アニメ制作の現場における仕事の分担の怖さ

仕事の分担
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声優として仕事をしてきたので声優の立場から

アニメ制作現場の仕事の流れについて、今日は話してみたいと思います。

 

アニメ業界の仕事の分担

 

アニメが1本できるにはそれはそれは多くの方が関わっていらっしゃいます。

 

私も実はお恥ずかしながら把握仕切れていないと思います。

 

声優の収録現場そのものの時間は約30人前後(キャストの人数など、時と場合によりますが平均的にそれくらい)で仕事がまわってしまうものですが、

アニメの打ち上げに行くと300人規模の会場であることも多いです。

 

打ち上げに参加できない方だってきっと大勢いらっしゃるでしょうからもっと多くの方が関わってくださってることでしょう。

 

普段お仕事でお会いしてる方々の10倍以上の人数の方が関わってくださってるんだなと痛感します。

 

  • 原画
  • 背景
  • 動画
  • 絵コンテ
  • 仕上げ
  • 制作進行
  • 撮影
  • 演出
  • 設定
  • 編集
  • 音響制作
  • 脚本
  • 監督

把握しきれてないなりにあげてみてもたくさんの役職があって、お仕事の分担がすごいです。

 

アニメ尺も22分ですが、それで作画枚数は多いと1万枚を超えることもあるんだとか…

 

1話で1万枚ですよ?

2万枚超えてるアニメもあります。

すごいですよね。

 

でも打ち上げでお会いするのは大体2〜3時間程度、しかも立食パーティーでみなさん初めましてだったりするのでなかなか声をかけるのは難しくて…

 

一緒に作品を作る仲間なのに、仕事仲間であるみなさんのことをよく知らないまま仕事が終わってしまうことが多く、寂しい気持ちはいつもあります。

 

声優同士はスタジオで会うから会話があるだろう!と思うじゃないですか。

そんな声優同士でさえ、一緒にいる時間はかなり短いんです。

 

だから作品を作るのに全然時間が足りない、まず、人と作品を作るために仲良くなる段階の時間がそもそも用意されてない、と思います。

 

きっと「時間がない中で仕事をこなせる人こそ本物」という考え方もあるのでしょうけど、

私はやっぱり心を届ける作品を作るのに自分の心を通わせることができる人たちと作品を作りたいと思ってしまうんです。

 

最近久しぶりにテレビドラマを1話から最終話まで感想しました。

逃げるは恥だが役に立つです。

 

逃げ恥が一年を通じて顕著な功績を残した作品に贈られる『第41回エランドール賞』の「特別賞」を受賞していましたが、

その時星野源さんが登壇されて「逃げ恥の魅力はチームワークの良さ。本当に家族みたい。」とおっしゃっていました。

 

作品を作る魅力はそこにあるんじゃないかと私は常々思っています。

 

一緒に作ってきた仕事仲間のことを家族のように本当に感じる瞬間が今までにいくつか私にもあって、

そうやってできた作品はやっぱりお客様にも喜んでもらえるし、「仲が良いのがみててわかったよ」と言っていただけることが多いです。

 

アニメを1作品作るのにとんでもない労力がかかるのはわかっているつもりです。

全然制作のことをわかってない私でも絶対に大変と断言できるほどに大変なんだと思います。

アニメーターさんが1週間お家に帰れないことなんてザラだとおっしゃってた。

 

でもやっぱりアニメの仕事を分担して分担して作り上げていくのは作品を作る上で寂しいと感じる時があります。

声優のアニメ作品の番組打ち上げはどんなもの?

 

注目される仕事、声優

 

声優がお仕事で関われる時間はアニメ1話を録るのに約5時間程度です。

早いお仕事だと3時間程度で終わる時もあります。

 

で、

1話作るのに1万枚も絵を描いてくださってる方がいらっしゃるのに、

分担された仕事をこなしてみて、アニメで注目されがちなのは声優なわけです。

 

これが声優の不思議なところだと思います。

 

声優も技術職だから、時間が短いからって誰でもできる仕事ではないのですが、

それでも仕事が分担され分担されしていると労力に対して注目度は違うし、

他の作品を作るために努力してくださってる方がどんなお仕事をやっているのかあまりよく理解できていないまま声優が注目されるのもどうなんだろうと正直思っています。

 

逆にお仕事では身が引き締まりますけどね。

声優が勉強のためにアニメ番組を見る時に見ているポイント

 

仕事の分担による疲弊

 

アニメ業界は特に仕事の分担がたくさんされている業界ですが、それゆえに仕事が滞ってしまってうまくいかないことはよくあるそうです。

 

制作のスタッフの方に聞いたお話ですが、

仕事を分担しているものの生産ラインはあって、どこかが滞ってしまうとその後ろの工程にどんどん響いてしまう…みたいなことがあるようなんですね。

 

自分の得意をそれぞれの方が活かしてやるのが仕事の分担ですが、

どうしても関わる人が多くなるとその仕事を分担した人たち同士の意思の疎通がうまくいかないことも増えてきますよね。

 

ここが結構難しいところだと思います。

 

最近ではフリーランスでアニメーターや監督、演出をやられている方もたくさんいらっしゃいます。

 

もちろんそれでいいこともいっぱいあるけれど、コミュニケーションをとるのがより複雑になることもあるかと思います。

 

聞いてびっくりしましたが、お仕事を途中で放り投げちゃう方も中にはいらっしゃるみたいです。

声優が現場でしんどいと思うこと

 

最後に

 

仕事が大きいプロジェクトになればなるほど、それを分担する大切さもわかるのですが、

やっぱり信頼できる仲間どうし、家族のような人たちの中で温かい作品って育っていくんだろうなと思っています。

 

そういう意味で、フリーランスになったことはとても良いことでした。

 

今までは事務所に来た仕事をいただいていたことが多かったけれど、今は私自身にいただける仕事しかないので。

ブログを含め、自由に発信できることになったことは、特定の方から嫌われることであり、特定の方から好かれることです。

 

とても楽です。

他人に嫌われる勇気をもつことで人生が変わる

 

まぁ仕事量は減るでしょうから良いことづくめではないですが。笑

ただでさえ声優一本では稼げないので。

 

それでも声をかけてくださる方と、良いものを作っていけるように、

分担ではなく「チーム仕事」としてやっていけるようにこれからはやっていきたいと思っています。

フリーランスになって見えてきた一緒に仕事をしたくない人の特徴

 

読んでくれてありがとうございます。

では。

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yumeha
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声優、アーティスト、デザイナー、当ブログの運営者。 2009年に声優デビュー、2016年声優事務所を退所し、現在フリーランスで活動中。自由に生きられる選択肢を増やし、それを発信するために毎日ブログを更新中。