声優の養成所や専門学校に行くとよく言われるのが、
有名作品とかちゃんと見ておくように〜!インプット大事!
ってやつ。
まぁそもそも声優を目指している人はめっちゃアニメ好きだったり映画好きだったり、っていう人が多いと思うので、言われなくても見てる人もいると思うんだけど、
個人的にはジャンル問わず履修した方がいいかな〜というのを強く思ってます。
私も結構オペラ観に行ったりとか歌舞伎観に行ったりとかしてる〜!
どっちもめっちゃよかったなァ
今回は質問箱で以下のようなご質問をいただいていました!
そもそも「趣味」として作品を観ている人からすると、「勉強」として作品を観るためにはどうしたらいいんだ?と疑問に思う人も多いのかなぁとも思いますので、
個人的な分析の仕方ではあるんですけど、一例として、私の作品の履修の仕方をお話ししてみたいと思います〜〜
色々なジャンルに触れよう!
結構意識的に、色々なジャンルの作品に触れようと日頃から心がけています。
そもそも私は元々歌が大好きで、小学生の時は歌手になるのが夢でした。
そこから中学で闇落ちし、オタクになった私は「アニソン歌手になりたい!」って方向転換するんですね。
紆余曲折あって声優事務所から声優デビュー、加えてキャラソンデビューもできて夢が叶いました。
そして当時吹き替えの現場でお世話になった音響監督さんに「アニメ声優として活躍したいならアニメだけ観てちゃだめだよ」というお話をしていただいたんです。
アニメにも色々な表現があります。
例えば同じアニメーションでも、ジブリの声優の芝居と深夜アニメの声優の芝居は違いますよね。
それと同じように、表現というのは媒体によって求められるものが変わるし、声優は声優である前に役者。
芝居の引き出しを多く持つためには色々な作品に触れて、色々なことを感じること、
もちろん自分の人生においても、色々な経験をして人間として深くなっていくことが大切だと思っています。
実際アフレコの現場で「もっとこういう風に」というディレクションをいただいた時に、
自分が行ったことがある場所の景色が思い出されたり、
観たことがある作品のとあるシーンが思い出されたり、ということはよくあることで、
自分の経験、観たものがそのまま引き出しになるんじゃないかなと思うのです。
だから勉強のために観るなら、一つのジャンルにこだわらず、とにかく色々なものに進んで触れてみる、ということをまずは大切にしてみてください。
→声優は仕事内容、現場によって求められることが違うし芝居の種類にも色々ある
繰り返し同じ作品を観るのもおすすめ
質問者さんは「ストーリーを追って終わってしまう」ということだったのですが、
これはもちろん大切なことだと思うので別に悪いことではないと思います。
ただ、もっと違うところにも注目して観てみたいと思うのであれば、
同じ作品を繰り返し観る、というのもおすすめ!
Amazon Primeとかに入っていればprime videoで何度も同じもの観られますし、今は良い時代ですよね〜〜〜
私は好きな作品は繰り返し観ちゃう派で、人生のバイブルと思っている『コードギアス』はもう何度観たことかって感じです笑
深い作品は何度観ても新しい気づきがあります。
結末を知った上でもう一度観てみると、
ァァ!ここ伏線かよぉおおお!!!!!
ってことよくあるよね。
あとは人からおすすめしてもらったものもなるべく履修するようにしてます!
