月にどれくらいの収入があれば、一人暮らしでやっていけると思いますか?
東京に住むことを考えて、家賃相場からいくと、やっぱり10万くらいは最低でも欲しいものですよね。
私は声優の仕事をしながらバイトを掛け持ちしていました。
バイトも相当いろんなものをやったし、2つ3つとバイトを掛け持ちしていたことが多かったんです。
今日は声優の収入事情についてちょっと話してみたいと思います。
声優のギャラ
声優にはランクがあって、初めて3年まではとりあえず一番下のランクになるのでアニメや吹き替えの仕事は一本1万5千円、というのが相場です。
セリフが何言あっても、主役でも脇役でも、ランクが一番下なら1万5千円なんです。
事務所に所属している声優の場合は、この1万5千円という値段から事務所にマージンを引いてもらっての値段が自分の手元に入るお金です。
マージンの割合は事務所によりますが、2割〜5割くらいで、
源泉徴収もひいたら手元に残るのは1万円いくかいかないか。
そして収録自体はアニメが4、5時間くらい、吹き替えの映画だったりすると1日かかります。
これで計算してもらうと大体わかってもらえると思うんですが、
1本レギュラー(毎週固定)のお仕事があったとしても
月に4本のお仕事で到底10万円には届かない、ということです。
3本レギュラーのお仕事をとれてやっとバイトをせずに暮らしていけるかな、くらいです。
そして大体のアニメが3ヶ月を1クールとして改編期があるので、
そのクールで3本レギュラーをとらなきゃいけない、ということなんですね。
声優で食べていくのってしんどいと思いませんか?笑
固定のギャラなんてない
では月に3本レギュラーをとれたとします。
でもレギュラーの仕事をとれても、月に12本のお仕事が決定する、というわけではありません。
アニメをよく見る人ならわかるかもしれませんが、
毎週登場するキャラクターとそうではないキャラクターがいますよね。
もちろん主人公クラスになれば1本のレギュラーをとって月4本の仕事になるかとおもいますが、
そうでないキャラクターは1本のレギュラーが必ずしも月に4本の仕事の確約になるか、というとそうではないんです。
出番がない回、というのがあるんです。
つまりせっかくレギュラー枠のお仕事をとれても、
その話数での登場がなければそのスケジュールキープはスケジュールバラシになってしまうんです。
国民的アニメの主役を取るくらいまでいったら固定ギャラという認識までいけるものもあるかもしれませんが、
基本的に声優には固定収入というものはありません。
だから声優はローンが組めないことがほとんどです。
ローンが組めない、だけならまだしも先月と今月のギャラの額が一桁違う、なんてこともざらにあります。
だからバイトしてないとやっていけないことって結構あるんです。
なかなかに長い芸歴をお持ちの方だってバイトしてらっしゃる方もいます。