声優になりたいという人は声優養成所に通っている方も多いでしょう。
あるいは声優養成所に入ろうか悩んでいる、という方もいるかもしれません。
私自身、養成所で半年間レッスンを受けた経験があります。
そして、声優としてデビューしてからは、養成所レッスンのアシスタントをしていたこともありました。
ということで、今回は声優養成所ではレッスン生たちにどのようにして評価がつけられているのか、ということについてお話していきたいと思います。
養成所は学校ではない
まずはじめに、声優の養成所は学校ではありません。
なので学校教育に求めるような、もしくは習い事に求めるようなものは無いと思った方が良いです。
具体的にいえば「平等」です。
学校や習い事の場では「平等」というものがとても重んじられているところが多いでしょう。
ハイクラスな生徒は下の生徒たちと足並みを揃えさせられ、
思うように成長していくことができない生徒の面倒を先生たちは重点的に見るような環境になっていると思います。
でも養成所は真逆です。
伸びている生徒がとても注目されます。可愛がられます。
講師は常に「逸材はいないかな」という目線でレッスン生たちを見ています。
そして養成所の場合は一般的にどこも名簿が講師の方に渡され、そこに講師の方がレッスン生それぞれの評価を記入していくような形になっています。
一人一人、その講師の方によって点数がつけられていくような形です。
落ちこぼれの面倒は見てもらえません。
- 落ちこぼれは落ちこぼれのままか
- 自分で這い上がっていくか
- そのままやめてしまうか、
いずれにせよ自分でしか自分の面倒を見ることはできないのです。
厳しいことを言うようですが、声優業界が今供給過多なのは誰が見てもわかることだと思います。
たくさん声優がいるなら、その声優を起用して作品作りをしていく側は声優を選び放題です。
選ばれなければ、もっと言えば選ばれ続けなければ声優として仕事を続けていくことはできません。
つまりその状態はもう養成所の時から始まっているのだと思います。
常に選ばれる人間でなくてはいけない。
選ばれるためにはどうしたらいいのか、何が自分に足りないのか、ということを考え続けなくてはいけない。
偉そうに書いていますが、ものすごくしんどいことだと思うし
私自身もしんどいな〜と思ってます笑
声優の専門学校と違って声優養成所は声優事務所が上についていますからより現場的目線が強いんだと思います。
声優養成所生のうちからその事務所のマネージャーさんと会う機会もあるでしょう。
でもやっぱりマネージャーも、「売れそうな子」にしか興味がありません。
大変シビアです笑
怖いなぁと感じるくらい。
でもやっぱりそういう業界なんですよね。
積極性のある人が高評価
養成所の傾向としては積極性がある人はやっぱり高評価なことが多いです。
日本人は特に自分が主張していくことが苦手ですし、周りの出方を伺うようなところがあるでしょう。
でも、現場では積極性ってとても大事で
現場で急にセリフが追加になって「これやってくれる人〜」みたいな役の振られ方をすることってあるんですね。
そういう時ってやっぱり新人は率先して前に出るべきなんですよ。
現場でも大事なことだからこそ、
養成所でもそれができる人は評価がおのずと高くなっていきます。
レッスンの中でも「じゃぁ、これやる人ー」という投げかけが講師から発せられることがあると思うんですね。
そういう時に一番に手が上がる人。
そんな人はやっぱり評価が高くなりやすいです。
失敗しても1番にやった、というところで認めてもらうこともできますし、1番最初にやるって結構お得なんじゃないかなと私は思っています。
若ければ注目度も高い
今の声優業界ではやっぱり若ければ若いほど注目度が高いです。
業界自体がどんどん若年化してきていて、アイドル的な売り方も一般的になりつつありますし
若いということは武器になります。
逆に年齢があるていどいってしまっている場合は、その年齢以上のものを出していかなくてはいけません。
声優、という仕事をするのに年齢は関係無いと思っていますが、
どういう仕事をしていきたいのか、ということによってそれは大きく異なります。
自分が求められているのはどこの部分なのか、どういうニーズになら答えられるのか、
常に自分を研究し続けることもまた大切なことです。
成長スピード
やはり成長スピード、伸びしろの部分はすごく評価されます。
最初は失敗ばかりでも、それを毎回アップデートしていけるなら
「この子はちゃんと成長していくことができる子だ」と思ってもらえると思います。
私はむしろ最初から天才的な何かがある人よりもこういう人の方が評価されると思っています。
経験を積めば積むほど成長ができるのであれば伸びしろは計り知れません。
そういう人ほど現場向きだと思います。
だからこそ、先週よりも今週、今週よりも来週というふうにどんどん成長できるように
自分に足りないところはどこか考え、常に練習し努力し続ける根気強さがないといけないでしょう。
今回は養成所でどういうところが評価されるのか、ということについてお話してみました。
必ずしも全てが正しい、ということではありませんのであまり鵜呑みにしすぎずさらっと聞いてください。
読んでくれてありがとうございました。
では。