声優事務所に約8年所属し、2017年からフリーランスとして活動し始めましたが
フリーランスになって難しいな〜と感じているのは「金額交渉」です。
フリーランスならばきっと声優という業種だけでなく
いろんな業種の方が苦労するところでしょう。
特に声優のような技術職系の仕事の場合は、単価相場が料金表のように出ているわけでもなく、
自分の感覚で成果物の値段を決めなくてはいけません。
そこでフリーランス声優の金額交渉や単価相場の考え方について話してみたいと思います。
声優の金額交渉はいつするの?
声優の金額交渉は基本的にお仕事の話が出た一番最初にすることが多いです。
これも事務所に所属していた頃は全く知らなくて、フリーランスになって初めて知ったことでした。
事務所に所属していた頃は「何日にキープが入りました」「何日に決定になりました」というスケジュールの連絡が先にきて
仕事に行って、仕事をして
そこからギャラが振り込まれるのが大体どの事務所も2ヶ月後だと思うのですが、
その2ヶ月後に明細を見て初めてその仕事のギャラを知る、という感じです。
結構アバウトですよね笑
聞いたら教えてもらえるのかもしれませんが、それで嫌な顔をされることもあるそうです。
結構そういう事務所はよくないところだなぁ〜と思ってしまいますが
ある声優さんが事務所関連の仕事で「今日の仕事はギャラは出るんですか?」と聞いたら
事務所の人に「そこ関係ある?」とキレられた、みたいな話も聞いたことがあります。
値段じゃなくて、仕事があることに感謝して一生懸命やんなさい、と。
そういうことなんでしょうが、これもまたひどい話ですよね。
まぁ私の場合は、ギャラの明細を見てみたらとんでもなく金額が低かった、ということはありませんでした。
もしくは安くで受けた仕事に関しては都度マネージャーが話をしてくれていました。
フリーランスになってからは仕事の依頼がきた時に金額交渉をしています。
まずクライアント側が「いくらくらいで」という話をしてきて
それが安いと感じれば金額交渉をします。
こういう時に、特に新人声優だったりすると仕事がくることが嬉しくて安く引き受けてしまいがちです。
あとは知人からの仕事だと安く受けちゃう、とか。
そういうことをするとのちのちに自分の首を締めることになるので、長く声優として、
もしくはその仕事でフリーランスを続けていきたいならそういった単価決め方はしないほうが良いでしょう。
一度安く仕事を受けてしまうと「あの人は安くでやってくれる」という認識をされてしまいます。
そこから這い上がるのは難しいです。
もちろんお金だけでなく、その仕事をやることによって自分の知名度が上がったり
何かしら自分にとってお金以上の価値があるならいいと思うんですけどね。
単価の考え方
単価の考え方はとても難しいですが、
私は一番考えやすい考え方は「時給」だと思っています。
これは移動の時間や作業の時間を全て含めて、ということですが
私の場合、やっている仕事が声優だけではないので、他の仕事でも稼ぐことができます。
自分の時給単価がいくらなのか、ということは常に考えておくといいと思います。
フリーランスや起業家の場合は最低でも時給4,000円くらいのレベルにならないと仕事をながく続けていくのは難しいとされています。
声優の場合は新人料金だと1本15,000円というギャラ相場がありますが、
これは大体3〜5時間くらいで収録が終わるものなのでそこには入っていますね。
ただ移動費や準備期間を考えるとちょっと低いなとも思います。
自分の単価相場に悩んだらぜひこの考え方をしてみてください。
「自分は1時間あれば一体いくら稼げるのか」と。
これからは特に個人プレーヤーも増えていくでしょうから、ますますこの考え方は大切だと思います。
使われる側って大変
声優や技術職、クリエイター系の人はどうしてもクライアントありきで
使われる側、という感じなので、こういった金額交渉は難しいところがあります。
相手との人間関係にも関わってきてしまいますしね。
でも本当に自分の価値を理解してくれている人、本当に信頼を寄せてくれている人は
きっと自分が思う自分の時給以上の単価でお仕事を依頼してくれるはずです。
フリーランスになって仕事がなくなる怖さもあるとは思いますが、
自分の適正価値をわかってくれる人と仕事をしていく勇気もまた必要なんじゃないかと思います。
自分を安売りせず、好きなことを仕事としてやっていきましょう、という話でした。
読んでくれてありがとうございました。
では。