声優になるためには高校を卒業したら声優の専門学校に入学しなきゃ!と考えている人が多いですが、
多くの人が声優専門学校に行ったら声優になるための何か資格のようなものが取れる、と勘違いしているような気がします。
声優の専門学校に行っても声優になるための資格は取れないし
声優になれる保証をされるわけでもありません。
声優の専門学校を卒業した後のことをきちんと考えてから専門学校に入学することをおすすめします。
今回は専門学校の卒業後について少し考えてみたいと思います。
専門学校の卒業時にオーディション
多くの大手専門学校は卒業をするタイミングで大きなオーディションを開催しています。
卒業後の進路を決めるための大切なオーディションで、
形式は専門学校によって異なりますが、専門学校が開催するオーディションにいろんな事務所のマネージャーやスタッフが来て、
たくさんの事務所の人に一気にみてもらうことができる形式のオーディションになっている場合が多いです。
普通は事務所のオーディションというのは事務所が開催しているもので
事務所のオーディションの場合はその事務所にしかみてもらうことができませんが
こういった専門学校が主催しているオーディションでは一日のオーディションでたくさんの事務所にみてもらうことができるスタイルになっているんですね。
これは一見効率的なオーディションの受け方にも思えるかもしれませんが、
事務所の雰囲気や相性を探る上では少し難しい受け方のようにも思います。
というのも、私は一般的な事務所のオーディションを受けるときはその事務所について徹底的に調べて
その事務所のトレンド(どういうタイプの人が所属しているのか)や、欲しがっている人材の研究なんかをよくしていました。
そうすることによって事務所のカラーもわかるし
オーディション会場では事務所のスタッフの方達と直接お話できるわけですから事務所の雰囲気もなんとなく汲み取ることができるわけです。
事務所は受かればいい、というわけではなく、
自分の仕事のやりたい方向性に合った選び方をした方が良いと思うので、
やっぱり専門学校のオーディションのやり方だと効率的な反面見えにくくなる部分があるのも事実だと思います。
事務所のオーディションを自分で受ける
卒業時のオーディションで思うような結果が出せなかった場合は、
専門学校を卒業した後も一人で活動していかなくてはいけなくなります。
そうなったら自分の受けたい事務所を自分で受けるような日々になるでしょう。
これは専門学校に行かなくてもできることです。
ただ、中には「専門学校に入って技術を身につけたい」という人もいると思います。
もちろんこれから狭き門を狙っていくことを考えれば、そういった計画を立てて臨むのもいいでしょう。
でも専門学校に行って身につくのはスキルだけであり、そのスキルも自分が努力しなければ身につくものではありません。
レッスンを受けただけでは何も吸収できない場合もあります。
スキルを身につけるのと大切な2年という月日を交換する、ということもきちんと併せて考えた方がいいと思います。
専門学校は2年制のところがほとんどですから、卒業する頃には2年経ってしまっている、ということを意識しましょう。
もしかしたら思ったような成果が得られないまま2年経ってしまい、
卒業してからも自分でオーディションを受け続けなくてはいけなくなる可能性もある、ということです。
→声優の専門学校の学費ってめちゃくちゃ高いけど、本当にそれでいいの?
養成所に入る人も
専門学校の卒業時のオーディションで事務所の養成所に入った場合は、
そこからさらにレッスンを受ける日々が続きます。
専門学校と違って事務所の養成所の場合はマネジメント対象になることもありますし
日常的に事務所のスタッフとコミュニケーションをとることもできますので声優としてデビューすることができる可能性はぐっと上がると思います。
ただ、最初から入りたい事務所がある程度決まっているなら専門学校を経ずに事務所のオーディションを受ける、というのも選択肢としてあります。
もしくは卒業生の進路を調べてみるのも良いと思います。
この専門学校からはこの事務所に所属する人が多い、というのがわかれば専門学校も選びやすくなるでしょう。
専門学校は保証にはならない
専門学校に行っても必ず声優になれるというわけではありません。
声優になるのには資格が必要になるわけでもありませんから、保証はないのです。
専門学校に入るときは、卒業後に自分がどうしたいのか、
どうなっていたいのか、ということを具体的に想像しておいた方が良いと思います。
2年という年月を捧げることになりますから、その2年でどれくらいのところに行きたいのか、ということを想像しておかないと
若年化してきている声優業界でデビューするのに2年遅れをとってしまうことになりますから注意してください。
- 専門学校に入ってもデビューできるとは限らない
- 専門学校を卒業しても事務所の養成所に合格できないこともある
- 専門学校の卒業時のオーディションは効率的だけれど事務所選びがかえって難しくなる場合もある
この点に注意して専門学校に入るかどうかを決めると良いと思います。
読んでくれてありがとうございました。
では。