運営しているラジオの方でお便りを募集するのに質問箱を設置していますが
先日このような質問をいただきました!
今回は再放送のギャラについてお話ししてみたいと思います。
再放送でギャラがもらえるかは曖昧…
私は声優事務所に所属しているときも新人料金でお仕事をさせていただいていたので、
再放送によってギャラをいただいたことはありませんでした。
基本的には放送1回につきいくらという形ではなく、出演1回につきいくら、という形でギャラをいただいていたので
再放送の場合も再放送されることはSNSなどで知ったり…とかでした。
昔は再放送でギャラが支払われることもあったそうですが、
それをいちいち許可取りしていると作業がえぐいことになるので、そもそものギャラを一律で上げておいて、買い切りの形にする、というパターンが今は多いみたいです。
ただ放送1回につきいくらという形なので、例えば以前収録した音声を
また別の話数で回想シーンなどで使う、という場合は二次使用料のような形で、ギャラをいただけるような仕組みになっています!
そう、基本的には回想シーンは使い回しになるんですよね。
セリフが追加になったりしなければ、既に録音してあるものを使い回します。
日俳連(にっぱいれん)に登録しているランカーは再放送料をもらえるらしい
私は新人の料金でお仕事をさせて頂いてたので知らなかったのですが、
日俳連(にっぱいれん)に登録していて、ランカーになっている場合は再放送があった場合にギャラが入ってくるようになっているそうです。(先輩が教えてくれた)
ただこれも、こちらから請求しなくてはいけない場合もあるそうで、毎回きちんと払われるというわけではなさそうです。
日俳連というのは、役者が安すぎる料金で働かされないために、1本あたり最低でもこれぐらいのギャラを出してくれないと困るようというルールを作ってくれたところで
これに加入していると「最低料金以下で働かされた時に、みんなで抗議してくれるよ」という協会のようなものです。
正式名称は日本俳優連合。
新人料金がアニメ一本15000円、というのがルールのようになっているのも日俳連のおかげ。
しかし今は日俳連に加入していない事務所や声優さんも多く、
日俳連に加入していることで逆に首を絞められてしまうケースも出てきています。
日俳連に入ると新人登録をしてから3年間で絶対にランカーになってしまうので
ランカーになると単価が必然的に上がってしまい、それによって出演本数がガクッと減ってしまう、ということが起きてしまうんですね。
そこをくぐってこそ息の長い声優になれる、ということなのですが
役者を守るために作ったルールが、役者のチャンスを奪っていることもあると思います。
どちらが良いというわけではなく、声優という職業の在り方が今、
大きく変わってきているなと思います。
日俳連のルールが難しい
日俳連のルールが少しずつ変わってきたりもしていて、新人とランカーの間にもう一つ足掛けポジションができてたりして
これは日俳連のことをちゃんと勉強しないといけないなとという感じ。
実際に現役で声優をしていても日俳連のことがよくわかっていない、という人も多いし
私もその一人です。
そもそも事務所が日俳連に加入しているから、所属声優も日俳連に加入する、という流れがあるところもあれば
日俳連に加入するかどうか選べるところがあったり、
本当に多様化してきているなという感じです。
なので事務所に入る時は、こういったところも確認しておいた方が良いかもしれません。
どのようなギャラのもらい方ができるのかということをしっかりと確認した上で声優として活動していくことが大切だと思います。
私はそもそも日俳連という組織そのものを知らないでこの業界に入ってしまったし
それを聞いたのも現場の先輩からで、事務所からそういった話が最初にあったわけではありませんでした。
この業界に入るなら知ってて当たり前、という事なのかもしれませんが
業界に入る前に勉強するのも難しいことですよね。
しっかり確認した上で契約をしましょう!
読んでくれてありがとうございました!
ではっ
そもそも日俳連(にっぱいれん)ってなんぞや