先日質問箱でこんな質問をいただきました。
役者にとって恋愛経験というのは絶対に必要な経験だと思っています。
で、この質問に答えたところ、「事務所に所属したら恋愛も禁止になってしまうんですよね?」というリプライを頂いたんですね。
最近は若手の声優さんをアイドル的な売り方をすることが多いので、こういう風に思ってしまうのが一般的なのかな、とも思いました。
単刀直入にお話すると、声優は別に恋愛禁止、というわけではありません。
もちろん事務所のルールは事務所ごとに違うし、売り方によっては個人と事務所の契約で恋愛が禁止になっている事務所もあるかもしれません。
ただ声優は恋愛禁止、というわけではないんですね。
声優はアイドルではない
今でこそ声優はアイドル的な売り方をされることが多いですが
声優というのはそもそも俳優業の一部として昔は扱われていたそうです。
表舞台に出る仕事は少なく、声でお芝居をするのがお仕事です。
声優の仕事の根本的なところは今も変わらず、声でお芝居をする、という部分だと思っています。
アイドルではなく役者なのです。
そして役者には恋愛経験が必要だと思っています。
役者に恋愛経験が必要な理由
もうずいぶん昔のことですが、私がデビューする前に養成所で受けていたレッスンで、恋愛感情を表現しなくてはいけない役をやりました。
私は当時高校生で、まだあんまり恋愛とかがよくわかってなくて、他人を心から大切に思った経験がありませんでした。
その時講師の先生に
「夢波ちゃん、恋愛したことないでしょ?」
と言われてしまったことがありました。すごい恥ずかしい!笑
でもそういうのってバレちゃうものなんですね。
もちろん「経験したことがないことしか表現できない役者」なのであれば、役者としては使い物になりません。
犯罪者の役をやらなきゃいけない時に犯罪を実際に犯さないと芝居できないってことになっちゃうので笑
でも、恋愛というのは、多分人生の中で築く人間関係の中で一番エネルギーを使うものだと思います。
自分の中の最大限のエネルギーもって人にぶつかっていくのが恋愛です。
恋愛を経験すると、恋愛のお芝居だけでなく、表現にすごく大きな幅が出ると思うんです。
いろいろな複雑な気持ちを体験して、それを表現できるようになる。
芝居をするために犯罪を犯すことはなかなかできないけど
恋愛を積極的にして、それが表現を豊かにする、というのはあると思うんですよね。
だから役者には恋愛が必要だと私は思っています。
恋愛をしたことがないのが見抜かれてしまうくらいには、恋愛の経験の有無って芝居に影響するんだと思う笑
とはいえ自分一人ではできないので恋愛って難しいんですけどね笑
しようと思ってできるものでもないし。
恋愛のルールは事務所によります
そんなこんなで私は役者として声優にだって恋愛は必要だと思うし
恋愛の経験から出てくるお芝居で素敵なキャラクターが生まれるのであればバシバシ声優さんにも恋愛してもらったほうがいいと思っている派です。
でもやっぱり今は顔出しの仕事が多いし、役よりも声優さん個人が好き、という方も多いので
そういう売り方をしている声優さんの場合は、事務所と個人の間に恋愛禁止の契約があることもあるかもしれません。
これはもう個人の売り方と、事務所によるものです。
ただ、事務所に所属したら声優はみんな恋愛禁止になる、という話ではないよーというお話でした。
読んでくれてありがとうございました。
では。