今回は質問箱より以下のようなご質問をいただいておりました!
ん〜〜〜〜!めちゃくちゃ面白い質問!
最近はボイストレーナーとしてもお仕事をしており、なるべく身体の構造から声を理解してもらえるように、と生物学的な勉強もしているので、こういうご質問はテンションがめっちゃあがっちゃいます!(変態)
声は遺伝、すると思います!
医学系のプロではないので、あくまで声優・ボイストレーナーとしての知識でのお話になるのですが、ちょっと解説してみたいと思います。
声の発生源は声帯
まず声の遺伝について説明する前に、声が出る仕組みについてザッと説明したいです。
声は息からできていて、その息が喉の奥にある声帯というところを通ることによって音になります。
こんな感じで声帯はVの字の形をしています。
上の写真だと開いていますが、これは呼吸をしている時。
声を出す時はこのVの字の声帯が閉じます。
人間ってすごい
声帯は筋肉と粘膜で主に構成されていて、硬いものではないので
ぴと…
という感じで閉じています。
そこを空気が通り抜ける時に、声帯のまわりの粘膜が
ブルブルブルブルブルブルブルブルウァ
と振動することによって、声が生まれます。
ギターの弦が振動して音が出るのと同じだね!
身体の内側の構造の話なので、どうしても普段目に見えない部分だから想像しにくいと思いますが、
ちゃんと構造から理解をしていくと、声のイメージもしやすくなって、声が出しやすくなったり、身体の動かし方のコツを掴みやすくなったりします。
だから私はこういう勉強が大好き。
ちなみにこういうアプローチで声の勉強をしたい、という人にはこちらの本がおすすめです。
身体の形が似るように、声帯も似るかもしれない
さて、声の発生源が声帯であるということがわかりました。
この声帯は主に粘膜と筋肉で出来ていて、身体の一部です。
つまり
遺伝で形が似るだろうね!
わ〜夢波さんってめちゃくちゃお母さんに似てるね!特に目がそっくり!
親子揃って登場すると大体私が言われるセリフです笑
こんな感じで、親と似ているところってたくさんあると思うんですよ。
手の形が似てるとか、背格好がそっくりとか、目が似てる、眉毛が似てる…
その並びにきっ声帯が似てるっていうのもあるんだと思います。
ちなみに声帯の長さや形も人それぞれ少しずつ違います。
声帯は楽器の弦と同じ原理で、長ければ長いほど低い声が出ますし、短ければ高い声が出やすいです。
親子は声帯が似ていると考えると、大体、出しやすい音程も多分似てくるのだと思います。
あと、声のモトとなる音は声帯で作られますが、その声を響かせる場所はいろいろあって、代表的な共鳴腔(音を共鳴させる穴のようなところ)は、
- 口腔(口の中)
- 鼻腔(目と鼻の奥の方の空間)
- 咽頭腔(喉の奥の空間)
の3つです。
この空間に響かせることで声に色がつきます。
さらに口腔の作り方・動かし方によって発音が生まれます。
こういった共鳴腔も結局は「身体の作り」になるので、親子だと口腔の形が似ている、鼻腔の形が似ている…みたいなことが起き、声のトーンだけでなく、響きも似ている、ということが起こり得るのだと思います。
ただ、声帯は筋肉で出来ていると言った通り、筋トレで鍛えられるところもあります。
声帯の長さだけでなく、ピンと張る力が強いと高い声を出しやすくなります。
声出し練習を毎日していると声の通りがよくなる、っていうのは喉が鍛えられているってことなのです。
そんな感じで、遺伝とは関係ない部分ももちろんあると思います。
だからお芝居の表現とかは遺伝するとは考えられないでしょうね笑
もちろん全然似てない親子がいるように、声帯も全く似ていないということもあると思います。
喋り方も似るかもしれない
これは遺伝ではなく環境の部分のお話ですが、
喋り方が似る
というのはあると思います。
私の母は宮崎県出身で、若い頃に上京しており、人生の半分以上東京に住んでます。
でもね、めっちゃ訛ってるんよ
これのせいで、東京生まれ東京育ちなのに私は地方出身に間違われるし未だにアクセント辞典が手放せません笑
なぜか見た目からして地方出身っぽいって言われたこともあるぞ。なんでだ。
赤ちゃんは親の言葉を聞いて日本語を覚えますからね…
そりゃぁやっぱりアクセントしかり、喋り方、言い回し、声の出し方、似てくるところがあるでしょう。
ということで、声はある程度遺伝する部分があると思うし、
遺伝以外でも、親子で似るところはあるよね、という結論でした!
読んでくれてありがとうございました!
ではっ
やっほい!声優ブロガーの幸田夢波です!