仕事をとるために「飲み会に行かなければいけない」ような風潮が声優業界にはありました。(今はコロナの影響もあって飲み会自体が少ないですが…!)
これは一般的なお仕事でもありがちな風潮かな、とも思いますが
声優業界では特に色濃いもののような気がしていました。
もちろん個人の自由ですし飲み会に行きたくない人は行かなくてもいいんですが、
場合によっては飲み会を断ると「飲み会行かないんだ、ふーん。」みたいな不思議な空気になることもしばしば…
飲み会で仲良くなる
声優は普段、大人数でする収録の時は声優が収録をするアフレコブースと録った音を編集するスタッフさんがいるミキシングブースの二つのスペースを使って収録をします。
声優がいるのはアフレコブースなので、基本的に仕事でおしゃべりをたくさんするのは声優同士になってしまいます。
声優をキャスティングする制作スタッフの方達やクライアントさん側はミキシングブースにいらっしゃるので、仕事中はあまりお話することができないんですね。
なので飲み会の場で、制作スタッフの方達と声優が一緒にお喋りをして仲良くなろうとするわけです。
事務所に所属しているとマネージャー陣も
「営業のためにも、仲良くなれる飲み会には積極的に参加しなさい」という姿勢であることが多いです。
マネージャーさんはよく「夢波、音響監督さんの隣に座ってきなさい」と入れ知恵してくれていました笑
これは決して怖いことではなく、愛情で言ってくれていたことです。
声優に直接ディレクションをくれる音響監督さんの話は私もやっぱり聞きたいし。
新人声優の場合は特にそういう風潮があるかな〜と思います。
お仕事した後に音響監督さんやスタッフさんとお話できるのは勉強になる部分もたくさんあるので、私はこれも大切なことだと思っています。そうやって学んできたこともたくさんあるしね。
やっぱり声優だからって声優側のことばっかり考えてちゃダメだと思う。
スタッフさんたちの思いや作品としてどこに向かっているのか、すり合わせて一緒に走っていけた方が良い作品作りができるんじゃないかな。
スタッフさんがたとお話しすると、別視点で作品を見られてシンプルに面白いとも思います。
飲み会で仕事をとれる?
仲良くなる、お喋りする、というのはまぁ表向きだとして、
自分のことを覚えてもらい、仕事をもらうために飲み会でスタッフの方と仲良くなろうとする方が多いです。
せっかくのアピールタイムでもありますからね。
どれだけ他人の印象に残れるか、ということが大事だと思います。
きっと一般的な会社に勤められてる方も取引先の会社の方との飲み会のようなものがあるでしょうから、そういったこととあまり変わりないんだと思います。
一緒におしゃべりしていて楽しい人と働きたいと思うのが普通ですし。
でも声優の場合は会社と会社というよりは、個人対個人になってくるので、飲み会の数がすごいことになります笑
アニメは特に3ヶ月を1クールとして改変時期が明確にあるので、
一斉に番組が始まって一斉に番組が終わります。
だから番組打ち上げの時期も被っていて、
たくさんアニメに出演されている声優さんは打ち上げのはしご、なんてこともよくあります。
3ヶ月に1回打ち上げラッシュみたいなものがやってくるんですね。
一緒に仕事を作っていく仲間ですから、もちろん仲良くなりたい、という気持ちもあると思いますが、
それがまた別の仕事に繋がったらいいな、とみんなが思っているでしょう。
仕事の細分化、分業化の傾向も強いので、関わってくださってるスタッフの方と仲良くなる機会の多い飲み会は次の仕事につなげる、という意味でもとても大事なのです。
こういったある程度の計算高さは業界で生き残っていくには必要かなと思います。
声優のギャラだけで生きていくのって本当に大変ですからね。
でも正直、私はめんどくさいな〜って思っちゃうタイプ笑
飲み会で仕事がとれるわけじゃない
飲み会行った方がいいよ〜っていう流れで話してきましたが、飲み会で仕事がとれるわけじゃない、と私は思っています。
