最近は声優がテレビ番組に出演したり、ネット上の動画で生配信をする、ということも多くなってきました。
「声を当てるのが声優の仕事」だった昔から
どんどん声優の仕事の幅が広がってきていると思います。
これは、声優という仕事をやりたいという人が多くなってきていて
声優の差別化のために生まれていった文化だと思うんですね。
結果として、声優にとても選択肢が増えたのではないかなと思っています。
動画での自分の見せ方を知ることができれば、それだけでもう職業が一つ増えると言っても過言ではないでしょう。
声優が動画に出演するその裏事情と、
それによってできるようになってくることについて今回は話してみたいと思います。
声や演技以外を求められるようになった声優
特にアニメやゲーム業界で起用される声優に関しては純粋に声や演技のみを求められていた以前の声優業界から
大きく業界が変わってきていると思います。
昔は声優という仕事は、俳優さんがやるものだったと言います。
声優という職業そのものが以前はなかったのだそうで、
俳優さんが顔出しの仕事をしながらやるのが声優の仕事だったそうです。
そこから、今はアニメやゲームのコンテンツそのものと同じか、それ以上に
声優にスポットライトが当たるようになってきました。
「好きな声優が出ているからそのアニメを見る」という話もよく聞きます。
声優業界は供給過多になり、声優として活動している人や声優になりたい人が溢れるようになってきました。
すると声優の「声」や「演技」以外の部分にもスポットが当たるようになり、
今のように
- 歌が歌えるか
- ダンスが踊れるかどうか
- 容姿の良さ
といったところが声優を差別化するためのポイントになってきたんだと思います。
これは結構大変なことで、声優は自分の壁を乗り越えてチャレンジしなくてはいけないことも増えてきたと思います。
あとお金もかかるようになったなと思います。
声優はスタジオで声の芝居をする分には見た目に気をつかわなくていいですが
動画に出演する、となれば、特に女性はそうもいきません。
私も、メイクの研究をしたり、洋服にもかなり気を使うようになりましたし
暇さえあればホットペッパービューティー でネイルサロンやヘアサロンを探しているような毎日でした。
そういうところにお金を使っても新人声優の場合はギャラではまかなえませんから
結局仕事をしているのにトータルでみたら赤字、なんてことも結構あるわけです。
広告形態が変わった
声優が動画出演が多くなった理由の一つに、広告のあり方が変わってきているのかな、というのもあります。
最近は若い世代はテレビよりもインターネット上の動画を見る人が多いでしょう。
私も情報収集は基本SNSとニュースアプリ、
ちょっとした時間はYoutubeやニコニコを開いていることが多いです。
すると、作品のCMなんかもネット上の動画ですると相性がいいですよね。
テレビCMは流れてしまうものですが、動画ならリアタイ視聴できなかった人もあとから見ることができます。
より多くの人に宣伝をすることができるようになっている。
そうなってくると声優が動画に出演する機会が多くなってきたのも頷けると思うんです。
今はアニメもネット上で見る人が多いでしょうからね。
私もAmazonのプライムビデオでアニメを流しながら作業していることが多いです。
広告業界も大きく変わってきている今、
インターネット上の動画を使った宣伝が増えてきている、というのもまた声優が動画映えを求められるようになった理由の一つかなと思うんです。
声優が出来ることが増えるようになった
こうやって世の中が多様化してくることによって、
声優自身にやれることが増えてきていると思います。
例えばSNSも、ファンサービスとしての要素が強かったかもしれませんが、
運用の上手い人はSNSから新しいファンを獲得している人もいます。
動画での自分の見せ方がわかれば、自分でそれをマネタイズしていくこともできるでしょう。
Youtubeは少し単価が安くなってきてしまっていますが、SHOWROOMなんかはすごく可能性がありますよね。
もちろんYoutubeで人気が出て来ればそこからコンテンツ派生させてマネタイズすることもできます。
他にも、副業的なものを持っている声優さんはたくさんいます。
動画だけでなく、いろいろなツールで発信が出来るようになった今、
声優だけでなく、クリエイター業界で働く人たちは、もっともっとできることが多くなっていくのではないかなと思います。
人によっては、「声」や「芝居」以外のものを求められてしんどい、と感じるかもしれません。
でもそれは、自分の生きていく可能性や選択肢を広げることだとも思うのです。
セルフプロデュースができるようになれば、フリーランスの声優はさらにもっと仕事がやりやすくなるかもしれませんね。
これからの働き方改革が、楽しみです。
読んでくれてありがとうございました。
では。