初めての方へ!まず読んで欲しい10記事

声優が宅録をやってみて「難しいなぁ」と思うポイント

ゆめもん

やっほい!声優ブロガーの幸田夢波です!

実は2022年の年始から、ワーホリでオーストリアのウィーンに来ています…!

海外生活の話とかは別メディアで更新しておりますので、良かったら見てね〜!(最近は夢波サロンのメンバーさんにも執筆していただいて、色々な場所の話を更新できるメディアにしようと頑張っていますっ)

声優としてデビューして事務所に所属していた頃は、

数年前のゆめもん

海外行ったり、国内も気軽に旅行したいけど、スケジュールはいつもわからないからお仕事入っちゃったらキャンセルしなきゃだし、

旅行は諦めなきゃだよなぁ…

…と思っていました。

声優のスケジュールってマジで「明日オーディション入ったんだけど行ける?」って感じで夜電話かかってきたりするんですよ。

しかもそれ大チャンスじゃん!

「旅行入ってるんで行けません…」とかさぁ!言えるわけないじゃん!

声優の旅行事情

ということでずーっと東京から離れるということは諦めていたんですが、

コロナ禍で宅録(自宅で収録して音声データを納品する)の需要が一気に増えたのもあって、今は宅録のお仕事をレギュラーでいくつかいただいています。

ゆめもん

これ、もしかして
けちゃうゥ?????

って思って、機材を日本から持ち込み、今はオーストリアで収録してデータ納品しています笑

ゆめもん

来年には帰るのでスタジオのお仕事も待ってます>関係者のみなさま!!笑

(ちなみに滞在中に別の国に遊びに行ったりとかもしてるので、旅先にも機材持っていってホテルで収録したりもしてます笑)

一応ワーホリ前から宅録環境は徐々に整えてお仕事いただいていたんですが、

今までスタジオ仕事しかしたことがなかった私にとって、宅録はまた全然違った難しさがありました。

前置きが長くなりましたが、宅録やるようになって

むずいよぉおおおおおおおお

って思ってることを今日は愚痴っていきたいと思います。

カラスは鳴くな、バイクも通るな、一生快晴であれ

宅録はね、とにかくノイズとの戦いです。

カラスさん

カァ-!

ゆめもん

鳴くンじゃねぇ!

バイク

ぶぉおおん

ゆめもん

通るンじゃねぇ!!

雨の日

ザーーー

ゆめもん

一生快晴であれェッ!!!!!

って感じでね、ノイズになりそうなものに勝手に一人で怒ってます。(途中でいつも、なんて理不尽な奴なんだ私…とハッとする)

ゆめもん

この前出先のホテルで収録してたら隣の部屋のお子がギャン泣きし始めて絶望したYO

スタジオ収録では自分のリップノイズやペーパーノイズ、お腹のギュルギュル音ばかりに気を遣っていたけど、

環境音にもまた気を遣わなければならない宅録、めっちゃむずい。

ゆめもん

スタジオさまさまだなァ

同じく宅録を頑張っている同志は、「線路近くに住むんじゃなかったァアアア」って叫んでいました。

大変だよね。

宅録の音質向上には録音環境が大事!ノイズが乗りにくくなるようにやってること

物が捨てられない子でよかった

あまり片付けが得意な方ではありません。

汚部屋ってわけじゃないけど、特にお洋服はパカパカ買ってしまうもんで、クローゼットはいつも爆発寸前阿鼻叫喚。すまん。

ただ布の多い部屋、物の多い部屋はね!反響音が少ないんだ!

ゆめもん

ぐへへ(これで部屋が散らかっていても良い理由ができた)

頑張る人

どうも部屋の反響音がすごいんだよなぁ

と悩んでいるそこの君ッ!

今すぐ部屋を散らかしてみよう!!!

一生ディレクター(自分)からOKが出ない

宅録の難しいところはやっぱり、自分がディレクターってところですよね〜

スタジオ収録行けばディレクターさんがいらっしゃって、「もうちょっとこういう風に〜」とかディレクションしてくださるし、

OKテイクが録れれば「はい!おっけいでぇ〜〜す」って言ってくれます。

でも自分だと

ゆめもんD

なんやこれ。

ゆめもんD

もっといけるやろ

ゆめもんD

うわ今ノイズのったわ

ゆめもんD

お前はそんなものなのかぁあああああああ

みたいになって全然OKが出せません。

宅録し始めの頃は本当にこれで時間かかった。

今は何テイクかまとめて録って、あとで聴いて一番良いものをチョイスして、それでも気に入らなければもう一回録る、みたいにして効率良くしてるけど、

それでもやっぱり何テイクも録っちゃうし、もっと上手くいかないものかと研究会がおっぱじまっちまうのです。

宅録時のノイズ低減にAlctron PF8を使ってみたレビュー[動画あり]

自宅という環境が難しい

スタジオ収録の場合だと、結構「仕事するゾ!」って気持ちに切り替えやすいところがあります。

スタジオは暗めな落ち着いた雰囲気になっているところが多いし、

窓は音が反響しやすいとかでロビーにはあっても、アフレコブースの近くにはないことがほとんど。

地下のスタジオも多いです。

それに対して、自宅だと場所は変わらないし、普段生活しているところで収録することになるので、気持ちの切り替えが難しい。

最近気づいたんですけど、

  • 夜収録は少し暗め落ち着いたトーン
  • 朝収録は少し明るめ優しいトーン

になりがちです。(私の場合はだけど)

多分無意識に環境の影響受けてて、収録時の気分が変わっちゃうんだと思う。

ゆめもん

スタジオだと窓ないから結構時間感覚もなくなりやすいんですよね〜〜〜

ただこれに気づけたのは大きい。

朝と夜で自分の読みのテンションが変わってしまう癖がある、というのを意識することができれば改善できそうです…!

