先日、海外の企業さまとのお取引についてブログ記事を書きました。
こちらに「初めて取り引きをする企業さんは、納品したのに入金されない(泣)みたいなことが起こるかもしれないので、中にはウォーターマークを入れて納品される方もいらっしゃるそうです」という内容を書いたところ、
以下のような質問を質問箱にていただきました!
いや〜〜確かに調べてもあんまり出て来ないし、
そもそもウォーターマークってなんやねん!って感じですよね!
私もウォーターマークっていう言葉自体最近知ったし!笑
ということで今回は、
- ウォーターマークってなんなのか
- 宅録音声を納品する時にはどうやって入れるのか
を解説していきたいと思います!
もくじ
ウォーターマークとは?
ウィキべディア先生によると…
ウォーターマークは、本来、紙の透かし(すかし)のことを指すが、著作権表示などのために静止画像や動画に写し込まれる小さな図案や文字を指すことが比較的多い。
Wikipediaより
とのこと。
画像とかではよく見ますよね!
こういう感じで、有料の画像素材とかだったりすると、購入前には透かしが入っています。
ネッコきゃわわ〜〜〜
購入後に透かしがとれたものがダウンロードできる、みたいなやつ。
権利関係のものは、こうやってウォーターマークを入れることで、勝手に使われてしまうことを阻止することができる、というわけです。
クリエイティブな仕事をする場合はこういった権利のことはある程度勉強しておく必要があると思いますね〜
声優もお仕事をする際は「守秘義務」というものを絶対に守らなくてはいけません。
どうしてそれを守らなきゃいけないのか、説明できる新人さんは結構少ないんじゃないかな。
そういうことって学校とかで教えてもらえるもんでもないしね〜
私も業界が長くなってきてやっと理解できるようになった感じです。
何のためにウォーターマークを入れるの?
このウォーターマークは、リスクヘッジのために入れる感じです。
お仕事をする時は
- 依頼がある
- 音声データを納品する
- 入金される
という順番が一般的だけど、この順番だと「データを納品したのにお金が支払われない!」ってことが起こり得るわけです。
実際そういう被害に遭われるフリーランスの人って多いんだよね…
なので、初めての取引だったり、海外との取引だったり、少しリスクがありそうな取引の時はウォーターマークを入れて納品する、という声優・ナレーターの方もいらっしゃる、ということですね。
お仕事する上では信頼関係って本当に大事だよね…
私は自分のブランディングなども考えて、「この価格以下のお仕事は受けない」という明確な線引きがあるので、あまりにも安すぎるお仕事はお断りさせていただいていますが、
やはり報酬が安すぎる宅録案件なんかは、「頑張って納品したのに入金がなかった…」というトラブルは結構あるみたいです。
音声にウォーターマークを入れる方法
では実際にウォーターマークを入れる方法ですが、
これは本線(メインで収録している音声)に別線でウォーターマーク音声を重ねる方法で入れていきます。
普通に音源作る
まずは普通に、依頼があった原稿で音源を収録していきます。
録った音源はこちら
ちなみにこの収録は宅録でやってます〜!
使ってる機材についても紹介しているのでそちらもぜひっ
透かし用の音声(ウォーターマーク)を作っておく
録った音源はこちら
あとで本線に重ねるので、音量を下げておきます。
編集で重ねる
こんな感じで本線の上にウォーターマークを重ねます。
これを書き出してノイズを修正した音源がこちら
「重ねる」ということが大切で、例えば本編の冒頭に「これはサンプルです」という音声を加えても、その部分をカットしてしまえば本編が使えてしまいます。
上に重ねることで、別々に分けられない音声データになるので、ウォーターマークがきちんと透かしとして機能してくれます。
→声優がやってる、宅録でナレーションやセリフの収録をする時のコツ
信頼できる企業さまとやりとりをすることが一番大事
ということでウォーターマークの入れ方を紹介してみたけど、本音を言えば
そんなめんどくせぇことしたくねェ!
性善説で生きてェ!
ってことで、初めてのお取引や海外のクライアントさまなど、心配がある時はウォーターマークを入れるのも選択肢としてはあるよ、という話です。
もちろん一手間かかるし、全部これをやってたら大変。
だから私は、なるべく「信頼できるクライアントさんとのみお仕事をしていく」という方向性でやっていきたいなと思っています。
ある程度やり取りをして信頼できると思ったクライアントさんとのみお取り引きをさせていただいているので、今までウォーターマークを入れて納品したことはないです。
制作スタッフとして入っていた映像制作の仕事では、ウォーターマークの入った音声データ、BGMを取り扱ったことはあります。
制作の現場では、ウォーターマークが入っている音源は珍しいものではありません。
商業作品だと、有料の音源使ったりすることもいっぱいあるしね!
今お付き合いのあるクライアントさんは、仕事でのやり取りをする時にちょっとした雑談とかを入れてくださる方も多くて、
仕事そのものも褒め褒めしてくれるし(ありがてぇてぇ)、なんていうんだろうか、取引だけじゃない楽しさみたいなのを感じながらやり取りができるクライアントさんばかりなんですよね。
そういうのもまたフリーランスで仕事をしていく楽しさだと思っているので、
なるべくそういう安心してやり取りができるクライアントさんと楽しくお仕事ができたらいいなの精神でやっております。
とはいえ、嫌な思いをされたことがある方や、色々なことが初めてで心配、という方にはウォーターマークを入れる方法も選択肢としてありますので、ぜひ検討してみてください。
→声優・ナレーターの宅録の仕事、どんな流れやルールにしてる?
読んでくれてありがとうございました!
ではっ
やっほい!声優ブロガーの幸田夢波です!