今声優業界がとてもブームになってきていると思います。
テレビでも声優業界のことが扱われる機会が増えましたし、実際に声優が出演していることもよくあります。
小・中学生の将来なりたいものランキングでは声優が上位にランクインするほど。
でも声優ブームによって声優業界が少し勘違いされているようなところがあるように私は感じているんですね。
本気で声優になりたいという人のために、声優ブームによって勘違いされてしまっているんじゃないかな?と思うポイントについて
少しお話していきたいと思います。
声優の仕事はアニメだけじゃない
今の若年層ではアニメが好きじゃない子を探す方が難しいくらい、みんがアニメが好きでアニメを見ているような気がします。
そしてアニメの声優さんがとても注目されるようになっています。
声優になりたいという人に「どんな声優になりたいの?」と聞くと多くの場合「アニメで活躍したい!」という答えが返ってきます。
しかし実際のところ、声優の仕事はアニメだけではありません。
アニメの仕事で食べていくことができる声優は一握りですし、
そもそもアニメの仕事というのはこれからどんどん作品数も増えていくでしょうしさらに食べていくのが難しくなる業界なのではないかなと思っています。
声優の仕事には
- 吹き替え
- ゲーム
- テレビ・CMナレーション
- ラジオ
- システムボイス
- 企業PR動画などのナレーション
など、表には出づらいかもしれないけれどきちんと生計を立てることができる仕事がたくさんあります。
そしてこういった仕事は堅い仕事もあって、アニメのようなキラキラ楽しい、というものだけでなく
事実を伝えることに重きが置かれた、演技というか表現者、伝達者としての意味合いが強く求められる現場もあります。
そういった仕事もこなしていけるようになると、声優として幅広く活躍することができるようになりますから、
仕事も息の長いやり方にシフトしていけると思います。
声優ブームは入りはやっぱりアニメだと思うんですが、そういった全く違うジャンルの仕事もあるということを知ってほしいです。
声優の演技は声だけだから簡単
たまに「声優は体を使わず声の演技だけだから簡単なんだろう、アイドルや俳優もすぐ声優をやるし」という声を聞くことがあります。
とんでもない!
声優はもともと俳優さんがやられていたお仕事で
俳優として芝居ができるからこそ声優の仕事ができるのだと思います。
体を使わない芝居、なのではなく
体を使う芝居ができた上で、体の動きを最小限になくして行った時に声優の芝居になるんだと私は思っています。
実際声優のレッスンなのに体を動かすレッスンはたくさんあります。
声は体からできていますから、体が動かないと出ません。
それを訓練して体を動かさないようにしていくんです。
最初からマイク前で芝居なんてできません。
だからこそ、声優だけれど舞台で活躍される方が多いんだと思います。
体の動きがある映像に対して体を動かさないで芝居をするってかなり難しいことなんですよ。
顔に自信がないから声優?
「どうして声優を志望してるの?」と聞くと「顔に自信がないからです」という人がいます。
これは全然違うんじゃないかと私は思っています。
声優業界の現状では顔出しの仕事が増えましたし、若ければ若いほど、顔を出して仕事をしていくスタイルが増えてきています。
そしてそういう仕事のためにきちんと自分の見た目に気を使っている人が多いです。
顔に自信がないから声優を選ぶ、というのは少し違うように思うんですね。
声優の良さってそこじゃないと思うので。
まぁきっかけはひとそれぞれですからなんでもいいとは思うのですが笑
歌えないと声優になれない
歌えないと声優になれない、これも間違った考え方です。
最近はアニメの仕事に付随して歌の仕事が入ることが多いですが
歌の仕事は受けない、という風に決めている声優さんもいらっしゃいますし、仕事のやり方によっては歌の仕事と縁が繋がらないスタイルもあります。
アイドル的な売り方をしていくなら必須ですけどね笑
現に声優のオーディションで演技以外に歌の審査がある場合もあります。
すでに作中で歌を歌うことが決まっている場合なんかはそうですね。
歌も仕事の範疇にしていくかは仕事のやり方によります。
声優は売れればやっていける
声優業界のギャラ事情が決して良いものではないことはみなさん薄々知っているかと思いますが、
売れればやっていけるだろう、と考えている人が多いです。
しかし声優はランク制度というものがあって、ものすごく売れていて一時は主役級の役をたくさんやっていたのに
ランクがついた途端全然見なくなった、という人もいるのです。
一度売れればいい、という世界ではなく
売れ続けなくてはいけない。
売れていても、仕事がなくなってくることもある。
そういうものです。
だからこそ、今たくさん活躍されている方も常に努力を怠らない方が多いんです。
声優ブームによって声優のきらびやかな側面ばかりが取り沙汰されるようになりましたが、
みんなが誤解しているところも多分まだまだあります。
読んでくれてありがとうございました。
では。