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声優の技術は現場で身につくものが多い

最近はモデルやタレントさんといった著名人の方がアニメのゲスト声優に抜擢されたり、

キャリアがそこまでない新人さんがいきなりアニメの主役に抜擢されたりと

 

「もしかして声優の技術ってそこまで磨く必要がないんじゃないか?」と思ってしまうような事が多々あり

実際にそんな風に感じている人も多いと思います。

 

私も声優養成所に通っていた経験があるのでわかることなのですが、

声優の技術ってほとんど現場で身につくものだと思っているんですね。

 

下手したら1年声優養成所に通うよりも、

1度だけ、たった3〜5時間くらいの収録現場に参加する方が、学ぶことができる技術が多いのではないか、というくらいです。

 

確かに現場に出るまで、技術を磨くこともできますし

それがなくても現場に出られる、というわけではありません。

 

しかし現場に出て得ることができる技術のノウハウというのは計り知れないものがあるのです。

 

一般的に言われる声優のスキル

 

一般的に言われている声優のスキルや技術というのは例えば

  • 聞き取りやすい発声・滑舌
  • 正しい発音
  • 声量や音圧
  • 声のみでものを表現する表現力

というようなところだと思います。

 

基礎的なことは専門学校や養成所でもしっかりと教えてくれますし

特にどこかに通わなくても自宅で一人で練習すればできることもたくさんあります。

 

実際現場でたくさん活躍されている声優さんでも、自宅でアクセント辞典を見たりしてアクセントの確認をしたり、

ボイトレ教室に通って自分の声の調整を常に行っていたり、と

自分でできる努力を惜しみません。

 

しかし、実際に現場で求められる技術、というのはこういったこととは全く異なるところなのではないかと私は思っています。

今すぐ自分でできる声のトレーニング

 

専門学校や養成所で教えてくれないリアル

 

実際の収録現場では専門学校や養成所で教えてくれないリアルがたくさんあります。

 

例えば、

アニメの現場とドラマCDの現場では台本のめくり方が違います。

 

アニメの現場では台本を好きな時にめくれますが音は立ててはいけません。

 

でもドラマCDの現場では台本をめくる時はみんなで一斉に台本をめくりますし

音を立てても問題ありません。

 

これはアニメの現場にはモニターに画が流れているのに対して、

ドラマCDの現場ではモニターに画が流れておらず、みんながそれぞれのタイミングでお芝居するから、という理由があります。

 

ドラマCDは合わせる画がないので、「めくり」をみんなで合わせておいて、

後でそのめくりの部分だけを編集でカットするんですね。

 

それを「みんなが知っている前提」で収録が始まります。

 

しかしそういうルールも専門学校や養成所だとなかなか教えてもらえないもので、

お恥ずかしながら私は現場に出てから知りました笑

 

マイクワークとかもあまり専門学校や養成所だと教えてもらえないんじゃないかなと思います。

 

専門学校や養成所というのはある種「人集め」でもあります。

ビジネスです。

 

だから生徒が「通って楽しい」と思える授業の組み方をしているのが基本で

「実際に現場に出た時に知っておかなくては困ること」ということを軸では作られていないです。

 

マイクワークよりも、画に合わせてマイク前で演技をして、それを録音してあとで聞いてみる、ということの方がメインなんです。

 

でも実際は、現場に出たらマイクワークが出来ないと収録の流れを止めてしまうことになりますし

共演者の方に迷惑をかけてしまいます。

 

そういったちょっとした違いがあります。

声優のマイクワークの内容とその大変さ

 

現場での緊張感

 

現場での緊張感もなかなか専門学校や養成所では味わうことはできないですよね。

 

自分が憧れていた声優さんが、自分と同じ立場で、同じ現場で一緒にものづくりをする人になるわけです。

 

惚けていたらおいていかれます。

自分も仕事として臨まなくてはいけません。

 

これが専門学校や養成所だと、クラスが決まっているから

ある程度慣れてくると緊張感があまりなくなってきます。

 

実際の現場は現場ごとに知らない人、初めてお会いする人がいますし、

そういう人たちとなるべく短時間で打ち解けて仕事をしていかなくてはいけません。

 

さらに仕事にはとんでもないスピードが求められます。

 

教材だったら一週間前に台本を渡されるかもしれませんが、

現場によってはその場で渡されて初見で読まなくてはいけない台本があったりもするのです。

 

それがプロに求められる本当の声優の技術だと思います。

 

なんで今もらった台本でそんなに綺麗に読めるの?って方がいるんですよ本当に。笑

声優において「演技力がある」とはどんなことなのだろう?

 

ベテラン声優さんとの共演

 

現場でしかできないこと、それはベテランの声優さんとの共演だと思います。

 

ベテラン声優さんに会える、とか、教えてもらえる、とかじゃなくて

「一緒に仕事をすることができる」

それがすごいことなんですね。

 

ベテランの声優さんと一回でも一緒にお仕事をさせていただくと

それだけで何かしらの技術が身につくと思います。

 

その方の芝居を目の前で見られて、その方がどんな風に仕事をしているのか

間近で見ることができるわけですから、そりゃ色々盗み放題です。笑

 

 

ということで、声優って結局現場に出て身につく技術が本当に多い仕事だ、というお話をしてみました。

 

できれば専門学校や養成所を選ぶ時は、現場の見学をできたり、現場に出ることができる可能性が高いところを選ぶといいともいます。

 

私もよくお世話になっていたアミューズメントメディア総合学院 では実際に収録を行っているスタジオもついているので

学生さんが収録に参加していることが多かったです。

声優養成所オーディションで特待生を目指すべき理由

 

読んでくれてありがとうございました。

では。

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