声優のお仕事をされている方はかなりのベテランの方でも、毎日基礎練習を欠かさない方が多くいらっしゃいます。
それは声優が使う仕事道具が自分自身という曖昧なものだからです。
もう練習なんてしないで欲しいレベルの大御所さんだって、毎日練習してトレーニングして、自分の身体を調整していらっしゃいます。
今日は、私が歌を歌うために練習していた方法と合わせて、声優が普段やっている練習方法について紹介してみたいと思います。
音読する癖をつける
音読練習はもう癖になっています。
暇な時に活字が目に入ったら音読をしてしまう。
例えば飲んでいるペットボトルの裏に書いてある成分表や、注意書き。
ポスターなどが貼ってあったら広告の宣伝文句。
それらがCMになったとして、そのナレーションをやる時のような気持ちで読んで練習します。
読んでいる本に好きなキャラクターが出てきたら、それがアニメ化されたと思ってその役になりきって読んでみる。
あとは詩集を音読する練習もしています。
私は谷川俊太郎さんの詩集が特に大好きで、よく音読しています。
小学生の頃、国語の教科書に谷川俊太郎さんの『二十億光年の孤独』が採用されており、初めて読んだ時から大好きでした。
擬音が多いので想像力を鍛えるのにもいいですし、読み方もオリジナリティを追求していく練習もできると思います。
切なさ、そして若い葛藤が詰まっていて心に響く言葉が多いです。
最近本屋さんで見かけたこちらの本も、表現がワールドワイドなので面白かったです。
世界の言葉は日本にはない表現もたくさんあるので斬新です。
咄嗟に癖で音読してしまうものはいいとして、
腰を据えて音読して練習するなら、音読するもの、つまり教材とするものも表現に富んだものを選んだ方が練習にはいいんじゃないかなと思っています。
滑舌だけではなく、自分なりの表現を追求していく練習、というのが今は大事な気がします。
売れてる声優さんがみんな滑舌がいいか、というとそういうことではない気がするんです。
大事なのはその人のキャラクターです。
好きなアニメのセリフを言ってみる
声優の勉強をする前、ただただアニメが好きでやっていたことなのですが。
アニメのDVDを見ながら、好きなセリフを書き出して、そのシーンだけ消音にしてセリフを言ってみる、という今思えば練習まがいのことをしてました。
私が当時すごくセリフを言うのに練習していたアニメはこちら。
でもコードギアスは本当にハマったアニメなんですよね〜〜
自分の好きなアニメなら、セリフもすんなり入ってくるし、
映像に合わせてセリフを言ってみる、というのはかなり特殊な技術なので、練習すれば練習するほどコツがつかめると思います。
アマゾンプライム会員なのでアニメを見て声出しはよくやっています^^
体幹を鍛える
これはボイストレーニングをずっとしていたので声量をあげるためにずっとやっていることです。
ポイントは「腹筋を鍛える」のではなく「体幹を鍛える」ということです。
腹筋は筋肉の表層なので、あまり筋肉がつきすぎると固くなってしまって声を出す時に逆に抑止力が働いてしまい、声が出にくくなってしまいます。
あくまで声を出す時に使う筋肉はインナーマッスルなので体幹を鍛える練習をするように心がけます。
私は体幹トレーニングをするのに床の上のままだと痛いのでヨガマットを敷いて、その上でストレッチポールを起き、背中から乗ってバランスをとることで体幹を鍛えたりしています。
この方法はスポーツ選手がインナーマッスルを鍛えるのにも使われている練習方法です。
あとはヨガもやっているので練習ポーズはそこから盗んでいますが、体幹を鍛えるポーズ自体がわからないという人はそういう本もあるので参考にしてみてください。
ストレッチポールは身体を鍛えるためだけではなく、長時間座り仕事で背中や腰が凝っている、という人がストレッチするにもとてもおすすめです。
声優の仕事も座っている時間が長い仕事が多かったりするので、腰痛がある人も多いんです。
表情筋を鍛える
マウスピースは表情筋を鍛える練習に使っています。
もともとはモデルさんやタレントさん、女優さんが小顔効果を狙って使うものなんですが、口周りの表情筋を鍛えることによってより滑舌が良くなると言われています。
合わせて舌の筋肉を鍛えるのに舌を出して回したりとか、顔全体にぎゅっと力を入れて縮めたり、逆に伸ばしたりする練習をします。
ベテランの声優さんのお顔は大体表情筋がバキバキです。
びっくりするほど表情が豊かです。
声でしか伝えられないからこそ、逆に声に顔の表情が乗るくらい筋肉を使って声を出していらっしゃるんだと思います。
今は顔出しも当たり前になっていますから小顔効果があるのも一石二鳥ですね。
→【声優が教える】滑舌を良くするために今日から気をつけられる事
今気になるもの
今気になっているものはウタエットという素敵な道具です。
大きな声を出しても、それを小さい音に変えてくれて、さらに自分の声がちゃんと聞こえるように設計されている代物らしいです。
声優はVチェックといって、いただいたVTRをチェックする作業も仕事のうちに含まれるんですが、
その際映像資料と台本をいただくので、自宅で実際セリフを声に出して練習しています。
やり方はひとそれぞれですが、
叫ぶシーンや大声のあるお仕事の練習をしなくちゃいけない時は近所迷惑にならないようにひっそりやっていらっしゃる方も多いです。
私はボリュームが大きくなってしまうシーンのセリフだけはタオルを口にあてて練習したりしていますが、
これがあれば自分の声を聞きながら練習ができるのではないだろうか…!と胸をときめかせております。
近いうちに手に入れて試してみようと思います。
大先輩だって基礎練習を欠かさない!
人によってやり方はそれぞれですが、多くの人が今の自分よりももっと能力を上げるために日々練習して頑張っているのが声優業界です。
現場でバリバリご活躍されている方でも、毎日基礎練習の時間をきちんと確保していらっしゃる方もいるので、
これから声優になりたいと思っている人やもっともっと売れていきたいという声優さんはそれ以上に努力していかないとそこを超えていくことはできない、ということです。
読んでくれてありがとうございます!
ではっ