声優の業界でどれだけ仕事をとることが難しいか、ということは
きっと声優業界をあまり知らない人でもとても難しいということが推測つくかと思います。
ただ、声優業界は仕事をとれるようになったから安定する、というわけではありません。
声優としてデビューすることを目指している人は多いかもしれませんが、
声優デビューするのも大変だけれど、声優デビューしたあと、声優の仕事を続けていくことこそとても大変なことなんです。
仕事を繋げなくてはいけない
声優としてデビューした時は声優デビューできたことが嬉しくてその作品に一生懸命になると思います。
私もそうでした。
でも声優の仕事は普通の仕事と違って、一度始めたらずっと仕事が断続的にある、というものではありません。
アニメの場合は最近はだいたい3ヶ月で番組ラインナップが変わります。
海外ドラマの吹き替えでレギュラー役でデビューできたとしてもその話数には限りがありますし、洋画の吹き替えなら1日で仕事は完結してしまいます。
そもそも声優としてデビューする時はモブでデビューすることも多いので、
仕事が単発で終わってしまうことも多々あります。
その限られた収録の中で、どれくらい自分をアピールできるか
「いいな」と思ってもらえてまた起用してもらえるかどうか
というところにかかっているんですね。
結局声優としてデビューするにはオーディションをたくさん受けてデビューすることになるかと思いますが、
いざ仕事現場に行って仕事をするようになってもその現場もまたオーディションのようなものなのです。
要はどれだけ人の印象に残っていけるか、なんですね。
そう思うと、「ここまできたらもう安心」という着地点なんて声優にはないんです。
だから声優業界で生き続けていたいと思う限り、仕事をする毎回が次の仕事につなげるための挑戦の場、とも言えるでしょう。
声優の旬がある
今売れてる声優さんの動向をチェックしている方はよくわかるかと思いますが、声優業界にはいわゆる旬のようなものが存在します。
一度ヒット作品に出会えるとそこから次の仕事にもどんどんつながっていく、というような。
やっぱり旬の声優さんは話題性もありますから、
その声優さん自身についている固定ファンもいるので、クライアント側もその声優さんを起用したい、と考えるんだと思います。
アニメというコンテンツ自体はテレビで放送されるものなので、放送するだけではお金を稼ぐことはできません。
どうしてもそこに二次展開が必要になるので
ある程度知名度のある声優さんを起用する、というのも営業戦略でもあるわけです。
代わりはいくらでもいる
今は声優になりたい人も多いし、声優をやっている人も多いです。
だからアニメ業界がすごく成長してきていて、需要も増えたけれど、やっぱり供給過多なところがあるんですね。
だから声優としてすごく売れたとしても、次の世代が絶対にやってくるんです。
アニメ業界はエンターテイメントなので、視聴者側も常に新しいものを求めているんです。
アニメをよく見る人はやっぱり「新人声優」に詳しいですよね。
いつでも新しいものを発見したい、というのがユーザーの心理なんだと思います。
そして声優の供給はたくさんあるわけだから、やっぱり作る側も新しい声優さんを起用したい、という気持ちもあるんですね。
アニメ市場だとどうしてもこういった風潮が強くあると思います。
声優のギャラ問題
声優業界は本当に移り変わりが激しいので、今年めちゃくちゃ声優の仕事が忙しくても来年も同じように忙しいのか、というとそんなことはありません。
月単位でみてもギャラの変動がものすごく激しいのが声優業界です。
そんな不安定な生活だから他の仕事をしようとしても、一般的な仕事はスケジュール的に絶対に無理なんです。
もちろん声優さんの中には働きながら声優をされていらっしゃる方もいます。
でもとても融通のきくお仕事をされている方がほとんどで、
なかなか固定収入をもらえるような普通の仕事をしながら声優、というのは難しいんですね。
これから声優を目指すなら
本当に声優業界は移り変わりが激しいです。
なので、これから声優を目指す、という人は生きていくためにどれくらいのギャラを稼げばいいのか、ということも一度じっくり考えてみてください。
私はこれからの声優、特に声優のなかでもアニメで活躍したい、と考えている人は副業をするべきだと思っています。
私も副業はたくさんやっています。
もちろんがむしゃらにがんばることも大事だけれど、自分の心のケアとして、副業という手段があると、
もっと思い切って夢を追うことができるんじゃないかな、と思うんです。
読んでくれてありがとうございました!
ではっ