小劇場での舞台チケットを必ず役者指名で買ってほしい理由

声優さんの場合は多くの方が声優業をやりながら小劇場などの舞台に立っていると思います。

 

声優はどのような仕事だけではなく、役者として活躍している人が多いですよね。

 

舞台を見に行ったことがある方は分かると思いますが、

誰々扱い専門フォーム、というような指名で舞台のチケットを予約することが小劇場の場合は多いです。

 

ただ小劇場の仕組みをあまり知らない人からすると

誰からチケットを買っても同じチケットであることに変わりはないので

「誰扱いでもいいだろう」という風に考える人が多いのではないかなと思います。

 

でも実は、役者側からすると指名でチケットを買ってもらうということには重要な意味があります。

 

役者側の勝手なお願いですが小劇場で舞台を見るときはできるだけ指名でチケットを買って欲しいのです。

 

どうして役者指名のチケットを買って欲しいのかということについて

小劇場の舞台の仕組みを解説しながらお話ししてみたいと思います。

 

チケットバック制度の場合

 

小劇場での舞台で役者へのギャラの払い方というのは色々なやり方があります。

 

単純に一本いくらという風なギャラの払い方をしていることもあるのですが、

チケットバック制と言って、どれだけチケット売れたかということに比例してギャラが支払われることもよくあることなのです。

 

こういう場合は役者一人一人にノルマがあることもあって、

例えば20人までがノルマで、それ以降は一人お客さんを呼べるごとに500円ずつチケットバックします、というような制度になっています。

 

この場合、20人お客さんを呼ぶことができなかったら20枚まではチケット買い取りということになり、

例えば15人しか呼ぶことができなかったらチケットの値段×5枚は自腹で払わなくてはいけません。

 

その場合は舞台に出てギャラをもらうのではなく、舞台に出るのに自分がお金を払わなくてはいけなくなってしまいます。

 

さらにこの制度で

例えば30枚売ることができたら10枚×500円バッグになって出演料は5000円ということになります。

 

結構これぐらいの相場観が当たり前なので、30人呼ぶことができても舞台のギャラが5000円にしかならないというのは

なかなか厳しい世界だということが分かっていただけるかと思います。

 

そして何人呼ぶことができたかというのは、どれだけ指名でチケットを買ってもらえたかということで集計をするので

チケットバック制の舞台の場合はお客さんが指名でチケットを買ってくれるということが

そのまま自分のギャラにつながることであり、とても大切なことなのです。

 

だから推しの舞台を見に行くときはチケットの専用フォームがあるなら絶対に指名でチケットを買ってあげてください。

舞台の出演料じゃ生計を立てられないのが悩ましい

 

小劇場界隈では集客できる役者が重宝がられる

 

例えばチケットバック制じゃなかったとしても、やっぱり指名でチケットを買ってもらうということには大きな意味があります。

 

というのも小劇場界隈ではその役者が何人のお客さんを呼ぶことができるのか、ということがとても重要な指標になっています。

 

舞台は蓋を開けてみないとどれくらいのお客さんが来てくれるかわからない、とても博打的なエンターテイメントでもあるので、

この役者を起用すればだいたいこれくらいのお客さんを見込むことができるということを計算してキャスティングをされていることがよくあります。

 

なので一回の舞台で多くの指名のお客さんを獲得することができれば

それがきっかけで次の舞台へ繋がる、ことがあるのです。

 

制作人が「この人を起用すればこれだけ指名のお客さんを呼ぶことができるんだったら次回の舞台でも起用しよう」と考えてくれるというわけです。

 

まぁもちろんその人が良い役者さんであるかどうかどんなお芝居をするのかということも重要なことなのですが

劇団によっても方針が違って、とにかくお客さんを呼ぶことが大事だと考えている劇団もあります。

 

そういった場合は芝居が良いかどうかということよりも集客力があるか、ということが役者のキャスティング目安にされてしまうことも残念ながらあります。

 

観客としてできることは、良い役者さんにたくさん舞台をやってもらうために

良い役者さんを指名で見に行く、ということでしょう。

推し声優を応援する時のポイント

 

役者は指名のお客さんを確認してます

 

ちなみに「この回ではどの役者にどの名前のお客さんが指名でチケットを買って見に来てくれているのか」ということが毎回分かるようになっています。

 

多くの場合がチケット予約フォームなどからチケットを予約していると思うので

自分を指名して見に来てくれるお客さんが何人いるのか、その名簿までわかるわけです。

 

小劇場で舞台のお仕事をされている役者は、基本的にそれを毎回ちゃんとチェックしていますし、

私の場合はよく見に来てくれる方は名前も覚えていたし、この回には誰が来てくれているから終演後に挨拶したい、というのを頭に入れた上で舞台に立っていました。

 

基本的に小劇場の場合は終演後に面会があったり役者が直接に出て行くことが多いので

このチケットの名簿を見て毎回確認をしています。

 

中には見に来てくれた人に簡単なお礼の品を用意している役者もいるくらいです。

 

なので指名でチケットを買ってくれた人の方が終演後に見つけやすいという面もあるのです。

 

正直小劇場も全ての演目が面白いというわけではないし、

付き合いで見に行って面白くない舞台を見ても自分のためにはならないと思うので

小劇場の舞台をやたらめったらたくさん見に行ったり、付き合いで見に行ったりするのはどうかと思っている派ですが

 

もし推しの子がいてその子の舞台を見に行きたいと思うことがあるなら必ずその子の指名でチケットを買うようにしてあげてください。

売れない声優がもらってありがたかったプレゼント

 

読んでくれてありがとうございました。
では。

ABOUTこの記事をかいた人

幸田 夢波

声優、アーティスト、デザイナー、当ブログの運営者。 2009年に声優デビュー、2016年声優事務所を退所し、現在フリーランスで活動中。自由に生きられる選択肢を増やし、それを発信するために毎日ブログを更新中。