声優というお仕事は資格職ではないのでどこからがプロの声優なんだろうと思う人もいると思います。
名乗ろうと思えば名乗ることができる声優ですが、プロの声優の定義はしっかりしたものがありません。
なので今回は私なりにプロの声優の定義についての解釈をお話ししてみたいと思います。
お金をもらったらプロ
私は一度お金をもらって声の仕事をした人に関してはプロの声優なのではないかなと思っています。
一度くらい仕事をしただけじゃプロとは言えないという見解ももちろんあると思いますが
では一度お仕事をしたからといってプロの声優とは言えないのだ、という風に言ってしまうと
その一度の仕事を振ってくれたクライアントはどう思うでしょうか?
「アマチュアの声優さんにお仕事を任せていたんだ、この人はプロではなかったんだ」と思うでしょう。
私はお金を頂いて仕事をする限りどんな仕事でもプロだと思って仕事をしなくてはいけないと思っています。
お金は信頼です。
この金額を渡す分だけ、それに見合った仕事をしてくれるだろう、
そう思って相手はお仕事を任せてくれるわけですから、
仕事としてお金をもらって声の仕事を受けるのであれば、そこからは自分はプロの声優なのだという意識を持った方が良いのではないかなと思うのです。
やっぱりクライアントからしても「私なんてまだまだプロではないアマチュアなんです」と言っている声優さんより
「プロとしてしっかりお仕事をさせていただきます」と言ってくれる声優さんの方がお仕事を任せたいと思ってくれると思うんですね。
声優の仕事は一人ではやることができない仕事です。
クライアントがいて、そのクライアントに応える形でしか仕事をすることはできませんので、
何を一番気にしなくてはいけないかと言うと、「多くの人によく見られたい」ということではなく
「クライアントに信頼してもらえるようになりたい」と思うことが一番大切なのだと思うのです。
名乗るのは誰でもできる声優
正直声優というのは誰でも名乗ることができてしまう仕事です。
資格職ではありませんからね。
ただなぜか、何本かお仕事をしているのに「私はプロの声優です」と名乗ることに対して抵抗がある人が多いように感じます。
声優の仕事はどうしてもアニメやゲームの仕事が目立ってしまいますから、
そういった華やかな仕事をしていないとプロの声優ではない、という考え方が根付いているようです。
でも実際には声優の仕事は表立って報告できないような仕事もたくさんありますし
そもそもが今の声優業界のように表に出る仕事ではないんですね。
そんな時に、誰でも名乗ることができる声優なのに「私はまだまだ素人だ」と思ってしまって声優と名乗るのお尻込みしてしまっていると
そのぶん声優として仕事を振ってもらえる機会を逃すと思うのです。
自分が未熟だと思い続けることは確かに大切です。
プロの声優だからと言って努力することを怠ってはいけませんし、
みなさん日々努力していらっしゃる方ばかりです。
ですがプロの声優だと名乗ることによって、仕事を振ってもらえるチャンスが少しでも増えるのであれば
プロの声優だと名乗ったもの勝ちだと思うんですね。
そしてさらに、プロの声優だと名乗ることによって、本当に仕事を振ってもらった時にきちんとプロとしての仕事ができるように、
自分を毎日鍛えようという意識も上がっていくと思います。
自分なんかがプロの声優だと名乗ったら失礼なんじゃないか、誰かに批判されるのではないかと思う人が多いと思いますが、
知名度がないうちは批判されることだってありませんし、失礼がないようにプロの声優として自分が質を上げていけばいいことです。
経歴にかかわらず、仕事を取っていきたいと思っているのであればプロの声優として名乗ってしまっても良いと思うんです。
自分で新しい仕事を獲得していくためにどう振る舞えばいいのかということが一番考えるべきことです。
声優は続けることが大切
最後に声優がプロとして仕事を続けていくために一番大切なことは
プロの声優であり続けるということです。
この仕事をしていると将来に不安を感じることがたくさんあると思います。
自分の現状に納得がいかないという人も多いでしょう。
そうやって多くの人が業界からリタイヤしてしまうのですが、長く業界で続けられている人というのは
そういった自分が不安に感じる時間もありながらそれでも自分は声優なのだと頑張り続けることができた人だと思うんですね。
続けていけるか不安という風に感じる人も多いですが
声優は引退も自分で決めることができる職業です。
だからこそ強い意志を持って声優であり続けるということ、
途中で止めないでずっと続けていくということはとても大切なことなのではないかなと思います。
→声優になりたいけど不安で仕方ない、という時に考えて欲しい事
読んでくれてありがとうございました。
では。