声優養成所や声優専門学校で学びながら声優を目指している人は
声優の講師の方にレッスンをしてもらうことが多いと思います。
現役で声優として活躍されている方から学ぶことができるのが売りのスクールも多いですよね。
ただ、この声優の講師の方にレッスンをしてもらう時に
絶対に気をつけておいたほうが良いことがあるんです。
それは常に講師に疑問や質問を持ち続けること、です。
質問が多い生徒は教えやすい
これは私が講師のお仕事をするようになってから感じることですが、
質問をたくさんしてくれる人というのはとても教えやすいんですね。
講師、となると1対大勢になることが多いです。
しかし発声の仕方や体の作りなんかは当たり前だけどみんな個人個人全然違うものです。
つまり、一人一人本当は教えたいことが違って、
この人はここが弱いけれど、別の人はそこはできていて、でも今度は別のところが弱い、みたいなことがたくさんあるんですね。
つまり、一緒に学ぶことができるのは筋トレメソッドや
「練習のやり方」の部分であって
「全員これをやったら必ず上達しますよ」というのは正直ないんです。
だから質問をたくさんしてくれる生徒さんは
その人がどこに悩みを持っていて、どんなことが課題なのか、ということが
他の生徒さんに比べると短時間で理解できます。
なので質問をたくさんしてくれる生徒さんは講師側からするととても教えやすいんですね。
さらに言うと、質問をたくさんしてくれる生徒さんはそこでコミュニケーションが生まれますから
より印象に残りやすいです。
生徒さんからしたら講師の先生は一人かもしれませんが
講師側からすると生徒さんはとんでもない数になります。
いろいろな場所で教えている人はたくさんの生徒さんを抱えていますから
全員覚えている、というのも難しい話なんですね。
相手の印象に残るためにもレッスンごとに質問を用意しておくといいかもしれません。
なんでもいいから絞り出すといいと思います。
講師が言っている事が正しい訳じゃない
生徒としてレッスンを受けていると
「講師の先生が言うことをやればいい!」という気持ちになりがちですが
これが一番危険な考え方です。
表現には正解がありません。
声優として仕事をしていくのにも正解がありません。
何が正しい、というのはなくて
その人の感性、感じるままに作り上げていくことが一番大切です。
それでも自分で打ち破ることができない壁がある時のために講師が存在しています。
講師Aさんと講師Bさんでは言っていることが正反対であることもあります。
これは表現の世界ではよくあることで、
私はもともと歌手になりたくてボイトレに小学生のころから通っていましたが
小学生のボイトレの頃から「あの先生とこの先生は言っていることが違うなぁ」と感じることが多々ありました。
そしてわかりやすいわかりにくい、というのも個人差があります。
この先生はわかりやすいけどあの先生の言っていることはいまいちピンとこない。
そんなことがよくあるわけです。
講師も人だし生徒も人ですから、そこに相性があるのは当たり前のことです。
なので講師のことを盲信しすぎず、
自分にとってそれは必要な情報なのか、取り入れるべき考え方なのか、
ということを精査しながら受け取るようにしていってください。
講師の先生が言っていること全てを実行しようとすると
どこかで矛盾が生まれるようになります。
ボイトレに個別レッスンがあるように
本当は声優も個別レッスンにして欲しいですよね。
弱いところはみんな違うし、やっぱりレッスンは1対1のほうが密度が上がります。
なんでも相性がある
今回は声優の講師について相性があるし
一人一人感じ方が違うから…という話をしましたが
これはどんなことにも言えることです。
必ずしもみんなが良いというか自分にとっても良い、というわけではないように
自分が感じる感じ方というは自分だけのものです。
声優業界はそういう自分の感じ方を大切にしていく表現の業界ですから
いろいろなことに疑問を持ち続けることが大切だと思っています。
これは本当に自分に合っていることなのか?
自分が求めているものはこの情報なのか?
そういうことを常に考えていけると
より自分の吸収力が上がるのではないかな、と思います。
読んでくれてありがとうございました。
では。