今回は質問箱から頂いた質問内容についてです。
あ〜わかる〜〜
みなさん、声優って話すプロだから噛まないと思ってるでしょ
噛みますよ!!!!!!!!!
全然噛みます。
噛まないように努力はしてますけどね?噛みますよ。人間だもの。
プロのピアノ奏者だって間違えることあるし、
プロの運転手だって道を間違えることもあるし、
プロの声優だって噛むんですYO!!!!!!!!
台本だけを見ているわけじゃない
朗読劇は台本を持って、読みながら朗読、という形になりますが、決して台本だけを読んでいればいいというわけではありません!
(台本だけ見てても良い、って言われても噛む時は噛むけどねっ)
例えば目の前の人に話しかける重要なセリフの時は、台本から目線を外して目の前に視線をやったりします。
朗読劇と言いながら、めちゃくちゃ動きついてるじゃないですかァア!みたいな朗読劇もあります。
こういうのは演出の好みだったり方針もあったりするので、朗読劇によるのですが、
私も朗読劇では、重要なセリフや、動きがつけられるものは、台本を読むだけでなく能動的に目線を動かしたり動きをつけたりして表現することもあります。
目の前にお客様が入っている舞台では、そういうものが多い方が、お客様にも楽しんでもらえるかな、と思いますしね!
で、そうなってくると、台本だけを目で追う、というのはできなくなります。
視線を外す時があると、そこから台本に視線を戻して来なくてはいけません。
舞台の照明は手元が明るくなるように作ってくださっているとは思いますが、リハーサル1回とかだと全然その環境に慣れていないので、本番でミスることもあります。
今どこ読んでたっけーーー!
ってなるのはよくあることだし、そうなる夢もめっちゃ見る。飛び起きる。恐ろしい夢やでしかし。(こういう夢は、役者がよく見る夢です。アフレコ遅刻するとか、台本チェックできてないままアフレコ来ちゃったとか台本忘れてきた、とか笑)
台本持って台本を読んでるだけに見えても、実は台本をずっと注視しているわけではないのですよっ
朗読劇特有の稽古の少なさも原因かも
最近朗読劇増えたなー!って思いません??
昔からあったはあったけど、なんか急に朗読劇が増えた気がします。
これはですね、舞台に比べて朗読劇の方が、稽古が少なくて良い、というのが理由なのではないかなと思います。
特にコロナ禍で朗読劇増えた気がするしね!
舞台関係者はコロナ禍では本当に苦しんでいました。
お稽古をすればするほど感染リスクも上がる。コロナの陽性が出れば舞台の幕は上がらない、みたいな状況。
そんな中でもエンタメをやり続けたい、という状況で朗読劇が増えたんじゃないかと。
シンプルにお稽古が少なくて良ければ役者の負担も減り、スケジュールも調整しやすくなるので、有名声優さんにも出演してもらいやすい、というのもあります。
セリフを覚えてやる舞台だと、どうしてもセリフを覚えるのも大変だし、動きがつくのでお稽古はしっかりやらなきゃいけないのです。
動きのつく舞台の場合は本番一週間前から集中稽古に入って、毎日お稽古、みたいなことは多いです。
でもお稽古にギャラが出るわけではないので、スケジュール調整も難しいし、ギャラ的にキャスティングするのも難しい、というのもあります。
そんなこんなで最近特に有名声優さんが勢揃い!みたいな朗読劇をよく見かけるようになった気がします。
ですがやはりこういうのはお稽古が少ないので、もちろんプロの方だから
この日数でこんなに完成しちゃうの!?
っていうところまでは持っていけるのだけど、細かいミスが多くなっているような気はしますね。
有名声優が多く揃う朗読劇の場合は、お稽古は個々に2日程度、ゲネプロ(本番と同じ条件で行う最終リハーサル)で初めてみんなが揃ってお芝居合わせます、みたいなことも結構あります。
アフレコ現場でも噛みます
とはいえ、プロの声優なんだし、アフレコ現場では噛まないんでしょ!
と思う人もいるでしょう。
噛みますよ。噛みまァアアアアす!!!!!
めちゃめちゃレジェンドでも噛みます。人間だもの。
声優の場合は噛んでもリテイクすれば良いのです。だから放送で噛んでいることはありません。(当たり前体操)
もちろん一般の方に比べたら毎日一生懸命話す練習をしているので、口周りや呼吸に関わってくる筋肉はゴリゴリで、噛みにくいです。いっぱい練習してるからね。
それでも噛む時は噛みますよォ。
アフレコ現場では特定のセリフがどうしても言えなくなる日とかがありましてね、
業界ではそれを「ハマる」と言ったりします。
私は何にハマるなのか知らないけど、沼的なことかな。笑
→【新人声優向け】初めてのアフレコ!全体の流れと知っておきたい業界ルール
噛んだ時のリカバリー方法に技が光る
朗読劇なんかで出演者が噛んじゃった時も、
実はそのリカバリー方法にプロの力量が出るな〜と思っています。
噛んだとしても、それをお芝居的に見せたり、「噛んでませんけど?」みたいな感じで続けたり笑
舞台を観に行って
やっべ〜〜〜めっちゃ噛んだわ〜〜〜
と出演者の方が言ってても、
え、全然わからなかったにょ
ってなることも割とあるんですよね。
生のお芝居なので噛むっていうのは全然あることなんですけど、
それをお客さんにどう見せるかまで計算しているのがプロなのかな、と思ったりもします。
まぁ全然リカバリーできない大噛みもあるけどねwww
プロの声優であっても、噛むっていうのはよくあることです、というお話でした〜〜
読んでくれてありがとうございました!
ではっ
やっほい!声優ブロガーの幸田夢波です!