声優の仕事はかなりの大御所になってからもオーディションを受けないと仕事が回ってこなかったり
今ある仕事を次の仕事に繋げるというのがとても難しい業界です。
声優業界で仕事をすると決め、業界の先輩方と共演をさせていただいて
「こういう姿勢の先輩はカッコいいな」と感じた話があるので
次の仕事につなげるための考え方について話してみたいと思います。
相手の期待以上のパフォーマンスを目指す
とある素敵な先輩が、
「仕事を次につなげるためには相手の期待をいつも良い意味で裏切っていかなくてはいけないよね」
というお話をされていました。
これものすごく私も共感した話で、
お金を払って私のコンテンツを楽しんでくれている人というのは
お金を払う時点で「この値段だから多分これくらいのものだろう」というある程度の予想を持ってコンテンツを楽しもうとしているところがあると思います。
これは多分無意識に誰もがやっていること。
そしてその予想を裏切ることができて、期待以上のパフォーマンスをすることができれば
「すごかった、感動した」に変わるのだと思います。
これはコンテンツを楽しんでくれているお客様だけではなく、クライアントの場合も同じで
私に対して払っていただいたギャランティーから想像しうるパフォーマンス以上のパフォーマンスをすることができればクライアントにも満足してもらえるのだと思うんですね。
だからこそ私たちエンターテイナーが目指さなくてはいけないのは
相手が予想している以上のものを常に届け続けるということなんだと思います。
先輩には良い話をしていただいたなと感じています。
現状に満足しない
相手が予想している以上のものを常に届け続けるというのは、結構難しい話で、例えば相手がレベル1期待しているのに対してレベル3のものを提供することができたら相手を感動させることができると思いますが
その次、があった時に、今度は相手はレベル3のものを期待してくると思います。
その時に自分はレベル4以上のパフォーマンスをすることができないと
相手からは「今回も凄かったけれど初めて見た時の方が感動したな」と思われてしまいます。
すっごく難しい話なのですが、つまりは自分が今の自分の現状に絶対に満足してはいけないということ、
常に成長し続けて相手を裏切り続けなくてはいけないということ。
これが仕事を次の仕事につなげるために大切な精神なのだと思いました。
かなり厳しいです笑
それでも昨日の自分よりは少しだけ「新しいことに挑戦することができたな」と思えるのであれば
その積み重ねでどんどん成長していくことができるはずなのでなるべく毎日新しいことに挑戦するということを心がけています。
特に役者は一見芝居とは全く関係ないように見えるものでも
自分の経験はすべて肥やしになるので、無駄な経験というものはありません。
だからこそ芝居とは関係ないかもしれないものでも、新しいものにチャレンジしていくという精神はいつでも必要なのではないかなと思います。
仕事を手広く
とはいえ役者というくくりに縛られすぎてしまうとなかなか仕事が次の仕事に繋がらないことに悩んでしまうこともあると思います。
仕事が仕事を呼ぶ状態がいつも続くと限らないですし、
仕事がない状態というのもよくあることでしょう。
そんな時に一つの仕事に縛られすぎずいろんな仕事に手を出してみると、自分の可能性も広がるし
色々なことで収入を得ることができるようになればリスクヘッジにもなると思います。
なのでガチガチに一つの仕事にこだわりすぎず、手広く色々な仕事をするように心がけています。
もう何屋さんなのか自分でもよくわからなくなってきていますが
それでも自分の稼ぐことができるスキルというのがたくさんあることによって精神的にも安定します。(むしろこれが一番大事)
ライバルはいつも自分
最後に一番大切なことは、表現の世界には正解がないということ。
だからこそ他人と比べて自分はというように考えないことが大事です。
人と人を比べても根本的にその人とは境遇が違うのだから、同じ尺度で比べるなんてことはできないと思うんですね。
同じ尺度で人と自分を比べても苦しくなるだけです。
それよりも今日の自分が昨日の自分を更に追い越して行くことができるかということを考えられた方がよっぽど建設的だし精神的にも楽です。
ライバルを常に自分に設定して挑戦し続けることが仕事をさらにうまくいかせるための秘訣なのではないかなと思っています。
読んでくれてありがとうございました!
ではっ