演技の練習というのはなかなか一人ではやりにくいものだ、と思っている人も多いと思います。
確かに演技は人との掛け合いによって生まれてくるものが多いですから
一人で練習するのは難しいでしょう。
声優になりたい人は「専門学校に行かなくちゃ」「養成所に入らなきゃ」と思っている人も多いと思います。
ただ、やろうと思えば声優になるための練習は一人でもできるものです。
演技がうまくなるための基礎練習なんかはもちろん一人でできるものですが
今回は基礎練習は「演技の練習」ではなく「演技の練習のための練習」な気がするので割愛するとして
一人でもできる「演技の練習」について
実際に私が行っているものを含めてお話してみたいと思います。
小説や漫画の朗読
声優になるための演技の練習のファーストステップとしてまずおすすめしたいのが
小説や漫画などの朗読です。
「たくさんキャラクターがいるから」という理由で挑戦できない人もいるかもしれませんが
声優の現場では兼ね役をたくさん振られることもありますし、
たくさんのキャラクターを演じてみることによって自分の演技の幅も広がるでしょう。
男性キャラクター、女性キャラクター、どちらも挑戦してみると良いと思います。
女性が男性キャラクターの役を担当することはよくあることですし
男性が高いキーのキャラクターを担当することもあります。
別にどこかに出すものでもないですから
練習するのはタダですし下手くそでもいいので
まずは自分の好きな小説や漫画の朗読をしてみましょう。
どうしても異性キャラクターの声を当てるのが音域的に難しそうなら、
登場人物が絞られている物語を選んでみると良いと思います。
小説や漫画によっては一人語りの多いものがあったり、
シーンによって分ければ練習教材としてとても良い箇所が見つかることもあります。
私の場合は女性キャラクターも男性キャラクターもどちらも練習に使っています。
声優になってから知ったことですが、
原作ありきのアニメのオーディションをやる時なんかは、小説や漫画のセリフそのものがオーディションに使われることが多くあります。
結局小説や漫画の朗読というのは、プロになってからもやることなのです。
なので小説や漫画の朗読を一人でやる、というのは
簡単にできる、プロと変わらない練習方法なんですね。
朗読をする時は、その音声を録音して聞いてみてください。
録音して聞いてみると思っていた雰囲気とちょっと違うぞ?
と思うこともよくあります。
自分が目指している喋りにより近づいていけるように
研究してなんどもチャレンジしてみてください。
アニメを使った練習
声優になりたいという人はアニメを見るのも好きだと思いますが、
普段見ている大好きなアニメも教材にすることができます。
例えば、好きなシーンのセリフを全部書き起こします。
そして今度はアニメをミュート状態で流します。
(音量0にするか消音ボタンがあるはず)
それでセリフ時に口パクを合わせてセリフを話してみる。
もしくは消音ボタンで、セリフの部分だけ消音にすると
セリフ以外の部分の音は消えないのでちょっと臨場感が出ると思います。
演技の練習にもなるし、口パクを合わせる練習にもなると思います。
口パクよりもセリフがこぼれちゃったり、口パクより早上がりしちゃったり、など意外とやってみると難しいものです。
実際のアニメの現場では画が完成していることは少ないので
リアルなアフレコ練習とは少し違いますが
尺の感覚をつかんだり、演技の練習をするには十分良い練習方法だと思います。
面白い人のモノマネ
日常生活で「この人面白いなぁ」と思うような人がいたら
その人のモノマネをするのも演技の練習になると思います。
例えば私、漫才コンビの中川家さんが大好きなんですが、
中川家さんのコントとかはそれに近いものがあると思うんです笑
見たことがない人はぜひ「中川家 ネタ」で動画検索してみてください笑
特徴的な人の言動の特徴を捉えて
それを自分の演技にしてしまう、というのはかなり演技の良い練習になると思います。
いろんな演技を見る
演技っていろんな種類があって
例えばパッと思いつくだけでも
- アニメの演技
- 吹き替えの演技
- 舞台の演技
- テレビドラマの演技
- お笑い芸人さんのネタとしての演技
などなど、いろいろな演技があります。
声優になりたいから声優の勉強をする、というのではなく
演技の引き出しを増やす、という意味でも、普段からこういったいろいろな種類の演技に触れておくことが
演技の練習にもつながるのではないかなと思います。
読んでくれてありがとうございました。
では。