声優、という仕事をしてずっと続けていくには、たくさんの人の中から選ばれる人でなくてはなりません。
特に今は声優の仕事が声の芝居だけにとどまらず、顔出しの仕事が増えて内容も多岐にわたってきました。
声優なのに歌が歌えたり、ダンスが踊れたり、楽器を演奏できたり、そういったことを求められることも多くなってきています。
だからこそいわゆるドル売りという風潮が出てきて、声優業界がどんどん華やかになっていき、
声優になりたい、という人も増えたのでライバルが多すぎる業界になってきました。
その中で選ばれる人でいるためには、やっぱり自分の個性というものを色濃く出して行って
他人と差別化することが大事になってきます。
- 自分はこういう人間です
- 自分は他の人にはできないこういうことができます
というものをハッキリもっていないと、多くの人の中で戦っていくのが難しいんですね。
なので声優は特に、自分の個性についていつも向き合っています。
最初は誰でもモノマネ
でも難しいな、と思うのは、自分の個性って最初からあるものでもないと思うんです。
もちろん声優で言ったら、声質だとか、体格だとかいうものも自分の個性にあたるものですが、
それ以外の技術的なものだったり、台詞まわし、性格、といった自分の個性はあとからついてくるものだと思うんですね。
しかもそれらっていろんなものを見て、先輩のものを盗んで、成長していくものだと思います。
言葉を覚えるのだって、最初はモノマネだし
良いな、と思うものを吸収して自分のものにしていくのが人間でしょう。
そうすると、モノマネばかりになってしまうんですよね。
アニメ声優の演技なんかは特に最近「誰々の演技に似てるな」と思うようなこと結構あると思うんです。
モノマネを吸収して、短期的にそれを出してしまうとただのモノマネになってしまう。
モノマネを咀嚼して、いろんなモノマネを混ぜ合わせて自分の個性にしていくまでやらないと、「聞いたことある何か」になってしまう。
それが結構難しいな、と思うところです。
もちろんモノマネ自体が悪いことだと言っているわけではありません。
モノマネすることが一番、成長する近道だと思っていますから。
自分の個性が必要な理由
芸能人や声優じゃなければ自分の個性についてなんて考えなくてもいいだろう、と思っている人もいるかもしれません。
でも自分が自分の個性を理解できている、ということはとてもその人の強みになります。
例えば就職活動でもそうだし、フリーランスとして個人で仕事をしていく、なんてことになってもそう。
自分の個性を自分が理解していたら、自分がどこで必要とされるのか、ということを考えられる段階へ進むことができるんです。
自分の個性がよくわからないと道にも迷いがちになってしまいます。
以前声優のレッスンを受けた時に
「道に迷うのは何故だと思う?」
という質問をされました。
答えは「自分のいる位置がわからないから」というものでした。
そう、自分の個性を理解していないと自分を他人に売り込むことができない。
自分がどこへ向かえばいいのかがわからなくなってしまうんんです。
だからきっと、芸能人だとか声優だとか関係なく、人は生きて行く上で、自分の個性を理解しているととても生きやすいんじゃないかなと思います。
今一度自分の個性について考えてみてください。
自分の個性は誰にでもある
「自分には個性がないから」と言う人がよくいます。
正直、気持ちわかります。
私、こんな感じだけど「自分には個性がない」と悩んでいた時期がありました。笑
でもその時にいろんな人に相談した結果最終的にたどり着いた答えが「個性がない人なんていない」ということです。
日本では特に「普通」や「輪を乱さない人」が求められがちなのでどうしても自分の個性を殺そうとしてしまう人が増えています。
でも立ち止まってちゃんと見てみると個性がない人なんていません。
だって他の人と同じ人生を歩いている人なんて一人もいないのだから。
自分の個性がない、と悩んでいる人は「人と比べて個性がない」と思っていたり、「自分の個性を探そうとしていない」ことが原因で悩んでいるんだと思います。
私自身そうでしたから。
自好き嫌いをちゃんと理解する大切さ
自分の個性を見つけるにはまず、自分の好き嫌いをちゃんと理解し、考えることが大事だと思います。
- 好きなことは何故好きなのか
- 嫌いなことは何故嫌いなのか
こんなことを真剣に考えたことはあるでしょうか。
これを考えるだけで、ものすごく自分が考えていることが見えてきたりします。
つまらないものもなぜつまらないのか考えることによって、そのつまらない時間にも意味ができるようになります。
そうやって自分の好き、嫌いを理解し、また表現することによって、自分の周りの様子も変わってきます。
好き嫌いをハッキリ表現すると、自分のことを好いてくれる人と嫌ってくる人もハッキリ分かれてくる。
より生きやすくなるんです。
仕事を選ぶ時も同じで、自分の好き、嫌いに忠実に生きると、やりたくない仕事をちゃんと断れるようになるし
自分にとって、という軸で考えることができる。
逆に自分が仕事を一緒にしたい、と思える人には「自分はこういう人間です」というアピールをよりしやすくなります。
自分の個性って結構わからなくなりがちだけど
ぜひ、自分の個性について今一度じっくり向き合って生きる、ということをしてみてください。
多分ちょっとだけ、生きやすくなると思います。
読んでくれてありがとうございました。
では。