声優ってどんなイメージ?と聞いたら「滑舌が良い!」という意見がすぐに出ると思います。
声優って確かに滑舌が良いイメージ、ありますよね。
もちろん滑舌を良くするためにたくさん努力していますし、滑舌にはいろんなものが影響しています。
でも滑舌が良いことが声優に絶対的に求められるのか、というと実はそうでもないんです。
今回は声優の滑舌についてお話ししてみたいと思います。
滑舌に影響あるもの
まずは滑舌を良くするのには何が必要なのか、何が影響するのか、ということについて説明します。
実はあんまり意識したことがない部分ばかりだと思います。
歯並び
実は滑舌には歯並びがものすごく影響します。
日本語には発音する時に歯を使う音が多いんです。
例えば「サ行」
歯並びが悪いと
- 空気が抜けやすくなってしまったり
- 音が濁って聞こえたり
- シャープな音が出なかったり
といろいろ問題が出てしまうんですね。
私はもともと歌手を目指していたのもあって、学生のうちから歯の矯正をしていました。
滑舌が気になる、という方で歯並びがあまり良くない方は歯の矯正を試してみてもいいと思います。
今は歯の裏に矯正器具をつけるような目立たないタイプの矯正もあるようです。
あとは習慣から治していくのもいいと思います。
人にはどうしても癖があるので
- 片方の顎で噛みすぎないだとか
- 眠っている時に歯ぎしりが激しいならマウスピースを作るだとか
いろいろやり様はあります。
一度歯医者さんに相談してみるのが一番良いと思います。
歯ぎしりとかは自分でわからない部分ですし、自分の習慣も気づいてないことってたくさんあるんですよね。
歯医者さんに相談すると歯の状態を見ていろいろアドバイスをくれるはずです。
舌の筋肉
舌の筋肉も滑舌もとても滑舌に影響があります。
- 舌先の筋肉
- 舌の根っこの方の筋肉
どちらも必要です。
筋肉ももちろんですが舌の柔らかさというのか、特に早口なんかやる時は舌がどれだけ稼働できるかに滑舌がかかっています。
「舌が回らない」という言葉がありますがまさにそれ、って感じですね。
実際ベテラン声優さんは舌が柔らかい人が多いです。
舌の筋肉を鍛える練習がわからないという人はとりあえず巻き舌をたくさん練習するといいと思います。
実は巻き舌ができない、という人も結構いますよね。
私は巻き舌は
- アール(R)
- ラーメン
という言葉で練習しました。
アールという言葉は巻き舌を練習するにはとても良いです。
アールという言葉が巻き舌を使って言えるようになったら「ラーメン」という言葉で単語の立ち上がりから巻き舌を使える練習をしてみましょう。
これが言えるようになるとラ行の滑舌もよくなるはずです。
ちなみにこれは私はボイトレで習った練習方法でした。
ボイトレで習う発生や滑舌の練習は声優の仕事にも通ずるものがあります。
表情筋
滑舌が良い声優さんは表情筋もものすごくある人が多いです。
顔って実は筋肉だらけなんですが、普段使ってない筋肉って実はたくさんあるんですよ。
もちろん声優の場合は表現をするのが仕事なので
とんでもなく楽しい、とんでもなく辛い、みたいなシーンを演じる機会が多いです。
人に比べるとそういう顔が壊れるような演技をよくしているので自然と表情筋が発達している、みたいなこともあるでしょう。
それが癖付いて、普段から楽しい時は顔をくしゃくしゃにして笑う
辛い時は顔が千切れんばかりに辛い表情をする、という習慣があるのだと思います。
でも普段から表情筋を鍛える練習もしています。
顔の筋肉を全部ぎゅーっとするようなイメージで顔をくしゃくしゃにしたり
逆に筋肉を全部広げるような気持ちで顔のパーツを大きく開いたり。びっくりした、みたいな表情になりますね。
これを何度か繰り返すだけでも相当表情筋がほぐれます。
疲れたように感じる人は多分、普段日常生活であまり表情筋を使えていない人です。
この表情筋をほぐす運動は収録スタジオでもやっている人が多いです。
こういった表情筋を鍛えるための道具もあります。
普段から練習
滑舌は普段から練習することで劇的によくなります。
例えば早口言葉。
私はレッスンでもらった早口言葉を毎日練習していました。
今でも時々やりたくなって、「衰えてないかな」という確認も含めてやっています。
-
上高畑に行くのですか 下高畑にいくのですか いいえ 上高畑でもなし 下高畑でもなし 中高畑に行くのです
-
歌うたいが歌うたいに来て 歌うたえと言うが 歌うたいが歌うたうだけうたい切れば 歌うたうけれども 歌うたいだけ 歌うたい切れないから 歌うたわぬ
-
この竹垣に竹立てかけたのは 竹立てかけたかったから 竹立てかけたのです
私が練習していたのはこんな感じの早口でした。
人によって苦手な早口言葉は違うので、ネットでいろいろ探してやってみると良いと思います。
毎日練習していたら滑舌は必ずよくなります。
私ももともと滑舌が良い方ではありませんでしたが、
本当に毎日1時間練習して1週間もすればすぐ結果が出てきますよ。
滑舌が求められる仕事
滑舌が求められる仕事というのは実は声優全般の仕事ではありません。
もちろん「セリフが聞こえる」程度には滑舌が良くないといけないなぁと思いますが
特にアニメを見ていて、全員が滑舌が良い、っていうのってあまりないと思うんですよね。
アニメはキャラクターが愛されるかどうか、というところが一番の勝負です。
だから実は「滑舌が悪い」というのもそのアニメのキャラの個性になりうるんですね。
ちゃんと喋れてないのが可愛い、みたいなキャラクター、思い当たりませんか?笑
ただ、できないことがあるよりも「できるけどわざとやらない」という方が重宝はされます。
いろんな役ができるようになるでしょう。
自分がもし滑舌が悪いなら、それをキャラクター性として武器としていくか
それともそれを直して、滑舌がいいのも悪いのもどちらの役も受けていくのが、というのは一度悩んでみてもいいかもしれません。
ちなみに滑舌が良くないと絶対にできない仕事みたいなのはあります。
- 番組ナレーション
- CMナレーション
- ラジオパーソナリティー(ネットラジオではなくラジオ)
こういった「情報を正確に伝えなくてはいけないコンテンツ」の場合は滑舌が良くないとできない仕事に分類されるかと思います。
研究が大切
今回は滑舌についてお話してみました。
滑舌は常に研究していくことが大事です。
自分の声を録音して聞いてみて、聞きにくいところを改善していく、みたいなことも良い練習になります。
毎日何かしらの努力をすることが大切だと思います。
読んでくれてありがとうございました!
ではっ