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将来声優になりたい、という夢を持っている人が考えるべきこと

私の周りでも「将来の夢は声優になることです」という人がたくさんいます。

 

特に私はアルバイトも声優や芸能関係のことをしている人が集まりやすいアルバイトを選んでしていたので、

バイト先にも将来の夢が声優、という人がたくさんいました。

 

声優さんがどんどん増えてきている昨今、声優になりたいという夢を持った人がたくさんいるのもおかしなことではありません。

 

ただ、華やかな世界だからこそ、その裏事情は本当に大変です。

 

夢を売る仕事でもある声優は、そんな裏事情にスポットが当たることはあまりありません。

 

でも声優になりたいという夢を持った人がのちのち「こんなはずじゃなかったのに」と思わないように

声優になりたいと思っている人にぜひ考えてみて欲しい現実があります。

 

きついようですが、その裏事情を知らないまま声優業界を目指すより、わかった上で声優という仕事を目指した方がきっと良いと思うので

あけすけに語ってみようと思います。

 

給料は一般の半分以下

 

声優のギャラは思っている以上にとても低いです。

 

基本的にはそこそこ売れてる声優さんだとしても、

サラリーマンになって会社勤めしてもらえるお給料の半分以下くらいのギャラしか月にもらうことはできません。

 

ネットで声優のギャラを調べると月に何百万、みたいな方のギャラが出てくることもあり、

そういう部分に夢を見る人も多いかもしれません。

 

でもそんな人は本当に一握りですし、その状態を維持するのだってとても大変です。

 

会社勤めの人のようにボーナスも出ないですし、そもそも月の収入が安定しているものではないのでローンも組めません。

 

つまり家はなかなか買えません。

 

事務所に所属して声優の仕事をする場合は、事務所に半分近くギャラを持って行かれると思った方がいいと思います。

 

つまりサラリーマンの初任給くらい手取りで稼ごうと思ったら月に40万程度の仕事をこなさないといけないということです。

 

声優業界は確かに仕事もたくさん増えてきています。

 

アニメの本数もここ何年かで急激に増えたように思いますし、今はアプリゲームなんかもボイス付きのものが多いので仕事はあるにはあります。

 

でもそれ以上に声優が増えています。

 

将来声優になりたいという夢を持っている人も増えています。

声優業界は供給過多なのです。

 

そこにランク制度なんかが絡んでくると、3年は仕事ができてもそれ以降は仕事がなくなってしまう、という話は本当によくある話で

業界で生き残っていくのだってとても大変です。

 

30代、40代でアルバイトをしながら声優を続けている人だってたくさんいます。

 

声優の仕事だけでは食べていけない人がほとんどだし、

それでも続けたいと思える意思がないとやっていけないのが声優業界なんです。

声優のギャラの相場はいくらなのか

 

遊ぶ約束はできない

 

声優はスケジュールが本当に組みづらくて、

「今日これから仕事に行ってください」

「明日の仕事が決まったのでこれから台本を取りにきてください(今日中に明日の練習もしておいてください)」

ということはざらにあります。

 

当然友達と遊ぶ約束なんて確約はできないし、日程を決めて旅行に行くなんて無理です。

 

もちろんスケジュールNG(そこにお仕事が入らないように事務所に頼むことで簡単にいえばお休み申請)を入れれば遊ぶことはできますが

事務所からの印象は悪くなるだろうし、新人声優のうちにできることではないですよね。

 

そうしてる間にどんどん後輩に抜かれてしまうかもしれません。

 

いつだって努力していないと、自分の仕事がなくなってしまうかもしれない不安定な中で生きて行かなくてはいけないのが声優です。

 

将来声優になるのが夢だという人、

本当にそんな覚悟があるでしょうか?

 

友達と遊べなくても、旅行なんか行けなくても

声優の仕事がコンスタントにあるとも限らないのに毎日努力し続けてでも声優をやりたいという風に思えるでしょうか?

声優のスケジュール事情

 

作品の楽しみ方も変わる

 

きっと声優になるのが夢だ、という人はアニメや洋画、ゲームなどといった声優が活躍するコンテンツが大好きな人だと思います。

 

でも声優として自分が仕事をしていけるようになったら確実にコンテンツの楽しみ方は変わると思います。

 

中にはコンテンツを楽しむのと仕事は別物、と割り切れている声優さんもいらっしゃいますが、

これはかなり稀ですし、声優としての仕事がある程度安定しているからこそそのスタンスに落ち着けているんじゃないかなと思っています。

 

私もコンテンツの楽しみ方はすごく変わりました。

 

アニメが大好きだったけれど、自分が受けたアニメのオーディションで落ちたやつは

やっぱり本放送を見るのは複雑な気持ちだし、「私になにが足りなかったんだろう?」と思いながら作品を見ることになります。

 

クレジットもめちゃくちゃ気になります。

  • 誰が出演しているのか
  • どこの事務所がそのコンテンツに深く関わっているのか
  • スタッフさんには誰が入っているのか
  • 制作はどこなのか

そんな細かいことがどんどん気になってしまうのがこちら側の人間です。

 

今まで単純に楽しめていたものの見方が変わってしまうのです。

 

声優としてデビューしてからあまりアニメを見られなくなった、とおっしゃっている方も実際結構いらっしゃいます。

 

「好きなことを仕事にする、ということは好きなことが嫌いなってしまう可能性すら孕んでいるのだ」

と先輩声優さんにお話していただいたことがありました。

 

実のところ、そうなんだと思います。

声優が勉強のためにアニメ番組を見る時に見ているポイント

 

一番好きなことは何か

 

さて、将来声優になりたいという夢を持っている人には少し厳しい話になってしまいましたがいかがだったでしょうか?

 

結局明確にしておくべきなのは、自分はなにが一番好きで、そのために全部を投げ出すことができるのか、ということだと思います。

 

最近の声優は芸能人だと思っています。

アイドル声優系になれば、異性の人と二人で街を歩くのだってたとえただの友達だとしても気を遣います。

 

我慢しなくてはいけないことがたくさんあります。

友達にもたくさん迷惑かけます。

 

私も何度も仕事を優先にして友達に申し訳ないことしました。

 

それでもやりたいと思えるか、

それが夢として声優を目指せるか、というところなんだと思います。

 

声優になるのが夢なんだ、という人はぜひもう一度改めて考えてみてください。

声優の理想と現実のギャップをもっと知ってほしい

 

読んでくれてありがとうございました。

では。

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