声優になりたいという声優志望者の方から相談をされることもよくあるのですがその中でよく質問されることの中に「声優になるにはやっぱり運も必要ですよね?」という質問があります。
確かに最近は声優になりたい人は30万人以上いて、声優の仕事だけで食べていける人は300人以下とも言われていますから、
声優になるのも声優で食べていくのもかなりの確率をくぐり抜けていかなくてはいけない形になります。(これもひと昔前に言われてた数字なので今はもっともっと狭き門になっているかも。)
運。
確かに必要かもしれません。
今回は声優になるのに運は必要なのか、ということについてお話してみたいと思います。
必要ないわけじゃない
これは個人的な見解ですが、声優になるのに運は結構必要だと思います。
運じゃない、完全に実力勝負だ!なんて言い切れるような業界ではありません。
そもそも声優になるために運も必要でしょうけど、そこから声優として活動し続けることができるか、というのもまた運が必要と言える気がします。
声優になることも難しいですが、声優として活動し続けていくことはもっと難しいと思うんですよね。
よく制作スタッフの方たちともお話しするのですが、世の中何がウケるかはよくわかりません。
本当にちょっとしたきっかけで爆発的な人気が出たりすることがあって、特に作品や声優などの芸能業界ではそういう側面が強い気がします。
制作陣が「このアニメが一番面白い!」というテンションで仕事をしていたとしても、いざ放送してみたら「なんでこのアニメが?」というような他のアニメに人気をかっさらわれてしまうこともよくあることです。
最近はネットが普及してきて、コンテンツもたくさんありますから、そもそも視聴者側のニーズも細分化されてきており、爆発的な人気が生まれること自体が稀ということもありますよね。趣向の分散というか。
声優は自分の出演した作品の人気が出ればおのずと自分の声の露出も増えますから、必然的に声優自身の知名度もあがります。
これも結構運だと思います。
世の中にはあまり多くの人に知られていないけど面白いアニメはたくさんありますよね。
私も人生で一番好きなアニメはコードギアスだけど、普段あんまりアニメ見ない人だとコードギアスって言ってわかる人少ないもんな。なんなら世代的にも知らない人増えてるんだろうナ…こわいナ。
面白いから人気が出るってわけでもない。もちろん面白くて人気があるものもあるけど。
人気が出るかどうかって結構そういうところがあるんじゃないかと私は思っています。
でも運も実力のうちという言葉もあるように、運はきっと誰にでも巡ってくるもので、
それを掴むことができるかどうか、ということが一番大切なのではないかなとも思っています。
確かにたなぼた的に降ってくる運もあるかもしれないけれど
自分でアンテナを張って努力することで運を引き寄せることはできるんじゃないかなと思っているんですね。
運を掴むことが大切
私は運に巡り会えるチャンスを自らたぐりよせて増やしていくことはできると思っています。
声優志望者目線で具体的に言うならば「とにかくオーディションを受けまくること」です。
私はもともと歌手志望だったのでアーティスト系のオーディションばかり受けていましたが
声優事務所に所属する前は月に5〜6本オーディションに応募するのが当たり前の時期がありました。
今はネットが普及している分もっとオーディションにも応募しやすくなってるのかな?
(応募しやすいということはそれだけオーディション詐欺のようなことをしている危ないところもあるのでちゃんと詳細は調べてから応募した方がいいと思いますが。)
私はオーディション雑誌を買ってきてそこに掲載されているオーディションを受けていました。
かたっぱしから書類審査に応募してたけど、それだけ応募してたのでもちろんいっぱい落ちてました笑
でも、そのオーディションの中からテレビ出演に繋がったこともあるし、自分の歌をたくさんの人に聞いてもらえるような機会もありました。
その経験が絶対に今に繋がっていると思っています。
それって誰かにやってもらうことではなく、自分が動けば動くほど何かしらのアクションができることなんですよね。
だからこそ、声優になるにはどうしたらいいか、ということを調べるのではなくさっさとたくさんのオーディションに応募してしまうことをおすすめします。
そこで例えば合格を勝ち取ることができなくても、この業界はどこで誰がどんな風に自分を見ているかわからない業界です。
そのオーディションには不合格でもどこかから「こういう仕事をやってみない?」「うちの養成所こない?」という声がかかることもあり得るわけです。
運をたぐりよせるには運に出会える機会をたくさん自分で作ること。
これが大切なんじゃないかなと思うんです。
常にビジネス的な目線を持つ
私が声優にとってとても大切だと思っていることは常にビジネスの目線を持つということです。
声優は仕事をした分だけお給料がもらえる完全成果報酬制の中で生きています。
一般的な「仕事をしたら毎月固定のお給料がもらえる」という仕事とは大きく異なります。
つまり自分の仕事を自分で作っていかなくてはいけません。
そのためにはいついかなる時も、「これを仕事につなげることができないか?」という気持ちでいるのが大切だと思います。
自分で自分を売りこんでいくことも大切ですし、人と何か新しいことを始める、ということに積極的であればあるほど、そういった機会も増えていくと思います。
そういった声優メインで活動していた時の経験があったからこそ
私は今複業をたくさんできるようになったし、バイトをせずに生きていけるようになったんだと思います。
今はコンサルやデザイナーやブログ運営や、本当に声優の活動と並行していろんな複業をやっていますが
こうやってお金をもらって仕事をする、という形を自分で作っていくこともできるんだな、と最近は思っています。
→幸田夢波がフリーランス、経営初心者におすすめしたいビジネス本
運って強くできると思う
そもそもの機会を増やせば運に出会う可能性もあげることができるし
能動的に自分を売り込むことができれば自分を使ってくれる人に必ず出会うことができると思います。
声優になるのに運は必要か?
運は必要です。
でもその運に出会うための努力はできます。
これが私の答えです。
→声優の専門学校の学費ってめちゃくちゃ高いけど、本当にそれでいいの?
読んでくれてありがとうございました。
では。
あくまで個人的な見解ですが笑