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声優の仕事を高校のうちからやっていて良かったこと

私が声優としてデビューしたのは高校2年生の時です。

 

小学生の時から歌手に憧れていて、

そこから芸能系のオーディションをたくさん受け、ちょっとしたお仕事をしつつも事務所が正式に決まったのが高校1年生の時でした。

 

約半年養成所のレッスンに通い、その中でオーディションを受けさせてもらって

デビューが決まったのが高校2年生の時です。

 

高校生の時から声優の仕事をしてみて、とてもよかったなと感じることがたくさんあります。

 

声優志望の人で、進路に悩んでいる人も多くいると思うので

今回は私が高校生のうちから声優の仕事をしてみてよかったと思えることについてお話してみたいと思います。

 

社会を見られた

 

高校生のうちから声優としてデビューしてよかったなと思えたのは

高校生のうちから社会を見ることができた、ということでした。

 

当たり前ですが高校生の時に大人が集う飲み会なんて経験したことがなく、

先輩後輩も部活で経験したそれしか自分には馴染みがなくて、高校生のうちから大人に混じって仕事をする、というのはとても刺激的な毎日でした。

 

と同時に、自分が知らなすぎることが多くてとても恥ずかしかったことが多かったです。

 

名刺のもらい方や飲み会の席でのしきたり、といったもの。

 

これは社会に出ればみんなできるようになることだと思うんですが、そういった当たり前のルールも全然知らなくて

なんなら業界のルールも全然知らなくて。

 

普通はスタジオに入ったら「おはようございます」と言わなくてはいけないところ、

音響監督さんに向かって「こんにちわ!」と言ってしまったこともあります笑

 

そういう社会に出る、ということが全然身についてないままに社会に出たもので

ずいぶん周りの方に迷惑をかけましたが、とても優しくいろいろ教えてもらいました。

 

普通だったら怒られそうなことも、みんなが甘やかしてくれたところが大いにあると思います。

 

働く、ということはこういうことなんだ、と高校生の時から思えたし、

それが自分にとって好きなことだったからこそ、「これ以外の選択肢は絶対に選択することはできないだろうな」と思いました。

 

好きなことを早いうちから仕事にすることができたから

一般企業に就職して仕事をする、という選択肢が消えたんです。

 

好きなことで生きていきたいというのはずっと昔からあった気持ちでしたが

本当に好きなことでお金を稼げるようになって、その気持ちがもっと強くなりました。

声優やりたくて就職しませんでした

 

「お金と仕事」を考えられるようになった

 

好きなことが仕事でないうちはそれは自分のただの趣味です。

 

すると、好きなことをどれだけやってもそこに責任も生まれません。

 

でもそれを仕事にしてしまうと、窮屈な部分もでてきます。

好きなことが嫌いになってしまう可能性もあるし、好きだからこそ妥協しなくてはいけないような場面でそれができなくて苦しくなることもあります。

 

仕事をする、ということはお金をもらって成果物を提出する、ということです。

 

声優であれば、お金をもらって声を使った演技をする、ということ。

 

確かにそれは好きなことだけれど、楽しい気持ちだけではやっていけない。

 

お金をもらう限り責任を持って仕事として、真面目にやるところは真面目に詰めていかないと

次はないかもしれない。

 

好きなことだからずっと続けたいけれど、自分の失敗によって好きなことが続けられなくなる可能性もある。

 

そういう状況が苦しく感じる時もあります。

 

最初は好きなことをやってその上お金をもらえるということに不思議な感覚になりました。

でもだからこそ、仕事とお金のことについて人一倍考えることが多くなりました。

 

特に最近は声優業界も単価がおかしなことになってたりすることもあります。

 

自分で仕事を受けて完全に成果報酬制で仕事をしてみると余計にそこが気になるようになってきます。

 

そういう感覚を高校生の頃から持てたことによって自分の仕事の在り方、

仕事に仕方についてものすごく考える時間をしっかり取れたと思っています。

声優のバイトや、無料同然の仕事は絶対にしてはいけない理由

 

学校生活を大切にできた

 

高校生の頃から声優の仕事をしていたので、

高校、大学は声優の仕事と二重生活を送っていました。

 

でもそのおかげで学校生活をものすごく大事にすることができました。

 

声優生活だけでも、学校生活だけでもダメだった気がする。

 

その二つの生活を並行して送ることができたからこそ、競争の全くない学校生活をものすごく愛しく思えたし

ごりごりに競争社会の声優業界を戦っていくことができたのだと思います。

 

良い意味でものすごくバランスが取れていた生活でした。

 

利害関係なく一緒にものづくりができる友達との作品作りは、プロの感覚からしたらいろいろいたらないこともあったけれど

お金が発生しないものづくりは情熱に溢れていました。

 

プロの現場でのものづくりはやっぱりクオリティや現場のみなさんの姿勢、在り方が素人とは全く違います。

 

その違いに気づくことができたのもものすごく良い経験でした。

声優が感じる、仕事でのプロ意識

 

進路について

 

若いうちから声優をやりたいと思っている人にとって進路をどうするか、ということはとても難しい問題だと思います。

 

多くの人は学校なんていかないで声優一本でやっていきたいと思うでしょう。

 

でも私は、学校生活と声優生活を並行してみて

どちらもとても楽しむことができたから、「声優になるなら他のことは全て捨てるべき」という考え方には賛成はしません。

 

そもそも声優は表現者ですから、人生の全てのことが糧となって、自分の芝居の幅を広げてくれます。

 

学校に必ず行け、という話ではないけれど

声優という仕事から離れる時間があるのもいいんじゃないかなと思います。

声優デビューした時の体験をリアルに語ってみる!

 

読んでくれてありがとうございました。

では。

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