宅録を始めるのに知っておきたい知識・必要なものを声優が紹介するよ!

情報量がァ少ないよォ

宅録の仕事だと、スタジオみたいに収録前に「確認なんですけど、これはこうですかね?」って質問ができません。

特に、

  • 固有名詞のアクセント
  • 固有名詞の読み方
  • ト書きが少ない場合のシーンの状況について

などが困ることが多いです。

ト書きとは

演劇用語でセリフ以外の、登場人物の動作や行動を指示する文章。時代、場所、日時の指定、舞台の装置や効果の説明なども書いてあることがあります。

声優の台本にもト書きは書いてあって、アニメや吹き替えの台本の場合は上段がト書き、下段がセリフ、という書き方が一般的です。

最近は海外の制作会社からローカライズのお仕事をいただくことも多いんですが、

立ち絵(キャラクターの立っている姿を描いたもの)もないキャラでト書き一言、みたいなこともあって結構困ってます笑

みんなで作り上げるのがスタジオ収録なら、

宅録は一人でいくつも提案して、そこから選んでもらう、ということが必要になる仕事かなぁと最近思います。

提案力大事。

急ぎの案件の場合は諸々を確認してる暇がないので、

こういう状況ならこうだし、これならこう、みたいなパターンを録っておいて、

「いくつか収録したのでどれか良いものを選んでください」、って感じで送ることも多いです。

【声優】海外の制作会社と仕事してみた!

映像・音・掛け合いセリフが後から編集される

宅録案件の場合は、音声だけ収録して、あとから編集で映像や音、掛け合いのセリフの場合は掛け合いの人のセリフが合わさることが多いです。

当然掛け合いの芝居なのに掛け合いで収録していないので、完パケ(できあがったもの)を聞くとズレてるぅ!みたいなことは起こりがちです。

私も最近担当させていただいたナレーションが、ナレーションのみの収録で、

あとから映像と音楽がついたのを確認して

ゆめもん

ァァ!ここ、こんなに煽る感じの音楽だったのか!もっと勢いつけて読んだ方がよかった、、

みたいなのがありました…悲しみの海。

これはもうどれだけクライアントから情報読み取れるか、どれだけ完成物を予想できるか、みたいな戦いですね、、

スタジオ収録よりも、もっともっと想像力が必要。

さらに関わる人、一人一人の力が求められることが多いなぁと宅録だと思います。

ゆめもん

結論:宅録の場合は音無し、映像無しのナレーションのお仕事が一番やりやすい!笑

声優・ナレーターの宅録の仕事、どんな流れやルールにしてる?

整音はプロに任せた方が良い

宅録という納品形態が増えて、声優も整音技術があるといい…みたいな恐ろしい風潮になりつつまりますが、

整音作業はマジで沼!!!!

私たち声優・ナレーターは声のプロであって、音のプロではないのです。

声のプロを名乗れるようになるまでに相当の努力を積んできて、今も日々努力をしているけど、

音のプロの方も同じように、プロとしてお仕事をするまでに相当の努力をされて、今も毎日学ばれている。

だからね、声のプロと音のプロ、どっちもっていうのはなかなか難しいです!笑

だって全然違うものだもん…

私的には、芝居やナレーションしてる時は動的エネルギーを使ってるけど、整音はひたすら静的エネルギーを使ってる感覚です。

声のプロが芝居やナレーションを学ぶのと同じ熱量で音のことも学ばないと整音ってしっかりできないのですよ。

だから宅録のお仕事はあくまで、「整音はこちらでできる限りやります」って感じになるかなぁと思います。

ちゃんとした音質を求める現場であれば、整音のみはプロの方に外注、もしくはちゃんとスタジオでミキサーさんにもついていただいて収録するのがいいかなぁと。

実際宅録のお仕事をそれなりにやらせていただいて至った私の結論です〜〜

これは多分、最終的にどういう媒体で公開したいものなのかによるかなと思います。

YouTubeで公開するものとかなら宅録で充分だと思うけど、(そもそもYouTube側で音質が劣化してしまうし、聴く側も良いヘッドフォンで聴く人が少ないため)

テレビで放送するようなものヘッドフォン(イヤフォン)でしっかり聴くユーザー向けのコンテンツだと、やっぱり音質はしっかりしていないと、、というイメージ!

リップノイズ軽減のために声優がやっていること

ということで今回は、宅録のお仕事色々やらせていただくようになってヒシヒシと感じてるその難しさをお話ししてみました〜笑

宅録がんばる人、一緒にがんばりましょうっ

実際に私が宅録で使用している機材については別記事で紹介しておりますので、これから宅録始めたいんだよな〜的な方はぜひ参考にしていただけたら嬉しいです!

読んでくれてありがとうございました!

ではっ

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