声優に関する用語で「アフレコ」という言葉をよく耳にすることがあると思いますが
その他にも「アテレコ」「プレスコ」というような言葉を聞いた事がある人も居ると思います。
これらは全て収録方法に関する専門用語です。
アフレコとアテレコは似たような意味なのですが
アフレコとプレスコは全く違う収録方法で、
これによってお芝居のやり方もかなり変わってきます。
今回は声優の収録方法である
- アフレコ
- アテレコ
- プレスコ
の違いについてお話してみたいと思います。
アフレコ・アテレコ
よく使われる言葉はアフレコ、という言葉ですが、
これはアフターレコーディング(after recording)の略語で、先に映像があるものに対して音を後から収録してつける、ということから
アフターレコーディングと言われるようになったそうです。
仕事をしていてアフレコ、という言葉はよく耳にします。
吹き替えの仕事や特撮の仕事の場合はアテレコ、ということもあるようですが、
アテレコ、というのはもともと映像があって、キャラクターや役者の動きに声を「当てる」という意味から
アテレコという言葉になった、と言われています。
基本的にはアフレコもアテレコも同じような意味ですね。
現在日本のアニメの収録現場ではこのアフレコ、という収録方法が一般的です。
すでに映像でキャラクターがどのように動くか、ということがわかっていて、
それに対して「何秒でこのセリフを言う」というのもすでに決められています。
現場で微調整されることはあるにせよ、
基本的にはアフレコ前にリハーサル(練習)用のVTRと台本を受け取ることができますから
そのリハVと台本でセリフと尺の感覚を練習しておいて、
本番に臨む、という形です。
ただ現場でセリフの修正が入ったり、尺が変わったりすることもあるので
必ずしももらったリハVで練習してきたものそのものを現場でやればいいか、というとそういうわけでもありません。
一番大切なのは現場で「こうやってください」と言われたそのリクエストに対して
即座にそれを理解し、自分の練習してきたものから変化させて対応できるかどうか、
という事なのではないかと思います。
プレスコ
プレスコというのはプレスコア(prescore)の略語です。
これはアフレコとは真逆で、
映像が先にできていなく、音先行で収録をし、それに合わせてあとで映像をつけていく収録方法です。
プレスコ収録の場合は「このセリフは何秒でしゃべらなくてはいけない」という制限がありません。
また映像に合わせる必要がないのでアドリブも自分のタイミングで入れることができます。
プレスコの利点
役者にとっては制限が少なくなるので、プレスコ収録は楽しい収録の仕方だと思います。
アフレコと違って映像がないので、モニターを使う必要がなく、
目線もずっと台本で大丈夫なのがプレスコの収録の特徴です。
アフレコの時は目線が台本とモニーの行き来がありますからね。
このタイミングでセリフを言わなくてはいけない、というのも決まっていない分
キャラクター同士の掛け合いがよりメインになり、お芝居ものびのびとすることができるでしょう。
イメージとしてはドラマCDを収録するようなイメージです。
という事で今回は収録の方法
- アフレコ・アテレコ
- プレスコ
についてお話してみました。
声優として仕事をするようになると、アフレコのやり方もプレスコのやり方をする収録もあります。
どちらも対応できる様にしておいたほうが良いでしょう。
読んでくれてありがとうございました。
では。