フリーランスになって一番最初に困ったのは請求書の書き方でした。
デスクワークをしていて事務作業などで請求書を書いたりすることがあるようなお仕事から独立して個人事業主になった人は
請求書の書き方くらい知ってるよ、という方が多いかもしれません。
しかし全くそういった事務の経験がなく突然個人事業主になると
仕事をした時に請求書を自分で送らなくてはいけないのでこれがものすごく困るんですね。
どう書いたらいいかも分からないし、税金のことも初めて「勉強しなきゃな」と感じたものです。
実際に請求書を書くときの手順について紹介してみたいと思います。
請求書を書く前の確認事項
まずは請求書を書く前にクライアントと確認しておかなくてはいけないことがいくつかあります。
振り込み手数料
請求金額を振り込んでもらう時に振込手数料はどちらが負担するのかということも一応確認しておきましょう。
請求した金額とは違う金額が振り込まれている、というトラブルを招きかねないので
ちゃんと確認しておいたほうがいいです。
たった数百円の違いですがトラブルを起こさないためには大切なことでしょう。
通常は請求書に「恐れ入りますが振り込み手数料はご負担いただきますようお願い致します」って書いておいて負担してもらいます。
税金・源泉徴収に関して
金額が税込なのか税別なのか、
源泉徴収はどの様な扱いにするのかということを確認しておくことも大切です。
基本的には「仕事を1万円でやってください」と言われたら、請求書は税別、つまり税金分を加算した11000円で書いてしまっていいでしょう。
一応出来上がった請求書をクライアントに確認してもらってOKならそのまま受理してもらうという形で。
請求書を郵送する場合は一度メールもしくはLINEなどでPDF版を確認してもらうというのがいいと思います。
個人事業主になりたての時は税金分だって馬鹿にならない金額ですから
特に指定がない場合は税別で書いちゃいましょう!笑
後から指摘されたら直せばいいと思います。
これが損しない秘訣です笑
また源泉徴収税ですが原則はクライアントが源泉徴収税を納めるのが一般的です。
これはクライアントが納めてくれるものであり、基本的には源泉徴収されたあとの金額が振り込まれるので請求書にわざわざ書く必要はありません。
源泉徴収の計算の仕方は
- 100万円以下の場合 源泉徴収税額=支払金額×10.21%
- 100万円を超える場合の算出方法 源泉徴収税額=(支払金額−100万円)×20.42%+102,100円
です。
つまり1万円で仕事をしてくださいと言われて税別で11000円の請求書を渡したら
11000円×10.21%=1123.1円が源泉徴収された金額が振り込まれます。
小数点以下は切り捨てでこの場合は9876円が振り込まれる、というわけです。

あれ?思ったより振り込まれた金額が少ないぞ?って時はだいたいこれだよ〜
ただクライアントが個人事業主だったりして源泉徴収義務者じゃない場合、クライアント側で源泉をしてくれません。
- 常時2人以下で、お手伝いさんなどのような家事使用人だけに給与などを支払っている人
- 給与などの支払いがなく、弁護士報酬などの「報酬・料金」だけを支払っている人
クライアントが上記の条件に当てははまる人の場合は源泉徴収義務者ではないので源泉をしない金額が振り込まれます。
クライアントさんが個人事業主の場合は「源泉はしてもらえますか?」と最初に確認しておいた方がいいです。
「源泉しないから金額が多く振り込まれるのでラッキー!」ということではなく、
あとで確定申告で納税することになるのであまり変わりません笑
ただ源泉してくれるかしてくれないかを確認しておき、確定申告時に源泉してもらった場合は源泉徴収票をもらう必要があるので、クライアントごとにメモしておくと確定申告が楽になります…!
振り込み日程
いつまでに請求した金額を振り込んでもらえるのかということをきちんと確認しておきましょう。
取引の締め切りから実際に代金が支払われるまでの期間を支払サイト(しはらいさいと)と言います。
支払サイトは30日が結構多くて、これは「月末締め翌月末払い」っていうやつ。
例えば10月15日にお仕事したら、10月31日の日付が締日になって、実際にギャラが振り込まれるのは11月30日ということだよ〜!
特に個人事業主の場合はやり取りする相手が法人ではなく個人のことも多いと思うので
ギャラが振り込まれずに泣き寝入りということがないようにこういったところもきちんと確認しておくべきです。
お仕事をする相手を間違えると、仕事をしたのにお金を払ってもらえないということもありますから気をつけましょう。
→フリーランスでギャラの未払い、ってよくある事。回避する為には?
請求書の書き方
金額は上記で説明したような形で請求します。
ちょっと見本を作ってみました。

