みんながスマホを手にして簡単にインターネットに接続できるようになった今の時代では、
芸能人は特にインターネット上での話の議題になりやすく、2ちゃんではスレが立ちますよね。(最近は2ちゃんが5ちゃんになってしまいややこしいですが)
自分が2ちゃんに書かれていると知ったら、皆さんならどうしますか?
悪口も書かれている2ちゃん
よく友達に「2ちゃんって見るの?」と聞かれます。笑
2ちゃんには肯定的意見もたくさんあるけど、自分の悪口もいっぱい書いてあるし、
自分の2ちゃんが出ていてそれを見てへこまないご本人様はあまりいないでしょう。
2ちゃんやTwitter、といったネット上での自分の評価を声優本人が調べて、見ているかどうか、については本当にまっぷたつに分かれます。
私が思うにどちらが良い悪いということではなく、
どちらのほうがその人の考え方に合っているのか、ただそれだけだと思います。
ちなみに私は2ちゃんねる、普通に見ます。笑
2ちゃんを見る声優と2ちゃんを見ない声優、今日はその考え方についてちょっと話して見たいと思います。
2ちゃんは見ない派声優
2ちゃんは見ない、という声優さんは結構いらっしゃいます。
他人の評価を気にしすぎてしまうとそれがお芝居に出てしまったり精神的に辛くなってしまったりします。
私はよく「負けると想像したら、負ける」と思っていて、勝負に出なきゃいけない時は「絶対に私がとる」と思って、というか思い込んで、挑んでいました。
みなさんが同じだとは言いませんが、本当にそれくらいの気概を持っていないとやっていけない場所だと思います。
他の人よりも劣っていると思っていたら他の人にとられてしまう世界なんです。
生意気かもしれませんが、ハッタリでもいいからそれくらい勝ち気でいないと自分がどんどん潰れていってしまうから。
だからマイナスなものは自分から好んで見に行かない、というスタイルの方もたくさんいるんです。
自分の気持ちを高めて勝負に挑んでいく、というのがその方のスタイルなんだと思います。
正直ネット上にある言葉は匿名で発せられた言葉ばかりなので、なんでも言えてしまうようなところがあり、
そこに心があるない、という次元ではなく、八つ当たりレベルなものもあります。
どうみてもまともじゃない、ただの暴言、誹謗中傷もあります。
それが、表舞台で仕事をする、ということなんだと思います。
声優さんは特に言葉の力を使って自己表現をするお仕事なので、言葉にはとても敏感です。
言葉を真摯に受けとめすぎてしまう人もいるし、言葉を見て、そこから感情が溢れてしまう人ばかりでしょう。
そういう職業ですので。
だから感情が豊かであれば豊かであるほど、自分個人に向けられたマイナスな言葉は自分の精神を削るものです。
それに耐えられなくなって落ち込んでしまうなら、最初から見ない、という選択肢のほうが絶対良いと思います。
ただでさえ声優の仕事って不安が多いですしね。
2ちゃん見る派声優
私は2ちゃんをデビュー当初から見ていました。
良い評価でも悪い評価でも、それがネットに上がる、ということはそれだけ人に認知してもらっている、
つまり知名度が上がったということだからです。
どんな意見であれ、2ちゃんに書き込まれれば書き込まれるほど嬉しかったです。
そしてそこに書き込まれた言葉は全て「言葉」としてではなく「情報」として捉えています。
「言葉」として捉えてしまうと、先ほど言ったようにどうしても他人の心から発せられた言葉だと思い、自分が傷ついてしまいます。
ただ情報としてとらえることができると
- 良い評価
- 私の欠点を指摘してくれてる悪い評価
- ただの悪口(不要な情報)
という3つのタイプに情報を分けることができます。
それぞれちょっと説明してみたいと思います。
良い評価
良い評価はもちろん嬉しいです。
本当に応援してくれる人もいるし、悪い評価を書き込む人と戦ってくれてたり、そういう悪口を言うユーザーがいる場所でも負けずに応援するコメントを書き込んでくれて
その勇気や、熱量に、本当にありがたいなぁと思います。
こういう人がいてくれるからこそ、自分の仕事が人に届いている実感を持つことができるし
もっともっと売れて自分の声を届けていきたいな、と思えます。
ありがとうございます。
悪い評価
そして、良い評価と同じくらい大切だと思っているのは「悪い評価」です。
ネットが匿名でなんでも発せられる言葉な分、悪い評価というのもストレートな表現で書いてあります。
2ちゃんなどのネットに書き込みをする人はアニメが好きでアニメをたくさん見ている人が多いので、お芝居についてもかなり細かく、さらには的確に捉えていらっしゃる方もいます。
だから悪い評価で納得できるものもたくさんあるんです。
アニメのエンドユーザーは視聴者ですから、視聴者の評価は良いものも悪いものもとても大切だと私は思っています。
なぜならエンターテイメントは一方通行ではなく、みんなで作ったほうが楽しいものだと思っているからです。
私個人の意見ですが。
だから私は舞台が好きなんです。舞台は面白くなかったら笑ってもらえないから。
すぐその瞬間に、見てる人のリアクションを受け取ることができるから。
だから2ちゃんとかで「幸田夢波のあそこの演技はこうしたほうがよかった」みたいな記述を見つけると
すごく勉強になりますし参考にして活かせるものは次の現場に活かすようにしています。
見る人にどう見えているのか、今のトレンドはなんなのかということがわかる。
見てくださる方ありきの職業なので私は大切なことだと思っています。
また、声優が仕事をとる難しさという話でも少し触れましたが、
クライアントさんとかだと役者の芝居が納得いかなくても「本人に悪いところを伝えずに次の仕事にはもう呼ばない」ということも多くあります。
これが一番怖い。
自分の過ちに気づけずに仕事がどんどん無くなっていく。
私もそういうところ、きっとあったんだと思います。
そういうことがあっても本人は気づけないですからね。
だから、むしろ悪いところは言ってもらえた方がいっそ安心できる、みたいな変な人間関係もあったりするんです。
それこそ優しさだと思う。
未だに仲良くさせていただいているクライアントの方はお互いにぶっちゃけトークができる方ばかりなので。
これが時間がない場所でモノヅクリをしなきゃいけない現場での怖さです。
ただの悪口
そして最後に、ただの悪口。
これはもう本当に見た瞬間に心をシャットアウトするような気持ちでスルーしています。
書き込んだ人機嫌悪かったのかな、くらいです。
良くも悪くも、2ちゃんにある情報は画面に映されるものであり、
直接的に届けられる相手の顔が見えるものとは異なるので、私は菩薩になった気持ちで流しています。
それは私個人に悪意があるのではなく、自分のストレスを発散させるものであることもありますから。
自分に利益のないものには反応しない、
それくらいに思っている方がきっと表舞台でやっていくのは楽です。
他人の評価に左右されすぎると自分がわからなくなってしまいますからね。
どうでしょう?
みなさんが芸能人だったら2ちゃん見る派と見ない派、どっちですか?
どちらが良い、悪いではなく、その人の性格に合ってるかどうか、という話です。
でもやぱり辛いものは辛いから、ストレスに感じるのであれば見ない方がいいと思います。
読んでくれてありがとうございます。
では。