確かにその場限りは楽しくお喋りできたとしても
仲良くなることがそのまま仕事につながるような甘い世界ではないなぁと感じる。
飲み会でどんなに制作スタッフの方と仲良くなっても、
キャスティングする段階になったら制作側はやはり「作品が売れるようなキャスティング」をします。
そこは実力勝負だったり、大人の事情がいろいろあったり。
だから逆に、無理して飲み会に行かなくてもいいかなとも思います。
行きたくない飲み会は行かない、でいいんじゃないかな。
事務所に所属されている方は事務所の方針なんかもあると思うので、難しい面もあると思いますが笑
飲み会は楽しいのが一番
散々言ってきたけど、私は飲み会が嫌いなわけではありません。
ただし、好きな人と飲む場合に限る。笑
飲み会に行くことに義務感を感じるようになってしまったら、飲み会は楽しくなくなってしまうと思うんです。
だからもっと仲良くなりたい、と思える人たちとの飲み会には積極的に参加します。
ただ飲み会に参加しないことを咎められるような雰囲気ってちょっとおかしいなと思ってしまうんですね。
正直、上の世代の人たちからは、飲み会に参加しないと「なんで参加しないんだ」という目で見られることがありますが、
飲み会に参加するよりもやらなくてはいけないことがあったり、優先させたいことがあることもあると思うんです。(単純にメンツ的に参加したくない飲み会もあるでしょう…(超小声))
そういう時は帰っていいと思う。
私だったら帰るwwwww
行きたい飲み会に行けばいいし、行きたくなければ行かなくていいと思う
飲み会の好き嫌いは人それぞれだと思いますし、感じ方は人それぞれで、お話ししている内容も私個人の感覚でしかありません。
他の業界に比べるとやっぱり声優業界は付き合いで飲みに行く、ということが多いように感じます。
飲み会行った方がいいよ、っていう雰囲気も強めにある気もします笑
でも行きたい飲み会には行けばいいし、行きたくなければ行かなくてもいいと思う。
時代とともに業界全体の風潮も変わったなとも思いますしね。(昔は飲み会あるなら行くのが当たり前みたいな雰囲気は確かにあった)
飲み会に全く参加しない主義の方もいらっしゃいますし、
飲み会に参加しないからといって仕事がなくなるわけではないです。
それはその人の技量によるところが大きいでしょう。
飲み会の参加率なんか関係ないくらい、圧倒的な芝居をしてやればいいんだ!目指すのはそこでしょ!
どんな仕事でも、飲み会への参加が義務感に感じてしまうような流れってなんだか悪習だよな〜と思ってしまうんですよね。
みなさんのお仕事はどうでしょうか?
一緒にご飯食べたり、飲み会したり、というのはやはり自分がしたいと思った時にする、でいいんじゃないかなぁと最近は感じています。
それが直接仕事に響くことって実はそんなに無いんじゃないかな、と思うんです。
2021/09/27追記:
質問箱で以下のような質問をいただいていました。
聞いてくださったのはこちらのラジオかな?
飲み会に関しては確かに私がデビューした頃(もう10年以上前ですが笑)は、飲み会至上主義みたいな人も確かに多かったですし、私もそう思ってました。
でも今はそういう雰囲気もあまりなくなってきているし、飲酒を強要されるということはもちろんありません。
お酒が飲めない方はずっとソフトドリンク。そういう方も結構いらっしゃいます。
行く行かないは自分の判断でいいと思うし、飲み会に行かないからって次からお仕事呼んでもらえないこともないし、むしろそんなことがあるなら、そのお仕事受けない方がいいと思います笑
あまり周りの言いなりになりすぎるのも怖いので、ぜひ「自分がどう思うか」ということを大切にしてください。
でもそもそもコロナ禍においては少人数での分散収録になってしまって、飲み会自体もないですね…それはそれで寂しいものです。
分散収録も多くて、逆に収録後に飲みに行けないの悲しいですよね…
早く状況が落ち着きますように…!
読んでくれてありがとうございました!
ではっ
こえー。