声優さんに2回挨拶しちゃってめちゃくちゃ失礼ぶちかましてしまいました、、思い出すだけで禿げる、、ォェェエエエエ
分散収録の間は一度のアフレコで会う共演者の方も少ないかと思いますが、
普通のアフレコに戻ったら20人以上一斉収録、みたいなこともあるので、香盤表に印をつけるのはおすすめです…!
座る場所は扉の近く
新人はなるべく扉の近くに座ります。
マイクに一番近い真ん中の席が主役の方、メインの役の方、というイメージです。
休憩です〜〜
みたいなスタッフさんの掛け声がかかったら扉を開ける、
再開します〜
のタイミングで扉を最終的に閉める、みたいなのが新人のお仕事。
スタジオの扉は防音のために2重になっていて重たいことが多いです。
まぁこれもちょっと古いなぁって思うし、近くにいる人がやれば良いとは思うんだけど、気がついたらやっといた方がいいかもね〜くらいの話です笑
昔はもっとすごくて、新人が先輩達全員にスタジオでお茶やコーヒーを淹れて配ったり…みたいなこともあったそうです。
こういうのも形式的にならず、先輩後輩の交流のきっかけみたいになるのであればいいな、と個人的には思うけどね…!
やっぱり大先輩だとこちらから話しかけるって難しいし笑
ちなみに声優業界の先輩は怖い人はそうそういません。
こういう話を聞くと怖い先輩ばっかりで上下関係激しいのかなと思うかもしれませんが、みなさん優しい方ばかりです。
時代もあるんだろうな〜
アクセサリー外す、スマホ類の電源を切る
アフレコが始まったらちょっとした音もノイズになってリテイクになります。
- 音が鳴りそうなアクセサリーは外しておく
- 音が出てしまう靴なら脱いでおく
- スマホ類の電源は切っておく
など準備しておきましょー!
ウィンドブレーカーみたいなシャカシャカ系の音が出ちゃうお洋服もアフレコには向きませんので、そういうのも注意しておいてください。
テスト、本番で収録
アニメだと
- 真ん中のCMより前をAパート
- CM後をBパート
- エンディング後をCパート
と呼ぶのが一般的かと思います。
基本はAパートのテストをやって、ディレクションが入ったり、別録りの指示(後で別で録るから別録りって言われたらそのセリフは本番では録りません)があって、
その後Aパート本番収録、別録りとリテイク収録。
休憩して、Bパートテスト、B本線、別録りとリテイク、みたいな進み方になることが多いです。
初めての現場はリテイクがたくさん入るもので、
周りに先輩達がいる環境の中で何度もリテイクになると倒れそうになると思うけど、
みんな通ってきた道!がんばれ!!!笑
「本日終了です」の後
本日終了です〜
と言われたら、新人はなるべく最後の方にブースを出た方が良い、っていうのをマネージャーから教わったことがあります。
急いでいるなら全然先に出ても良いと思うんだけど笑
スタジオに忘れ物がないか、とかはちゃんとチェックしましょう。
のんびりしていると他の出演者の方と会話が生まれたりするかもなので、仲良くなるチャンス、という意味で後の方に出る、という感じにしても良いと思います。
マネージャーさんによっては、「最後に出なさい」っていう人もいるお
返却するものがある場合は忘れずに
最近は情報漏洩などが特に厳しくなっているので、
台本も回収する、という現場もあります。
何か返却しなくてはいけないものがある場合は、きちんと返却するようにしてください。
もし間違えて持って帰ってしまったものがあった場合は、
黙っていないでちゃんとマネージャーさんや事務所のスタッフさんに相談すること!
言い出せないまま、持ったままにしちゃうっていうのは良くないよ!
帰りのご挨拶
帰りも来た時と同じように、ミキシングルームの方に行ってご挨拶をしてから帰ります。
お疲れ様でした、オフィスゆめの幸田夢波です!本日はありがとうございました!またよろしくお願いします!
挨拶は!
元気よく!!!!!
マネージャーさんやスタッフさんへの報告
帰り道、事務所から「報告をしてね」と言われている場合はマネージャーさんやスタッフさんに無事終了したことを報告しましょう。
これは事務所さんによってルールがそれぞれあるので、言われていればする、という感じで良いと思います。
ちなみに私は終了報告はしていませんでした!笑
現場で他の声優さんとお喋りした時に、「うちは終了連絡を電話でしなきゃいけないんだよ〜」っておっしゃってる方がいて、「そういう事務所さんもあるんだな〜」って思った〜
ただ、フリーランスになってからは、関係者からのご紹介でお仕事がつながることもあって、
そういう時はやっぱりお仕事が終わったらご連絡するようにしています。
〇〇さんがご紹介してくださったお仕事、無事終わりました〜ありがとうございました!
みたいなね。
仕事の紹介は私もすることあるけど、やっぱり元々ある関係性が悪くなったりするリスクもあるから、ちゃんとした人を紹介したいし、そこでトラブルがあったら嫌です。
自分が紹介してもらう側の場合は、そういうリスクを抱えてご紹介いただいているのだから、ちゃんと連絡しておこう、と思いますね。
帰ったらしっかり今日の反省をして、次回に活かせることは何か、学んだことはなんだったのか、咀嚼していきましょ〜〜
初めてのアフレコに行く前に、頼れる人を頼ろう
初めてのアフレコってめちゃくちゃ緊張するし、考えなきゃいけないことはいっぱいある。
その中でしっかりお芝居もしなきゃいけないので、超大変だと思います。
私がデビューが決まった時は、当時所属していた事務所が特別レッスンを組んでくださって、
いつも教えてくださってる講師の先生が個別で教えてくださる時間を設けてくれました。
今思うと本当にありがたかったな…
不安なことはそこで全部聞けたし、マネージャーさんも送り迎えしてくれて心強かったし、困った時に頼れる人がいる、という環境でした。
どうか不安なことは事務所のスタッフさんやマネージャーさんに先に聞いておいてください。
現場で恥をかくよりも、身内である事務所で恥をかいておいた方がいいし、
そもそも聞くことは恥ではなく、熱心に聞けば、「やる気があるな」と思ってもらえると思うので、事務所からは好印象だと思います。
忙しそう、って遠慮しちゃうかもしれないけど、現場で困るよりマシだよ!!!
サロンメンバーの人は私もなんでも答えますので、不安なことは先に聞いてください!!!!
→声優の収録時間は超短くて、なのに一番目立つのも声優っていう責任
読んでくれてありがとうございました!
ではっ
やっほい!声優ブロガーの幸田夢波です!