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声優が収録現場で出されるリテイクの意味とは

ゆめもん

やっほい!声優ブロガーの幸田夢波です!

今回は質問箱から以下のような質問をいただいておりました!

いただいた質問
いただいた質問

うんうん、こういうのって気になりますよね。

今回は収録現場で行うリテイク(録り直し)について、ちょっと解説してみようと思います。

自己申告でリテイクすることはあります…

基本的には収録現場で指揮を執るのはディレクター(音響監督)です。

作品全体の監督は別に居て、音響監督は主に音周りの監督です。

収録現場の総責任者という感じですね。

音周り全ての監督なので、声優の声以外にも、効果音やBGMなども全て監督します。

音響監督

アフレコ現場ではこの音響監督の指示で全てが進行するので、

音響監督に

音響監督

もう一回お願いします

とリテイクを出されたらもう一回収録しますし、

音響監督が

音響監督

はい、オッケー

と言えばオッケーです。

ただね、やっぱり、

ゆめもん

んあ〜〜〜〜OKもらったけど、自分の感覚的にはちょっと甘噛みしてたな〜〜

ゆめもん

テストの芝居の方が良かったな〜〜、もう一回やりたいな〜〜〜

※収録は基本、テストで一回通して、その後本番で一回通す、という流れが多いです。

みたいなことがよくあります。

どうしても「もう一度やりたい」って思った時は、ミキサー室に向かって

ゆめもん

すみません、○ページのこのキャラのこのセリフなんですが、もう一度やらせていただけないでしょうか…!

と自己申告します。

こんな感じで言って、

音響監督

だめです

と言われることはそうそうありません笑

昔は音響監督と声優が取っ組み合いの喧嘩!みたいな現場も結構あったそうですが、

最近の現場は和やかな現場が多いです。ピリッとしてる現場ももちろんあるけど、喧嘩が始まるような現場は私は少なくとも見たことないです笑

なので、

音響監督

はい〜じゃぁもう一回ここやりましょう〜

ってなることが多いですね。

ただね、

自己申告でリテイクをお願いするということは、ご一緒させていただいてる超絶レジェンド声優さんを待たせたりすることにもなりますし????

スタッフさんたち全員お待たせしちゃいますし?????

ミキサーさんにはお手数かけますし?????

ゆめもん

え〜〜〜〜〜んごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!!私のような者がぁ!!!

という気持ちで申告していますw

本当は一発で良いお芝居をはめていきたい…ごめんなさいごめんなさい。

それでもやっぱり、「良いものを作る」というのがその場にいる全員のミッションだと思いますので、自分で「もっとできるはずだ」と思ったら自己申告リテイクをすることはあります。

妥協したくないものね。

収録というのは本当に時間にシビアで、みなさん1分でも1秒でも早く切り上げたいものなのです。(そういう空気感が現場にはあります)

ゆめもん

そもそもアフレコスタジオって時間貸しなので延びれば延長料金かかるし、

他の声優さんだって次の現場があったりするし。

スタッフさんなんてアフレコ以外の作業もめっちゃあるからね…

何度も何度も自己申告リテイクするのはマナー違反な感じはしますね。

やっぱりバシッと一発でお芝居はめられるように訓練しなければ。

ちなみにプロの声優でも噛みますよ!!!!人間だもの。

プロの声優でもよく噛むよ!という話

ディレクターが出すリテイクの意味

ではディレクターはどういう時にリテイクを出すのかというと、

  • パクが合ってない
  • 芝居が合ってない
  • もっとできるはずだ

みたいな時です。

パクが合ってない

これは物理的なやつで、どう考えても喋ったセリフの長さが口パクに合ってない、っていうことです。

  • 2秒で喋ってほしいところが4秒になってる(こぼれてる[多少のこぼれならヨシとされることは多いですが])
  • もしくは2秒で喋ってほしいところが1秒になってる(早上がり/パクる)

こういう場合はリテイクになります。

こぼれてるよりもパクってる方がアカンというイメージ。

声優が演じる「セリフ」の種類、録り方にまつわる用語

芝居が合ってない

ディレクターの中で

音響監督

(ここはこういう芝居がほしいな〜)

というのが大体あるものです。

役者が持っていく演技プランが、その想像を超えられて良いものだったらそちらが採用されるはずなのでそこを目指したいですが、

的外れだったり、ちょっと惜しいな〜みたいな芝居の場合はリテイクとなります。

だいたいリテイクでも

音響監督

もうちょっとこういう感じでやってもらえますか?

と説明してもらえるはずです。

たまに何も説明されないこともあるけど。ピィ。

もっとできるはずだ

音響監督

(もう一回やったらもっと良いものが出そう!)

みたいな感じで思ってもらえると、リテイクになったりもします。

逆に、

音響監督

(ちょっと微妙な演技だったけど、まぁこの人にこれ以上お願いしても無理そうだな)

と思われるとリテイクになりません。

先述した通りアフレコ時間というのはとてもシビアなものなので、時間をかけても無駄だと思われた役者は静かに切られていきます…

ゆめもん

ゔぉぇええええ!!!!KOEEEEEEE!!!!!!

そういう業界なんでね…心を強く持たねばですよ…

声優がメンタルをやられやすい理由とは?

ディレクターのOKを信じることも大切

一時期疑心暗鬼になりすぎていた私は、ディレクターさんからOKを出してもらったのにも関わらず、収録後の飲み会なんかで音響監督さんに、

ゆめもん

今日の芝居どうでしたか…?ちょっと不安で…

と聞いたりしちゃってました。

そしたら音響監督さんに

音響監督

俺がOK出したんだから信じなさいよ(バシィッ)

と言われたことがあります。

恐ろしい話はいっぱいあるもので、代わりもいっぱいいる業界なので、つい不安ばかり膨らんで行ってしまうようなところがありますが、それもそうだよな、と納得しました。

もちろん

音響監督

こいつぁ〜だめだ〜

と思って切られている現場もあると思います笑

でもその時の精一杯でやるしか結局方法はないんですよね。

日々努力し、自分を磨き、己の精一杯で真摯にお仕事をしていく。

その積み上げなのだと思います。

アフレコ現場でヒヤッとする瞬間

読んでくれてありがとうございました!

ではっ

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