今は自分が運営しているオンラインサロン・夢波サロンのメンバーさんにおすすめしてもらった『ゴールデンカムイ』と『左利きのエレン』を一気読みしてる最中です笑
北海道を舞台に、狩る!食べる!戦う!お話。
アイヌ民族の文化が丁寧に描写されてて、食のシーンがすごい美味しそうですこ。北海道もよく行くから地名もわかる部分多くてさらにすこ。
どんなにシリアスでも変顔入れてくるから愛しい。
漫画読み終わったらアニメも履修したい所存。
大手広告代理店で働く駆け出しデザイナーさんが主人公のお話。
こちらも実在する名前がバシバシ出てきて面白い。
広告代理店って意外とどんな仕事してるか知らない人多そうだし、でも声優は関わることもあるはずだから、そういう意味でも面白いんじゃなかろうか。
この際なので私のおすすめ作品もぜひ観て〜〜〜
→Amazon Primeで見放題のおすすめアニメを紹介してみる![随時更新]
「好き」か「嫌い」か、を「どこが」まで考える
最初は「好き」か「嫌い」か。
シンプルに考えるだけでいいと思います。
そのあと、どこが好きなのか、どこが嫌いなのか、まで考えてみましょう。
これ多分日本人の悪い癖なんじゃないかと思うんだけど、意見をシンプルに言うっていうのが苦手な人が多いです。
でも自分の心理を理解できていないのに他人の心理を表現する、演じるなんてできません。
なので自分の気持ち、感じることを普段から大切にした方がいいです。
そして感じた気持ちには必ず理由があるはずだから、その理由まで考える。
例えば私はコードギアスが大好きだけど、似てる構図でいうとガンダムSEEDとかもそうで、
本来だったら仲が良かったはずの二人がそれぞれの正義のためになぜか憎しみあい、殺し合わなきゃいけなくなる、みたいなのが大好物なんですよね。
苦しければ苦しいほど良い。
それぞれに大切にしてるものがあって、でも同じ側にはいられない…みたいなのね!ロマンじゃん!誰も悪くないのになんでぇええええってなって悶えるわけです。
多分色々な作品に触れていくうちに、自分の好きなパターンみたいなのが見えてくると思います。
あ〜はいはい。これは好きなやつですわ。
みたいな嗅覚ね。
嫌いなものに関しても、どこが嫌いなのかを説明できるといいです。
もちろん好き嫌いは主観なので、作品を否定する、ということではなくてね。
「自分はここが受け付けなかった」っていうのが明確だといいかな〜と思います。
アウトプットしてみよう
まぁなかなか言語化というのは難しいもんで、
一人でふんわり作品を履修するだけだとやっぱり「勉強」としてというより「趣味」としての履修にとどまってしまうと思うので、
作品を履修した時はアウトプットするのがおすすめです。
私は作品鑑賞ノートみたいなのを作って感想をザーッと書いたりとかもしてたし、
あとはnoteとかブログとかでそういうのを発信してみても良いしょう。
もっとハードル低くしたかったら、何かを履修したら1ツイート、とかでもいいと思います。
人と感想をお喋りするのもおすすめ!
友達と映画行ったりすると映画後に色々話せるから楽しいよね〜
夢波サロンでもよくそういうことはやっていて、最近だとタコピーの原罪とかみんなであーでもないこーでもない言ってました笑
あと最近サロン内で暴太郎戦隊ドンブラザーズが流行ってる。これはとあるメンバーさんのプレゼンによってじわじわ広まった笑
一緒にここが好き・ここが嫌いって言える人がいると、不思議と自分の中で曖昧に思っていたものがするすると言語化できるものです。
サロンでは一緒に映画観たりとかもして楽しいのだ!
→Amazonプライムのウォッチパーティ(同時視聴機能)使ったら結構よかった
演出について考える
自分が映像学科出身というのもあって、演出についても気になってしまいます。
映画とかアニメとか見ながら、
- このカット、顔がアップで印象的だなぁ
- カット代わりがうますぎ!テンポがいい!
- この画角うまいなぁ
- SEがわざとらしいくらいついてて臨場感ある!
- 音楽の盛り上がりとシーンが合ってていいわぁ
とかよく考えてます。
俳優・声優さんのお芝居はもちろん、そういう演出効果にも注目してみると面白いですよ〜
→立教大学映像身体学科に声優業をしながら通ってみて役に立ったことを話してみる。
なんでも芸の肥やしになる
役者の楽しいところは、経験した全てが芸の肥やしになる、ということです。
例えばこの前お仕事で関わらせていただいた作品は、描かれていた場所が国内の某所だったのですが、そこに以前旅行で行ったことがあって、その景色を頭の中で鮮明にイメージしながら原稿を読むことができました。
なんかご縁だな〜みたいなのを一生感じながらやっていくお仕事なのだと思います。
逆に「この役をやるからこれをやってみよう」みたいなのもあります。
以前舞台でデリヘル嬢の役をやったことがあったんですよ。
もらった台本読んだ時はびっくりしたwww
その時はデリヘルのお店のサイトをめっちゃ見て、嬢の日記とかすごい読んだし、
最終的にその役は薬漬けになってしまうんだけど、そういう動画を漁ったりもしていました。
完全に検索履歴がやゔぁいことになった
どんなこともお仕事の表現に繋がる。
(あ、犯罪や人に迷惑かけるようなことはやっちゃダメだけどね!!!!)
だから人間として深みのある人になれれば、もっともっと豊かな表現ができるはず、と信じて、
なるべく色々な経験をするように、なんでも飛び込んでみよって思って生きています。
お芝居にはきっとその人の生き様が出るからね!
ぜひ色々なものに触れて、たくさん吸収して、素敵なお芝居ができる役者さんになってください〜〜
- ジャンル問わず履修しよう
- 同じ作品を繰り返し観てみよう
- 好きか嫌いか考えよう
- アウトプットしよう
読んでくれてありがとうございました!
ではっ
やっほい!声優ブロガーの幸田夢波です!