質問箱でこんな質問をいただきました!
一音一音の発声ならできるのに、長文になると発声練習がうまくいかない、とのこと。
考えられる原因や解決策についてお話ししてみたいと思います!
肺活量が少ない
一音一音で発声練習をする分にはきちんと声が出るけど、長文になると声が小さくなったり息が続かなくなったりするということは、肺活量がそもそも少ないのが原因かもしれません。
特に日本語というのは肺活量があまりなくても話すことができる言語で、どうやら世界的に見ると肺活量が少ない人が多いみたいです。悲しみ。
ということで、発声練習とは別に肺活量を鍛えるトレーニングを毎日行ってみるのがおすすめです!
深呼吸をしっかりして、「もう吸えない!」っていうところからあと3息吸ってみる。
息を吐く時も「もう吐けない!」っていうところからあと3息吐いてみる。
これを続けるだけでも自分の肺活量を増やすことができます。
あとは水泳をやってると自然と肺活量が上がるそうです。
といってもなかなか日々の生活に水泳を取り入れるのは難しいし、自分の肺活量が上がってるかどうか、というのはわからないものですよね。
声優やアーティストの中でよく使われているのがパワーブリーズという肺活量を鍛えるグッズです。
私はこれの赤色(いちばん負荷が強いやつ)を使ってます。
毎日やってるとだんだんとたくさん負荷を強くかけられるようになるので、ちゃんと肺活量が上がっているのがわかって楽しいですよ〜
姿勢が悪くなっている
姿勢が悪くなっていることによって、体の中を息が通りづらくなってしまっていて、声が出づらくなっている、ということも考えられます。
首が前に出すぎてしまっていたり、顎が突き出していないか、一度発声練習をする自分の姿を姿見などに映してみて確認してみてください。
もし正しい姿勢がよくわからない場合は、まずは床に仰向けに寝転んでみると良いです。
仰向けに寝ることで自然と腹式呼吸ができるようになるし(日本人は起きている時は胸式呼吸、寝ている時は腹式呼吸になっている人が多いです)
体の変な力も抜けるので声が出やすくなると思います。
ブレスの位置を決めきれていない
長文を読む時は、どこでブレス(息継ぎ)をするのか、ということを最初から決めていた方が読みやすくなります。
原稿を読むたびにブレスをする位置が変わってしまうと練習しにくいですし、ブレスの位置が決まっていれば、自分が一息で読むことができる長さというのをあらかじめ把握した上で読むことができるので
「息が苦しくて文章が読めなくなってしまう」ということを防ぐことができます。
無理して一息でなるべく長く文章を読む必要はなくて、ブレスをしても不自然ではないところでこまめにブレスを入れるようにすれば大丈夫です。
その際に「ここは一息で読んだ方がいい」という文章の流れも考えられるようになると、より相手に伝わる読み方ができるようになると思います。
最近は原稿をスマホにいれたままで発声練習したりする人が多いですが、こういうブレスのチェックや自分の直すべき癖とかをチェックして書いておくことができるので
発声練習をする時は台本を印刷して紙で持っておく方がおすすめです。
地声で発声できていない
「こういう声で勝負していきたい!」みたいなイメージがあって、自分の声を作りすぎてしまっていると発声練習がうまくいかないこともあります。
確かに声優には色々な声を出すことができる人がいるし、いわゆるアニメ声みたいな声の方がインパクトもありますよね。
でも声を変えるということは多少なりとも喉に負担をかけることになるし、
しっかりと発声の基礎ができていないとポリープなどの声帯炎症による病気になってしまうこともあります。
体づくりがしっかりできていないのに急にアニメ声に挑戦したりするのはとても危ないことなんです。
なので、まずは日々の発声練習を自分の一番出しやすい声で行うようにしましょう。
自分の地声がよくわからない、という人は、普段の家族との会話や仲良しの友達との会話を録音してみるのがおすすめです。
リラックスしている時に出ている話し声というのが一番自分の出しやすい声です。
それでもよくわからないという人は、あくびをする時に「ふわぁ〜」と声を出すようにしてみてください。
あくびは一番喉の筋肉がリラックスする状態なので、自分の地声がどんな声かを調べる時に良いです。
もちろんあくびしてる時のような声をいつも出す、というわけではなく
音の高低や筋肉の弛緩具合なんかを感覚で覚えるために、あくびをする時の自分の声や体の状態を意識してみて、という意味です!
→自宅で録音する時の簡易防音環境を100均グッズで作ってみた[動画あり]
声って目に見えないものだし、体の中身も見えないから難しいですよね〜
自分の意識を体の内側に向けて、イメージをしっかり具体的に持つということが大切だと思います!
読んでくれてありがとうございました!
ではっ