ラジオで放送するふつおたを募集するために質問箱を設置しているのですが
先日このような質問をいただきました。

事務所を選ぶ上でどれぐらいの規模感の声優事務所にするか、というのは声優志望の方にとっては大きな悩みの一つなのではないかと思います。
大手にはいっぱい仕事があるけど
確かに大手の事務所に入れば、それだけたくさんの仕事を事務所を抱えていると考えて間違いないでしょう。
名の通った声優事務所というのは、やはり歴史が長く、
歴史があるということは、それだけ今まで多くの仕事をこなしてきた事務所であり、制作側からも信頼される事務所であるということだと思います。
名前を聞いた「おお〜!」となるような声優事務所はやっぱりそれだけ社会的にも信頼されているということだし
制作会社との繋がりも強いでしょう。
ただそういった大手の事務所というのは、事務所自体が大きいので所属している人もたくさんいると思います。
数百人単位で所属声優がいる場合もあるので、事務所自体にたくさん仕事が来ていても、所属者一人一人に分配される仕事量は多くないかもしれない。
大手声優事務所でも、一人あたりに回される仕事の量というのは平均したらあまり多くはないことが多いです。
極端に数人に仕事が集中していたりとか。
たくさん仕事を抱えていて、所属者数が少ないとかだったらいいんですけどね。
大きい事務所に入ったら、それだけ所属してから仕事を勝ち取るまでも大変だということです。
事務所に入ることがゴールではなく、事務所に入ってから事務所の中でも戦っていかなくてはいけません。
憧れの声優さんが所属しているからという理由で声優事務所を選ぶ人もいますが、
その事務所に所属するということはその憧れの声優さんとライバル関係になるということです。
同じ事務所に入ったらその人と同じラインで戦っていかなくてはいけません。
憧れのその人と戦って自分が勝っていく自信もあるでしょうか?
大手は制約が厳しいところも多い
声優事務所は大手になればなるほど大きな組織になっていくので、制約が厳しくなっていくことも多いです。
これは一般的な会社なんかでも同じ事が言えて、
やはり人が多い組織であればあるほど、規律が厳しくなってしまうのは当たり前のことですよね。
大きい事務所さんの方がルールが厳しいなと感じることは多いです。
特に今一番感じるのはSNSの使い方ですね。
ご本人が自由にやっているアカウントもあれば
スタッフさんに制限されて、確認を取らないと発信することができないということもよくあります。
こういったところはやはり大手の方が厳しいです。
もちろんそれが声優として活動していく上で自分を守ってくれることにも繋がるとは思うんですが
やはり自分でやることに自由がきかなくなる部分もあるでしょう。
他にも受けられるオーディションに限りがあったり、個人的な配信活動ができなかったり
いろいろな制約がついてしまうのが声優事務所に所属するということです。
大手はスタッフが足りてないことも多い
大手の声優事務所になると、スタッフさんもまたたくさんいるところが多いですが、
現状では声優をマネージメントする人の数が足りてない、というのが業界全体の傾向です。
かなり大きい事務所でもマネージャーさんが数人しかおらず、そのマネージャーさん数人で所属声優全員を分担して回している、とう感じ。
人数が多くなればなるほど大変ですから、やはり大手の方が人手不足感がある感じがします。
一概には言えないですが、そういう傾向にあるということです。
自分に合う事務所を見つけるために
声優事務所というのは、どんなにいい事務所だとしても欠点がない事務所なんてありません。
人間が運営していることに変わりはないですから、スタッフさんの中に苦手な人がいるかもしれないし、仕事でミスをする人もいるでしょう。
他にも事務所のルールで納得のいかないものがあるようなところもあるかもしれません。
その中で、どの欠点だったら自分が目を瞑れるか、という視点で考えるといいと思います。
そしてそれは自分の感覚でしかわからないことなので、ネットの評判なんかはあまり気にしない方がいいでしょう。
人それぞれ感じ方は違いますからね。
自分の肌感覚でその声優事務所が合うかどうかを確かめるためにも、
その事務所に出向いて説明会を聞いてみたり体験レッスンをしてみたり、何かしらやり取りをしてみる。
そういう実地調査を大切にしてください。
読んでくれてありがとうございました。
では。