アニメやゲームが好きな人、声優さんが好きな人はドラマCDという作品形態に触れることも多いと思います。
今回は声優側の目線でドラマ CD を収録する楽しさについてお話ししてみたいと思います。
間が自由
ドラマCDの収録はアニメや吹き替えの現場と同じようなスタジオで収録をします。
スタジオの中に何本かマイクが立っていて、
その中で登場する人だけがセリフの時にマイク前に立つというやり方です。
通常アニメや吹き替えの現場では、この何本か立っているマイクの前にディスプレイがあり
そこにアニメの映像や声を充てるための映像が流れているのですが
ドラマCDの場合はこのモニターを使うことがありません。
声を当てる画がないのがドラマCDの特徴です。
なのでアニメや吹き替えの現場とは違って、この尺でこのセリフを喋らなくてはいけない、という縛りがないんです。
タイムコードがあるわけでもないですし、口パクを合わせる必要もないんですね。
完全にその役者さんの間で芝居をすることができます。
自分のタイミングでお芝居をすることができるので、
アニメや吹き替えの現場に比べるとかなり自由にお芝居をすることができます。
逆に演技力が問われるとも言えるでしょう。
こういった点でドラマ CD の現場というのは、声優にとって楽しいと言える現場だと思います。
完全なる音だけの勝負
ドラマCDの場合は表現できるのが音だけになります。
アニメや吹き替えの場合は画がついていますから、
視覚的に表現をすることができますが、ドラマCDの場合は自分の声と、
あとはSE 呼ばれる効果音のみが表現のツールで、完全なる音のみの表現なんですね。
もちろん収録した上で編集もされますし、
例えばMと言われる心の中の声を表すセリフに関してはエコーっぽい効果がついたりもします。
音の面では色々な仕掛けがしてありますが、視覚的に情報を伝えることができないので
音だけでどこまで伝えることができるのかということが勝負になり、
これもまた声優にとってドラマCDが楽しいと思えるポイントの一つだと思います。
仕事によって違う演技の仕方
このように声優の仕事は声の仕事とざっくり言っても、その作品がどのような形で世に出るのかということによってお芝居の種類も変わってくるものなのです。
アニメやと吹き替えでもお芝居の種類は変わりますし、
アニメとドラマCDでもやっぱり少し違ってくる部分というのがあるんですね。
視覚的に表現ができない部分を
ドラマCDではより一層聞いている人たちにイメージを膨らませてもらうための仕掛けというものがされています。
出来上がってくる作品形態によってお芝居の種類もまた変わるというのが声優の仕事の楽しさの一つかもしれません
読んでくれてありがとうございました。
では。