舞台に役者が出演する際はものすごいリスクを背負っています

舞台は出演するのに大きなリスクが伴う
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本業は声優業なのですが、声優も役者であって、

特に今の声優さんはいろんなジャンルの表現に挑戦される方が多く、舞台に出演される声優さんも多いですよね。

 

私も舞台には精力的に出演していた時期がありました。

 

しかし日本の小劇場の舞台に出演するというのはかなりのリスクを伴うものなのです。

 

舞台に出演するのがどれだけリスキーなことなのか、ということについて今回はお話してみたいと思います。

 

台本は出来ていないことがほとんど

 

キャパが1000人を超えるような商業舞台では台本が完成してないというのはありえないことですが、

小劇場ではキャパが50人〜200人程度で、台本が完成していないままに企画が進んでいくことはよくあることです。

 

そういった小劇場でやる舞台というのは基本的には知り合いに出演依頼をしていく方式で出演が決まることが多く、

私も今まで出演してきた舞台は全て演者や脚本の方、演出の方からのオファーでした。

 

本番の約4〜6ヶ月前くらいにオファーが来る感じですかね。

 

それだとだいぶ良心的くらいで、

すでに稽古がぼちぼち始まってるところにオファーをもらうこともあるので本番1ヶ月前に座組と「はじめまして」なんてこともよくあるんですが。

 

台本は加筆されながらの稽古だったりして、本番の1週間前に完成したり、

下手したら本番期間中にごっそり台本が加筆修正される、というのはよくあることです。

 

台本が出来ていない状態で舞台の出演オファーを受ける、ということは

「面白いストーリーの本をやることができるかわからないのに出演を決める」ということ。

 

これってかなりリスキーですよね。

 

出演依頼を受けていざ台本があがってみたらあんまり面白い本じゃなかった…

そんなことになったら「舞台に出演するので観に来てください!」って大きな声で宣伝できなくなってしまいます。

 

だって映画1本より高い舞台にわざわざ観に来てくれるのに、お客様に自分が面白くないと思っているエンタメを見せたくないですから。

 

だから私は過去に舞台を観に行って「面白い」と思えた脚本家さんや

何かしらの信頼を置いている人のオファーしか受けないようにしています。

 

もちろんスケジュールの都合で出演できないこともありますけどね。

 

毎日のように一緒に稽古してエンターテイメントを作る。

だったらやっぱり楽しいもので自信を持って届けられるものでないとやっていけないと思っています。

舞台をやってる声優さんがすごい

 

座組に知らない人が多いことも

 

演出家さんや脚本家さんからオファーをもらう時は

座組に全然知り合いがいない、ということも多々あります。

 

声優の仕事とは違って舞台の場合はみっちり稽古をしますし、週に何度も座組の人と顔を合わせることになります。

そこでやっぱり合う人合わない人いるものです。

 

なのでこれもリスキーなことの一つだと思います。

 

人として合わないからお芝居もできない、ということではもちろんないのですが、

やっぱり芝居に対する熱意が違ったりすると厳しいですね。

 

何のために舞台をやっているのか、みたいなところが大きく違っている人が座組にいたりすると、

割り切った気持ちで芝居をしなくてはいけないところもあります。

 

声優ほど時間がない中で作るものではないので座組の人と深く付き合うことができますが、

その分やっぱり合う合わないが出てくることも多くあります。

声優の人間関係って難しい

 

席が埋まるかどうか心配

 

舞台の場合は運営は赤字スタートになります。

 

舞台をやる劇場を借りて、照明や音響をスタッフさんにお願いして、となると最初にかなり資金が必要になります。

 

そして舞台本番の1ヶ月前くらいにお客様に予約をしていただけるようになるわけですが、

これが蓋を開けてみないとどうなるかわからないんですね。

 

もしかしたら予約が全然こない、ということもあるかもしれないし、

予約はたくさんきても焦げ付きといって予約してくれたのにお客さんが舞台にきてくれないこともしばしばあるので

本番がきてみないとどれくらい儲かるのかがわからないのが舞台なんです。

 

予約システムは予約しても料金が発生するものではありませんから、

劇場にきてもらえない場合はチケット代を回収することもできません。

 

50人規模の舞台で焦げ付きは毎ステージ1〜3枚くらい出るものです。

 

舞台を運営するのも結構難しいんですよね。

 

舞台の出演料がチケットバック制だったりすると役者本人にも影響が出てきます。

舞台の出演料じゃ生計を立てられないのが悩ましい

 

赤字すぎる

 

舞台に出演するのは毎回赤字覚悟です。

 

本番が2日の舞台でも、稽古はだいたい2ヶ月前からはスタートしますし

稽古が終わったら飲みに行く座組も多いです。

 

稽古している間はバイトや仕事はできないし、出演料は2万〜3万あれば良い方で

出演料全くなし、ということだってよくあることです。

 

結局今の日本の小劇場の仕組みでは舞台出演では食べていけないんですね。

多くの舞台役者さんが深夜にバイトをやったりしながら舞台に出演しています。

 

声優も、稽古より仕事を優先させてくれる座組は多いですが、声優の仕事だけでは食べていけないことが多いし、

本番はどうしても仕事は入れられません。

 

バイトは稽古より優先することはできませんから、

少しお金を貯めてから舞台の出演オファーを受ける、という人も多いです。

声優やりながらバイトを掛け持ちしてました

 

舞台の出演って難しい

 

舞台の出演オファーを受けることがどれくらいリスクのあるものなのかということについてお話ししてみました。

 

舞台めちゃくちゃ好きなんですが、出演するのはかなり大変です。

 

特に声優の場合はスケジュールが全然わからない中で出演するのでさらに大変なんですね。

私も声優の仕事と舞台の稽古と学校とバイトで生活がパンクしそうなことがよくありました笑

声優のスケジュール事情

 

それでも役者にとっては魅力的なエンターテイメントでもあるので

中毒性があり、やめられないところがあります。

 

まだ舞台を観に行ったことがない、という人はぜひ劇場で観られる生の舞台芝居の感動を体験しに行ってみてください。

 

読んでくれてありがとうございました。

では。

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声優、アーティスト、デザイナー、当ブログの運営者。 2009年に声優デビュー、2016年声優事務所を退所し、現在フリーランスで活動中。自由に生きられる選択肢を増やし、それを発信するために毎日ブログを更新中。