たまに声優になることを「声優に就職する」という言い方をしている人がいますが
これは間違いです。
一般的な会社に就職するのとは違って、声優という仕事をするというのは業務提携のような感じで
毎日会社に通って仕事をするわけではありません。
もちろん、声優としてたくさん仕事をすることができるようになれば、
毎日のように仕事をすることもできるわけですが遠い遠い道のりです笑
一般的に就職をするというのと、声優の仕事がどういう風に違うのかということについて、少し解説してみたいと思います!
声優の働き方は歩合制
声優の仕事が一般的な仕事と大きく違うのは声優は給料が歩合制であるというポイントだと思います。
就職をすればきちんと毎日仕事をすると、毎月定額でお給料をもらうことができますが、声優の場合は給料は固定制ではないので、お仕事をやったらやった分だけの給料が払われるような形になります。
新人のうちはお仕事がない、なんてこともよくあることなのでお給料がない月ももちろんあります。
だからこそ新人のうちはアルバイトと声優業を兼業している人が多いんですね。
私も大学行きながらバイトしながら声優、みたいな日々でした笑
副業、兼業の多い声優業界
ちなみにアルバイトだけでなく、副業や兼業をしている人もたくさんいます。
資格を持って、全く違う仕事をしていたり、声優の講師業をされている方も多いです。
声優という仕事が固定給料をもらえる仕事ではないので、他の仕事をして自分の生計を成り立たせているという人がほとんどです。
声優の仕事だけで食べていくことができる人はほんの一握り。
私もフリーランスになってからは収入を分散できるような働き方をしていますが、
お給料が固定制ではない部分、収入を分散させることによってリスクを回避した働き方ができるのではないかなと最近は思っています。
この方法だと、一つの仕事がなくなっても他の仕事があるから、突然お給料がゼロになるということはありません。
そう考えるともしかしたら固定の給料制で一つの仕事しかしていない、という働き方よりも危険度は少ないと言えるかもしれないです。
どちらの方が自分が精神的に安心か、というのは人それぞれだと思いますけどね。
副業解禁の流れができてきているとはいえ、まだまだ就職すると会社に副業を禁止されているという人も少なくないですから。(一応副業解禁になったとはいえ)
仕事によって現場やメンバーが違う
仕事によって行く場所や一緒に仕事をするメンバーが違うという点も就職とは声優の仕事が異なる点です。
例えば毎週レギュラーで録っているような仕事の場合は毎週同じ曜日に同じ人たちと同じスタジオで仕事をすることにはなりますが
なかなか長く続くシリーズというのは少なくなってきていて、特にアニメなんかは1クール(3ヶ月)で終わってしまうものが多いので
長く一緒に仕事をするメンバーというのがあまりいません。
吹き替えの現場だと年単位の長いシリーズも結構あったりしますけど何年も一緒に、というのはやっぱり珍しいです。
少し寂しいと感じることもありますが、そのぶん出会いの多い仕事ですし、声優の仕事の楽しいポイントの一つでもあると思います。
例えば就職した職場に苦手な人がいたりすると、毎日苦手な人と顔を合わせなくてはいけなくなると思いますが
声優の場合はあまりそういうのがないです。
苦手な人がいたとしてもその人とずっと仕事を一緒にしなくてはいけないということはあまりないんですね。
事務所に所属するということ
こう聞くと声優の仕事がかなり自由に感じるかもしれませんが、
声優事務所に所属して仕事をする場合は事務所から制限されることも結構多いです。
例えば兼業や副業するにしても、事務所に相談が必要ですし、内容によっては事務所から許可が下りないと兼業や副業ができないこともあります。
さらにSNSやブログ、YouTubeやLINE LIVEなどのパーソナルな部分を発信していくようなことは
事務所からNGが出ることがほとんどだと思います。(最近はかなり変わってきている感じはあるけど)
正直このブログも声優業界のことについて色々書いているので、事務所に所属していたら書けなかったと思います。笑
フリーランスでこういう発信をするのは全く問題ないけど、事務所に所属していたら事務所のイメージが悪くなったりして、
事務所に所属している他の先輩や後輩にも迷惑をかけることがあるかもしれないですからね。
そういう点で事務所に所属するというのは自分にとって少し足かせになる部分もあります。
事務所に所属しているからこそ守ってもらえることもたくさんありますけどね!
事務所に所属するというのは、就職する、というのとは全然違うけど
会社と業務提携をするような形になるので、多少の制限はついて回ることになるんです。
これから事務所に所属しようと思っている人の参考になったらいいなと思います。
読んでくれてありがとうございました。
では。