先日、アフレコ倶楽部さんにてゲスト講師を務めさせていただきました!
外画吹き替えの題材を2週に渡ってやらせていただきました。
写真は1週目のレッスン時の様子です。
アフレコ倶楽部とは?
アフレコ倶楽部さんではプロと同じ過程・同じ機材でアフレコシミュレーションが出来るアフレコ特化のWSを毎月開催されています。
アフレコをする10日前にタイムコード付きの動画を配布され、練習し、プロが使用するスタジオでアフレコを行うんですね。
ミキサーさんも付いてくれて、収録後に動画編集をし、参加者に完成物が届きます。
スタジオで自分の声を収録してもらえて、その成果物をもらえる、というのはとても勉強になると思います!
とにかく自分の声を録音して聴いてみるの、すっごく大事だよって私もいつも言ってる。
外画を題材にした理由
今回アフレコ倶楽部さんと相談して、
夢波さんは世界中を旅している国際派声優さんなので、外画はどうですか?
とご提案をいただきました。
これまで実は33カ国を旅しており、レッスンの直前もネパールにおりました笑
海外を旅している時の話は別のブログで書いてるよー!
海外をたくさん回っているからといって外画が得意というわけではないのですが笑
それでも、ちょこちょこ、「実際に海外だと〜」という話はできます。
今回は刑事ものの海外ドラマを題材とさせていただきました。
台本はアフレコ倶楽部さんオリジナル!
なんと題材を決めたのは良いのですが、
こちらの題材、字幕版しかなくて吹き替え版がなかったんですよね笑
やりたいシーンをいくつか抜粋してアフレコ倶楽部さんにお伝えしたところ、台本をイチから作ってくださいました。
え
(なんという熱意と労力…)
シーンごとに台本を送ってくださって、私の方からも
ここはもう少しこういうニュアンスの方がいいかもです…
みたいなことを、色々言わせていただき、台本を一緒に作っていった感があって、私はとても楽しかったです。(ほとんどアフレコ倶楽部さんに作って頂いているのですが笑)
レッスンを通して感じたこと
1週目は、10日前に題材を受講頂くみなさんにお渡しし、映像を見ながらお芝居をして頂きました。
1週目で感じたみなさんの課題は
- 自分1人で出来るはずのチェックが十分出来ていない(チェックが不十分なため演技も疎かになりがち)
- 積極性が足りない
ということでした。
声優はアフレコ現場に行く前に台本とVチェックをして、自分が担当する役がいつ喋り始めるのかをチェックし、その上でどういうお芝居にするか、ということを考えなくてはいけません。
レッスンなので、配役は事前に決まっておらず、この日は挙手性とさせて頂いたのですが、この場合、自分が振られる可能性のある役は全てチェックしていることが前提となります。
1週目では
- 多分チェックし切れていないんだろうな
- チェックが甘いな
という方がかなり多かったです。
その上、
この役やりたい人〜〜!
と聞いてみても、挙がる手が少ない。
実はプロのアフレコ現場でも、たまにキャスティングされていない役があり、
この役誰かやってもらえませんかー?
と言われて、新人がこぞって手を挙げる、というシーンが少なからずあります。
レッスンで手が挙げられないと、多分本番でも手は挙げられない。
というか、そういう時に手を挙げられないタイプの人は、マネージャーさんにも
この人を現場に出すのは難しいかもな
と思われてしまうんですよね。
厳しい話ではあるのですが、現場に出るために必要なお話をさせて頂きました。
この日は私の先輩がたも見学に来てくださっており、アツい話をして頂きました…!
プロの現場でお仕事を続けるって本当に大変なことなんだよね…
私自身もすごく背筋が伸びる日でした。
2週目は収録スタジオで、同じ題材を録音してみます。
1週目を踏まえてキャスティングもし、配役が決まった状態で臨んで頂きました。
私は音響監督をやらせていただきました…!
マイク前にあまり立ったことがない、外画の練習経験がほとんどない、という方が多かったので、とても難しかったと思います。
ただ、多くの方が1週間の短い時間の中でたくさん考えて、一生懸命体当たりしてきてくださってるな、と感じました。
嬉しかったな〜!
実際のスタジオで収録しているので、収録時間もかなり短いのですが、それでもその中で劇的な変化をしてくださった方もいらっしゃり、
頭を悩ませてディレクションしましたが、手応えがあって私はとても嬉しかったです。
食らいついて来てくださったみなさん、ありがとうございました!
2週目に感じた課題は
「いかにセリフを捨てられるか」
ということでした。
みなさん一生懸命演技をしてくださるので、一生懸命言わなくていいセリフもすっごく一生懸命になっていて、
- 口先だけの悪い奴
- ヘラヘラしてて実は敵意がある奴
- あんまり考えないままに発しているセリフ
みたいなのがすごく苦手な印象がありました。
日常の中にも、「適当に喋ってる時」ってありますよね。
スマホいじりながら
ああ、うん。はいはい。…あれ、えっと…なんだっけ?
みたいなこと。
私はよくあります笑(そしてよく家族に「ちゃんと聞いて!」と怒られていますw)
実は生きている中でも、真剣に人と喋ってないことって結構あるもので、そういう「捨てて良いセリフ」が分かるようになると、もっとお芝居に緩急がついて、自然になっていくんじゃないかなと思います。
もっと捨てていいんだよー!
って言ったのに
なんだか、すごく棒読みになっている気がして…
と不安になってしまっている方もいらっしゃいました。
最初はそう思うかもしれないけどね、意外と私たちって普段抑揚なく喋ってるんですよね笑
特に日本語は、抑揚があんまり出ない言語だな、とも思います。
外国人は抑揚オバケさんが多いけど笑(褒めてるよ)
→声優養成所のレッスンでは講師の話を鵜呑みにしないで欲しい、という話
アフレコ倶楽部は模試
アフレコ倶楽部さんは
当倶楽部は模試なんですよ〜!
とおっしゃっていました。
プロと同じスタイルで作品作りをしてみて、今の自分がどれだけのものを出せるか。
確かにこういうやり方をしているワークショップってなかなかないと思います。
声優志望の方にはぜひ、一度受けて頂きたい模試です。
また機会がありましたらゲストに呼んでください笑
今回ご参加頂いたみなさま、見学に来て頂いた先輩がた、スタジオでお世話になったスタッフ様、アフレコ倶楽部さん、貴重な機会をありがとうございました。
講師業のご依頼もお待ちしております〜!
読んでくれてありがとうございました!
ではっ
やっほい!声優ブロガーの幸田夢波です!