①前株なのか後株なのか、クライアントの名前は間違えないようにしっかりと確認しましょう。
②ネットで簡単にweb用の印鑑データを作ることができるのでそれを使って一応判も入れておくとそれっぽい請求書になります。(これは日本の商習慣らしく、実際の税務上は印鑑はなくてもいいらしいんだけどね笑)
web印鑑などの作り方はこちら→フリーランスにおすすめしたい請求書作成サービスMisoca
③住所の所に自分の実際に住んでいる住所を書きたくない場合はバーチャルオフィスを借りてしまうといいと思います。
事務所として住所を借りるよりも安いし、特に女性の個人事業主の場合はこういったところは気をつけた方がいいでしょう。
郵送物を転送してくれるオプションもあるのでまだ登記は考えていない場合でも一つ住所を持っておくと便利です。
郵送物転送はね、お手紙やプレゼントの受け取りとかにも便利なのです。
→個人事業主で住所が必要になったのでバーチャルオフィスを借りてみた

私もバーチャルオフィス使ってるよ〜〜!
請求書を渡すタイミング、渡し方
基本的には請求書を渡すタイミングは「お仕事が終わってから郵送で」という形になります。
単発の仕事の場合は仕事が終わってからで良いと思いますが
月に何度もお仕事があるようなクライアントさんなら「末締め(まつじめ)で」という指示があるかと思いますので、月末に全てをまとめた請求書を作成します。
手渡しでも問題ないですが、手渡しの場合は請求書が経理担当にきちんと渡らない危険性も高いです。
最近は請求書のPDFをメールやLINEで送っても受理してくれるクライアントも多いですし
その方が郵送料もかからないので、メールやLINEで送っても問題ないか先に確認しておくといいでしょう。
相手に請求書を送っても自分にも控えをきちんととっておくようにしましょう。
郵送する場合は封筒に「請求書在中」のスタンプを押すのが慣例となっています。
一目で重要書類だとわかるようにするためのものです。
なければ手書きでもよいですが、スタンプの方が見た目はいいですよね。
こういった見た目もお仕事の信頼度につながるので、持っていないようならスタンプを買っておくといいかもしれません。
月に何通も請求書を書くようであれば、自分で作成するのも大変なので、請求書の郵送を代行してくれるサービスを使うといいと思います。
次の章で紹介します。
→幸田夢波がフリーランス、経営初心者におすすめしたいビジネス本
請求書を書く時におすすめのサービス
月に何通も請求書を書く予定がないのであれば無料で使うことができるMisoca というサービスがおすすめです。
初めて使う人でも簡単に請求書を書くことができますし郵送サービスも対応しています。

実際に届く請求書ですが、ちゃんと請求書在中スタンプも入ってます。
会計管理も行いたい、一月あたりの請求書の量が多い、というのであればfreee などの会計ソフトを導入してその中で請求書を作成するのが一番良いでしょう。
私も最初はmisocaを使っていましたが今はfreeeを使っています。
個人事業主になりたての頃は大変なことも多いと思いますが、
とりあえず請求書が書ければお仕事をしてお金をもらうということはできますので参考にしてみてください!
→やってみて気付いた独立して仕事を始める時にやっておくと良い準備
読んでくれてありがとうございました!
ではっ
高校在学中から声優事務所で仕事をしていた上に、大学卒業後もアルバイト経験しかなかったので私は全然知りませんでした笑