運営しているラジオの方で、質問箱を使ってお便りを募集しています。
その中でこのような質問をいただきました。
声優になるための方法はお金をかけて専門学校や養成所に行くだけではないし
例えばお金がないのであればオーディションを受けたり、養成所の見学をしに行ったり
基礎練習や体づくりなんかはお金をかけなくても一人で出来ることなので率先して行った方がいいという話をよくしています。
声優になるためにはお金が必要だと思っている人がとても多いですからね。
お金がなくても声優になれる。やれる事からやってみるべき。という記事でも書かせていただきました。
オーディションは無料で受けられるものがほとんどなので自分の経験にするためにたくさん受けた方がいいと思っている派です。
なのでこの質問してくださった方の「経験のためにオーディションを受ける」という考え方はとても素晴らしいものだと思います。
養成所のオーディションやその他一般公開のオーディションというのは
書類審査から始まって2次審査3次審査と審査が続くものも多いです。
しかしその途中でやっぱりオーディションを受けるのをやめたい、辞退したい、と思うことが出てくるかもしれません。
どのような場合オーディションを辞退したいと思うのか、
またそういった時にどうするべきなのかということについて少しお話ししてみたいと思います。
特待制度がないから辞退したい
今回の質問のように特待制度がないから合格をしたところでお金を払うことができない、
それが失礼にあたるからオーディションを辞退しようかと思っているということもあると思います。
しかし、合格したのにお金が払えないから辞退をするというのは決して失礼なことではないと思うんですね。
例えば同時に色々な養成所の試験を受けていて全て合格した中から自分の行きたいところに進むという人もいるわけで、
合格したのに辞退する、というのはよくあることなのです。
2次審査3次審査伴ってくればさらに審査も厳しくなりますしライバルのレベルも上がってくるでしょう。
オーディションを勝ち進めば勝ち進むほど自分にとって良い経験ができるオーディションを受けられるようになっていくと思います。
だからこそ相手に失礼だということは考えすぎず、もっと自分本位でオーディションを受けてもいいと思います。
特待制度がないところなのであれば「例外の特待制度を作ってでも来てほしい」と思ってもらえるようなオーディション結果を目指しましょう。
雰囲気が違うと感じた時
書類審査を通過したあとに実際に対面でオーディション審査を受けた時、「なんだか思っていたのとは違う雰囲気だな」と思うことがあるかもしれません。
こういった時は早めに辞退してしまっても良いと思います。
事務所や養成所というのはそれぞれにカラーがあって場所によって本当に方針が違います。
アットホームな事務所もあればものすごく厳しい事務所もあります。
どんな事務所が自分に合っているのかということを考えながらオーディションを受けることも大切なことで
オーディションで選んでもらう立場ではありますが、それと同時に自分も事務所を選ぶ立場にならなくてはいけません。
受かったからといって安易にその事務所に所属するのは違うと思うし
長い目で考えて自分がその環境で仕事をしていくのに本当に最適な場所なのかということをきちんと考えた方が良いと思うのです。
ただ受かっても行かないつもりで最終審査まで進むというのも選択肢としてはありだと思います。
受けるのはタダですから経験を積ませてもらって、最終的に合格をもらっても辞退をするというやり方でも問題ないでしょう。
ただそのぶん時間と労力を使うわけですから、「そこまでして受けなくてもいいや」と思えるのであれば早々に辞退してしまってもいいと思います。
なんか怪しい
オーディションに行ってみたらなんだか怪しい雰囲気がしたということもこの業界ではよくあることで、
「今回は残念な結果だったけれど、いくら出せばもっと 成長できるはずだからレッスンをしてあげる」というような持ちかけ方をしてくる詐欺まがいの事務所や養成所というのもあります。
芸能プロダクションというのは今たくさん小さい所ができていて
私の周りでもそういう話が絶えません。
直接赴いてみてなんだか怪しいと感じたのであれば、さっさとオーディションを辞退した方が良いと思います。
なかなかオーディションをたくさん受けていないとこういう嗅覚が身につかないかもしれませんが
騙される可能性が大いにある業界だということをしっかりと念頭に置いて
本当に信頼できるところなのかどうかということを考えながらオーディションを受けることも大切です。
辞退する時
正直ドタキャンしても、辞退の連絡を入れなくてもブラックリストが作成されて業界内で干されるということはまずないと考えて良いと思います。
その心配をする人が結構多いのですが、
事務所や養成所側からしたら何百人、下手したら時期によっては何千人という人を見なくてはいけないので
オーディションを辞退した人のリストなんか作っている暇はありません。
なのでオーディションに来なかったら来なかったでスルーされるだけです。
やはり一般常識として、オーディションを途中で辞退したり合格を頂いたのに辞退をする場合は連絡をした方がいいでしょう。
電話やメールなどでいいと思いますが 、
他に行きたい事務所がありますだとか
もう少しいろいろなオーディションを受けて経験を積みたいだとか
そういった理由を一言添えて辞退させていただきたい、という旨を伝えた方が自分も心残りなくすっきりとした形で辞退することができると思います 。
なんだか怪しい事務所に対して「怪しいので」とは言えないかもしれませんが笑
なるべく嘘をつかずに素直な気持ちを伝えた方が良いでしょう。
業界に入る前に養成所や事務所を比較するのはとても難しいことだと思いますが、
自分がお仕事をするときに最適な環境で仕事ができるように、オーディションでそれを見極めるということがとても大切です。
もしそういったことで悩んだら、夢波サロンでも相談を受け付けています。
なかなかそう言ったことを相談できる場所がないと思いますので、クローズドな場所を設けています。
読んでくれてありがとうございました。
では。