声優の一般公募のオーディションが最近は特に増えてきました。
いわゆる声優事務所の養成所や、ワークショップなどのレッスンを受けるためのオーディションではなく、
合格すれば作品に出演することができる、というようなオーディションです。
しかしネット上では「素人が一般公募のオーディションなんか受けて受かるわけがない」というような批判的な声が多いように感じました。
でも私が実際受けたオーディションも事務所の新人発掘オーディションで一般公募のものでした。
合格したら作品に出演できる、というものです。
作品には出演できなかったけれど、養成所の特待をもらうことができ
レッスン費を払わずにレッスンを半年近く受けることができました。
その間にオーディションを事務所からいただいて、それで合格し、声優デビューしたんです。
今回は一般公募オーディションについて少しお話してみたいと思います。
意味がない、わけがない!
ネット上では「一般公募のオーディションなんてどうせ出来レースだし受ける意味ないでしょ」という声が目立ちます。
しかし本当に一般公募のオーディションを受けることに意味がないのか。
意味がない、わけがない!!!!!
作品オーディションの場合はオーディション会場にはいろんな会社の人がきている場合があります。
アニメ制作スタッフ、事務所のマネージャー、出版社の方、最近ではそこにレーベル会社の方がくることもよくあるでしょう。
みんな「いい新人はいないかな?」と思いながらオーディションを見ています。
その作品にはマッチしなくても、「面白い!」と思ってもらえたら、作品とはまた違うところで別のご縁をいただけるかもしれません。
私がそうでしたから。
私が受けた声優の一般公募のオーディションは、人生で初めて受けた声優のオーディションでした。
私はもともと歌手になりたかったからです。
つまり声優としては全く経験もない、演技も勉強もしたことがないど素人です。
それでも、ご縁をいただいて養成所で勉強してからデビューするまで半年ありませんでした。
そんなこともあるんです。
声優になる道は一つじゃない
声優を目指す人は
- 高校を卒業してから声優専門学校へ
- 声優事務所の養成所へ
というルートを思い浮かべる人が多いでしょう。
しかし別にそれが正しい道、というわけではないんです。
声優事務所に自分のデモテープを送りつけて事務所所属になってデビューした人もいますし
声優経験はまったくなく、役者として活躍していたのに声優として仕事を始めることになった、という方もいます。
正しい道なんてないですし、むしろ「声優になりたいなら養成所だ!」という考えしかないのは危険です。
養成所に入ってからどうするのか、どうやって声優になるのか。
そこにはきっと何百というライバルがいるでしょう。
そこから抜きん出ていく自信はあるのか。
実際そういう大勢ライバルがいるところに飛び込む方がリスキーだと思います。目立つのが難しいから。
それだったら小さな事務所で人数も少なくても、そこで1位をとる方が簡単かもしれない。
そういう考え方もあります。
とにかく声優になる道に正解なんてありません。
どんなアプローチでもいいんです。
そしてこの業界は結構非常識が好まれる業界です笑
破天荒な人ほど面白いと思ってもらえますから、いい子に真面目にやらなくてもいいと思います。
→声優の専門学校の学費ってめちゃくちゃ高いけど、本当にそれでいいの?
出来レースなの?
オーディションが出来レースなのか、ということですが
出来レースもあります。笑
大きいお金が動いているアニメ業界。
出来レースがないことはありません。
でも結局、出来レースだったとしても、じゃぁ一般公募のオーディションを受ける意味がないか、といったらそれはそうではないと思います。
オーディションって一つの自分の目標になるんですね。
一つオーディションが決まったら、きっとそこまでにいろんな練習をするだろうし
イメージトレーニングもたくさんすると思います。
まずその過程に意味があると思います。
そして、結果も一つではありません。
私のように、作品自体には出られなくても、何か別のご縁があることもあります。
「オーディションは100本受けて1本受かればいい。」
前に私のマネージャーをしてくださっていた方のお言葉です。
それくらい気楽な気持ちでやってみていいと思います。
もちろん落ちたら改善するべきポイントを考えていくことは大切です。受けっぱなしでは意味がありませんからね。
でも吸収しようと思えば、落ちたオーディションからもたくさん学べることがあるでしょう。
受けて意味のないオーディションなんてないのです。
今は一般公募のオーディションが結構ありますから、声優志望の方はぜひ受けるのはただですからいっぱい挑戦してみてください。
読んでくれてありがとうございました。
では。