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大根役者の特徴とは[舞台編]

私が以前お手伝いをさせていただいていた役者のレッスンで、

「大根役者の特徴ってなんだと思う?」という話題がありました。

 

役者をやっていて演技がうまくなりたい、と思う気持ちは確かに大きくあると思いますが、

「演技がうまくなるには…」なんてことを考え始めたら果てしなさすぎます。

 

まぁもちろん毎日の練習は大切だと思いますが。

 

なので

「下手とはどういうことか」「大根役者にならないためには」

と考えるのは、結構演技がうまくなるための近道なんじゃないかなと思うんです。

 

声優というジャンルにしぼると、お客さまが声優の演技を直で見る機会があることは少ないと思うので、

今回は舞台上での大根役者の特徴について考えてみたいと思います。

 

そもそも大根役者とは

 

そもそも大根役者とは

大根役者(だいこんやくしゃ)とは、芸の拙い役者や俳優を見下す言葉。
そのような演技の下手な役者を「大根」・「三文役者」と言う場合もある。

wikipediaより

 

なぜ大根というかについては諸説あり、

  • 大根が食あたりしにくい野菜で「あたらない」役者とかけてる
  • 大根の調理法である大根「おろし」を役者の配役を「おろされる」とかけてる
  • 予備の役者を「代行」といい、それが訛った
  • 大根が白いのと「素人」をかけてる

などといった説があるそうです。

 

私は突っ立ってる役者が大根に見えるから大根役者なのかと思ってました。笑

声優において「演技力がある」とはどんなことなのだろう?

 

大根役者の特徴

 

では本題。

舞台上で目にする大根役者の特徴について考えてみたいと思います。

 

もちろん舞台上での芝居だって役者の芝居ですから声優や動画の方の演技に通ずるものもあると思います。

 

たぶん一般の方が日常的に一番手っ取り早く生のお芝居を見られるのは舞台だと思いますので舞台を基盤に考えてみますが

演技全般に言えることもあると思うので、お芝居を学んでるという方は参考にしていただけたら嬉しいです。

 

声のボリュームがおかしい

 

これは演技全般に言えることなんですが

大根役者と言われるいわゆる演技が浮いてしまって見える人は声のボリュームがおかしいことが多いです。

 

たとえば舞台上で誰かとものすごく近くで話している演技なのに「あのさぁ!!(大音量)」と話しかける、みたいなことです。

 

もちろんその舞台の演出意図がある場合もありますが、

そこに意図したものがないのならそれは大根役者、と言われてしまう演技なのでしょう。

 

声優の演技でも「声の距離感」というのはよく指摘されることです。

相手がどこにいるのかで無意識的に私たちは声のボリュームを調整しています。

 

  • 隣にいる相手
  • 3メートル離れたところにいる相手
  • ものすごく遠くにいる相手

この3つの状況だけでも全然声のボリューム感って変わってきますよね。

 

これは日常生活からでもはっきりわかることなのでちょっと気にしてみると面白いかもしれません。

 

普段無意識でできていることなのに、いざ「演技」、となるとこれができなくなってしまうのが不思議なところです。

 

実際に声優のアフレコ現場でもよく指摘されることでもあって

「距離感が間違っているよ」というディレクションはよく聞くものです。

声優がセリフを練習する時にチェックしているポイント

 

動けない

 

これも大根役者と言われてしまう特徴です。

 

ちなみに私は全然動けません。笑

 

もともとお芝居を勉強した経験が少ないまま声優デビューしたので、演技という演技にあまり触れたことがなく、

そして声優の仕事の現場では「動いてはいけない演技」が求められます。

 

声優はマイクがあって、マイク前で「声の演技」をしなくてはいけないので、体はまぁいいとして、

首周りや頭、口の位置などはなるべく動かないように演技しなくてはいけないのです。

 

だから舞台の演技をやる、となった時に体をどう動かしていいのかよくわかりませんでした。

いや、未だによくわかってません。

 

舞台はお客さんの目が近くにあるとはいえ、舞台はやはり後ろの方の席に座っているお客さんとの距離は遠いです。

 

リアルに近い演技をしていてはその機微が舞台からお客さんに伝わらないこともしばしば。

 

だからどうしても、多少日常生活よりは大げさに、

つまり「見やすい」演技をしなくてはいけないようなところがあって。

 

でもそれが大げさになりすぎると今度は不自然すぎるし気持ち悪い感じになってしまいます。

それはそれで大根役者と言われてしまうでしょう。

 

この「全身を使った演技」というのはなかなか難しいんです。

声優のマイクワークの内容とその大変さ

 

視線がおかしい

 

実は視線の情報って結構大きいんです。

 

舞台を見ている時、主人公の顔を見ているつもりで、実は見ている側は主人公の視線を追いかけていたりします。

 

これは日常生活でも同じで、話している相手が目をそらして別のものを見たりした時に、その視線の先を追ってしまうことってよくありませんか?

 

「この人は何を見ているんだろう?」と気になってしまうのが人間の性のようなんです。

 

なので視線ってものすごく演技をする上では重要なんですね。

 

観客に見せたいものを見せるために自分の視線を使う、というのは舞台の演出としてよくある手法です。

 

これが視線があまり定まっていなくて、よくわからないところを見ていたりする場合は大根役者と言われてしまうかもしれません。

声優は演技が下手でもキャスティングされる?

 

舞台を見る時はぜひ「作る側」の目線で

 

パッと思いつく中で大根役者の特徴について考えてみました。

ここから離れていけるように頑張っていきたいと思います。笑

 

みなさんも舞台を見る時は是非参考にしてみてください。

 

演技をするって、誰かの人生を生きることだからもともとは日常生活の模倣なんだろうけど、

それを「誰かに見せる」「エンターテイメントにする」という意識から作り上げるものだからどんどん不自然になっていくんですよね。

 

見ていてすんなり入ってくる不自然、というのが中にはあります。

 

リアルな日常生活では絶対にそんなことはしないんだけど、「舞台」の上で自然、みたいな。

 

そんなことを考えながら舞台を見てみるとまた面白い発見があるかもしれません。

声の演技をするためには体の演技から学ぶべき理由

 

読んでくれてありがとうございます。

では。

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