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声優がアフレコ現場で一発OKを目指さない方が良い理由

ゆめもん

やっほい!声優ブロガーの幸田夢波です!

新人声優の方から、

新人さん

一発OK出せなくて凹みます…

新人さん

一発OKでお仕事終われました!(よかったァ)

みたいなお声を聞くことがよくあります。

たしかにね!

一発OKもらえると嬉しいよね!

でも私は一発OKにこだわりすぎるのはあんまり良くないことなんじゃないかなぁ、と思っています。

https://twitter.com/dreaming_wave/status/1529397590600695812

こちらのツイートで書いた通り、

一発OKは必ずしも「正解」ではないと思うんですよね。

ここら辺で悩んでいる新人さんも結構多いので、今日は「一発OK」について話してみたいと思います。

あくまで私見なのでね!色々な考え方があると思います。

私一個人の意見として書いておりますので、「ふ〜ん」くらいな感じで読んでね!

なぜディレクターがいるのか

そもそもなぜディレクター(音響監督)さん、という存在がいるのか。

それは、作品に携わっている方が沢山いるからです。

アニメの場合だったら、製作委員会に入っている企業が複数あってそこからお金が出ていて、

声優だけじゃなくアニメ映像を作る会社、音楽を作る会社、音響全般を担当する会社など、

色々な会社が関わって作品ができます。

音響監督さんは音響まわりのディレクション(指示)をするリーダーという感じ。

声優は一つの部品であって、

他の部品(後ろの音楽や効果音やもろもろの音関係のものから、作品に求められるもの、映像との演出など)とのバランスを見て、

声優の演技がどういう形になっていれば、より良いものになるのか、ということを考えて指示を出して下さいます。

声優には声優としての仕事しか見えていないことが多いけど、

ディレクターは全体を見ながらバランス調整もしている感じ。

そうやって多くの人が関わる現場だからこそ、ディレクターは絶対に必要な存在で、

多くの人が関わるからこそ、色々なアイデアを持ち寄れて、より良いものを作れる、というのが作品作りの楽しいところでもあると思うんですね。

そう考えると、別にディレクションって怖いものではなくて、(人によっては怖い言い方に聞こえる人もいるかもだけど笑)

作品をよりよくするための「指示」なんですよ。

だから必要以上に怯えることはないと思う。

むしろより良いものにするために言ってくれてる、と思ってありがたく受け止めて、

その指示にどれだけ応えられるか、っていう方が100万倍大事なんじゃないかな、と思うんですね。

「ダメ出しされちゃった、、どうしよう〜〜〜」ってなりすぎて、1テイク目よりも2テイク目の方が良くないものになってしまう方が問題です。

アニメのアフレコの流れってどんな感じ?

なぜ一発OKが良いみたいな文化になったんか…?

じゃぁなんで昨今、「一発OK正義!」みたいな風潮になったんかというと、これはもう

現場に時間がない

っていうのが一番の理由なんじゃないかと思います。

早くスムーズに収録が終わればそれだけ時間が浮く。

長い収録になればそれだけスタッフさんも拘束されるし、スタジオ料金も延長になることもある。

だから速いことは偉いこと、みたいな風潮になっちゃったのかなぁ、と。

実際スムーズに進んだ方が喜んでもらえるしね…!

そしてこの話は、もちろんだけど、

一発OKが悪い、ってことを言いたいわけでもないんですよ!!!!

制作陣が役者に期待している演技のイメージというのは絶対的に演技前からあって、

1テイク目で「そうそう!これこれ!」ってなれば一発OKになるし、

むしろ「あ〜〜思ってたやつより良い!すごいわ!」って思ってもらえるケースもあります。

ゆめもん

後日談、みたいな感じでスタッフさんからそういうお声をいただいたこともあって、そういう時は本当に嬉しかった!

なので一発OKが悪いわけでもない。

ただ一発OK至上主義になりすぎない方がいいんじゃないかね、って話ね!

アフレコ現場でヒヤッとする瞬間

一発OK(という名の諦め)、もある(恐怖)

はい、そんでここからは突然体温が下がる話ですが、

1テイク目で

「はい、おっけーでーす(テンション低)」って言われて一発OKになったものの、

それは

  • 「はい、おっけーでーす」=「(まぁこんなもんか)」
  • 「はい、おっけーでーす」=「(テストから言っても変わらなかったから言っても無駄か)」
  • 「はい、おっけーでーす」=「(時間あんまりかけられないしいっか〜)」

みたいなこともあります。

ゆめもん

ンォォォオオオオオオオオ゛(嗚咽)(吐血)

だからさ、結局何が一番いいかなんてわからんのだ。

とにかく目の前の仕事に誠実に一生懸命取り組んでいくしかない。

ただ落ち込みすぎて芝居に影響するのは良くないので、

現場ではダメ出しをされても疑心暗鬼にならないこと

「次のテイクで絶対より良いものを出してみせる」

という気概を常に持っておくことが大事なんじゃないかと思います。

以前現場で、収録終わりにディレクターさんやミキサーさんとご飯した時、

ゆめもん

きょ、今日の収録どうでしたでしょうか…OKもらっても不安で…

的なことを言ってしまったことがあって、

ディレクターさん

こっちがOK出したらそれは「OK」ってことなんだよ。

もっとディレクターたちを信頼してよ!

って言ってもらったことがあります。

厳しくも温かいお言葉。

たしかになぁ、ってなった。

これを聞いてしまったのは失礼だったかもしれない。

何度もお世話になっているディレクターさんとかが出てくると、

そういう信頼関係のもとお仕事ができるようになってくるのでありがたいです。

でも多くの現場はやっぱり初めましてのディレクターさん、初めましてのクライアントさんなんでね、

疑心暗鬼になろうと思ったらいくらでもなれるんだけど、

マイナスな方向に思っちゃうと芝居も本領発揮できずもったいない結果になることが多いので

鋼のメンタル目指してやっていきやしょう…!

声優が初めてアフレコに行く時に気をつけなくてはいけないこと

鬼リテイクはいつか通る道な気がする

私は上述のツイートで話した通り24テイク(たぶん(パニックすぎて数字はうろ覚え))やっちゃったことあるけど、

このツイートしたら「自分は100テイク超えたことあるよ!」っていうお話しをしてくださった先輩がいらっしゃいました笑

いや〜〜〜〜私も自分の24テイクのこと思い出すと消えてなくなりたくなるけど、

100テイクは考えただけで胃袋出そう。こえ〜〜〜〜〜〜〜うっひょ〜〜〜〜

でもお仕事を続けていると、誰でもいつかは通る道なのではないかなと思います。

鬼のリテイク祭りね笑

ただこれってさ、それだけ時間かけてもらえる現場ってことだし

「この人ダメそうだな」って諦められちゃったら、そもそもそんなにリテイクにならないと思うんですよ。

妥協せず、付き合ってもらえてる証でもある。ありがたいことですよね。

だから、それだけリテイクを重ねてしまった原因を考えて絶対に成長しなくちゃいけない。

そしてその成長ができたら、きっと1段階上に行けるんだろうな、って思うのです。

この記事をここまで読んでくださった方、

ぜひ一発OKにこだわりすぎず、そしてダメだしを恐れず、お芝居に取り組んでみてください〜!

鬼ディレクション祭りに出会ってしまったら、「これを乗り越えたらスーパーサイヤ人になれる」と思って頑張って下さい笑

声優の演技の引き出しを増やす練習

読んでくれてありがとうございました!

ではっ

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