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声優が休業することの辛さ

声優業を1年休業していた時期があります。

本当に地獄にいるような気持ちで過ごしていました。

 

声優にとってデビューした後に長期休業する、というのは本当に怖いことなんです。

 

受験のため休業

 

私が声優を休業した理由は大学受験のためでした。

 

声優デビューしたのが17歳、高校2年生の頃で、すぐに大学受験に入らなくては、というすごい微妙な時期だったんですよね笑

 

プロダクション・エースを退所しました。という記事で少し触れましたが、

もともと歌手を目指していた私は小学生の頃からオーディションを受けまくり、ボイトレに通い続けていたので、

声優デビューさせていただいて、しかもデビュー作でキャラソンを歌わせていただくことが叶い、この頃は人生最高潮だったんですよ笑

 

だから本音は、大学には進学せずにそのまま声優業を頑張りたかったんです。

 

別に意識高い系ではないし、人生声優アーティストとして賭けたかったから。

それが私の一番やりたいことだったから。

 

ただ、大学進学は家族で決めた約束でした。

大学はかならず受験して、そこそこいいところに進む。

 

それが家族で取り決めた約束で、それ以降は自分の好きなことを好きなようにやっていい、

ただそれがうまくいかなかったとしても、大学を卒業してれば人生なんとかなるだろう、という親の愛情です。

 

親の言ってることも理解できるし、

何より子供が「声優やりたい」と言ってすんなり応援してくれる家庭に生まれてること自体本当にありがたいからやっぱり受験は頑張らなきゃなぁ、という気持ちでした。

 

でも声優の仕事が楽しくて、

やり始めた時は特に全てが新しくて覚えることもいっぱいあって

歌手になりたくて練習してた時とは全然違うトレーニング(滑舌とか漢字の読みとかイントネーションとか)もまた楽しすぎて、全然勉強に身が入りませんでした。

 

結果、現役の受験は大失敗。

 

どうも楽しいことしか頑張れないのはずっと昔から変わらず、でした。

現役の受験で滑り止めしか受からなかった私は、家族と話し合って浪人することを決めます。

(なんだかんだ大学には行ってよかったけどね…!)

大学で心理学を学んだら声優業に役立った話をしてみる。

 

声優の休業は今後の仕事へ悪影響

 

浪人することが決まり、それを事務所と話し合って、学業に専念するために1年間声優業を休業することになりました。

 

私が未成年だったこともあり、親の主張を汲んで下さった事務所には本当に感謝しています。

せっかくマネージメントしてデビューさせてこれから育てていこう、という声優が休業するなんて事務所にとって良いこと何一つないですからね。

 

デビューしたあとの声優が休業する、というのは本当に今後の仕事へ多大な悪影響を及ぼします。

 

1年間声優業を休業すれば、それまでお世話になって、覚えてもらったクライアントさんからも、

ファンとして応援してくださった方からも

1年忘れられてしまう存在になる、ということです。

 

その頃はそれが怖くて頻繁にブログを更新したりしていたけれど、

メディア露出がない、というのは活動していない、ということと同じで、何も届けられない、ということ。

 

だからせっかく自分の夢を掴みかけたのに仕事ができないなんてとんでもなくしんどかった。

 

しかも毎日やることは大嫌いな勉強。

 

1年後に私を待ってくれている人は本当にいるんだろうか?

またお仕事をいただけるようになるんだろうか?

そう思う毎日。

 

だから声優が休業する、というのはとても恐ろしいことなんです。

 

休業して復帰したら、またゼロからスタートみたいになることもしばしば。

デビューするのだって難しいのにまたデビューするみたいな気持ちでした。

 

声優の仕事をコンスタントに続けていたとしても、仕事をとるのは難しいですからね。

声優が仕事をとる難しさ

 

大学進学してみて

 

今は中高生や大学生で声優をやられてる方もいっぱいいらっしゃるので、

進学や学業について悩んでいる人もいっぱいいると思います。

 

学業と声優を両立できるかはその方の仕事量にもよりますが、

私の場合はキツイこともありながらも高校も大学も声優やりながら、そしてバイトしながら、学業もなんとか両立させることができました。

 

親に言われてしぶしぶ大学に進学したものの、大学にはやっぱり入学してよかったな、と思えている今です。

 

進学に悩んでいた頃の私は「声優として人生かけるんだ!」と思っていたし、そう思わないと他の子に負けてしまう、と思っていました。

 

本当に、起きてる時間全部仕事のことを考えていないと他に負けると思ってたんです。

 

いや、そういう業界だと思います。

むしろそれだけ努力したって必ずしも報われるわけではないのが現実です。

 

きっとそのまま高校卒業して大学に進学せず、声優一本の道に進んでいたら今の私はまた違った私だったと思います。

 

でも大学に進学してみて、世の中にはもっといろんな夢を持っている人がたくさんいて、

学科は映像学科だったので映像のお芝居を勉強したりして、さらにはその映像を編集したり撮る側になったりしてみて

私には好きだと思えることが他にもこんなにあるんだなと気づくことができました。

 

それは人生の選択肢になります。

 

夢を目指す人にとって選択肢が増えることは逆に邪魔になることもあるかもしれません。

一本決めて貫くのもかっこいい、ともちろん思っています。

がむしゃらに頑張ってる人が大好きです。

 

でもそれにはとんでもない忍耐力が必要だし、

自分を信じ続ける、信じ続けた上で生活だってまともなものが送れないことが多々あるでしょう。

 

私はいろんな選択肢を見た結果、

声優になりたいのでも、歌手になりたいのでもなく、作ることが好きなんだとしみじみ思い、気づかされました。

 

お芝居が好きです。

歌が好きです。

こうやって文章を書くことも好きです。

絵を描くことも好きです。

 

そう思ったら、人生一本と決めてしまうより、好きなこと全部やってそれをお金に変えていけるように努力したほうが楽しい人生を歩めそうだなと思ったんです。

それぞれやりたいことを全部お金に変えられるよう、頑張ります。

リアルに「好きなこと」を「仕事」にする方法を考えてみた

 

休業で気づいたこと

 

しんどかった声優業の休業ですが、私の人生に新しい選択肢を与えてくれた、というのと

どれだけお芝居したり歌ったりすることが好きか、ということを再認識させてくれる1年間でもありました。

 

もう二度と、好きなことができない時間は作りたくありません。

 

だからこれからは好きなことを好きなだけやっていく人生を謳歌します。

 

もし今、夢を追いかけることに必死に努力してるけど、それで本当に自分は幸せなのだろうか?と思う人がいたなら、

こういう生き方もあるよ、という選択肢の提案ができたらいいなと思います。

声優は病気や体調不良を我慢してしまいがち?

 

読んでくれてありがとうございました!

ではっ

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