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声優が感じる、仕事でのプロ意識

 

私が声優としてデビューしたのは高校生の時でしたが、

この時一番最初に勉強したことと言っても過言ではないことが「仕事でのプロ意識」というものです。

 

高校生としてデビューした頃は、芸能界に入りたい一心で頑張っている途中で、

バイトもしたことがありませんでした。

 

だから社会に出て働く、ということがあまりよくわかっていないままでの声優デビューで

とても貴重な体験をさせていただいたと思っています。

 

私が社会に出て働いた初めての現場は声優としてのお仕事現場でしたが、

そこで学んだ「プロ意識」というものはのちのちどんな仕事でも共通することなんじゃないかなと思えました。

 

仕事をして働いている人にはそれぞれのプロ意識があると思います。

 

声優としてのプロ意識

 

声優としてプロ意識を持たなくてはいけないな、と思わさせてくれたのは私の初めての現場に同行してくれたマネージャーさんです。

 

アニメへの憧れが強く、まだ素人根性が抜けない私は仕事現場でたくさんのプロ意識を学びました。

 

みんなライバル

 

今まで憧れてきた声優さんたちと、仕事現場で共演させていただくと、

私は内心小躍り状態で、「うわぁ!あの方が喋ってる!日常会話してる!」みたいな気持ちでいてしまったんです笑

 

でもよくよく考えたら

自分もその中の一人としてその作品に参加させていただいている身なわけで、

そんな感情は仕事をする上では不必要な感情なんだなと思いました。

 

もちろん憧れる気持ちがあってもいいのですが、

ただ一緒に作品を作っていく声優さんはその仕事の現場では同僚であり、

かつその作品を離れたらライバルなんです。

 

声優がちゃんと仕事として成り立って生計を立てるというのはとても難しいことです。

 

だからこそ、そういったとんでもなくすごい人たちと同じ土俵に立って競っていかなくてはいけない、というのが声優業界です。

 

憧れや尊敬はもちろんあってもいいのだけど、

「この人を超えてゆきたい」くらいの気持ちをいつも持っておかなくちゃいけないんだな、と感じたんです。

アフレコ現場でヒヤッとする瞬間

 

自分の技術にお金をいただく

 

声優というのは言ってみればクリエイターみたいなもので、

何か目に見えるモノを売って商売をしているのではなく、

自分の技術を評価していただいて、それに見合うお金を頂戴する、という仕事です。

 

だから自分がお客様に届けるものはそのお金に見合ったものでなくてはいけない、というプロ意識が芽生えました。

 

まぁその逆も然りなんですが。

 

収録の現場では基本的に仕事で相対するのは制作側の方、つまりクライアントさんなので、

お恥ずかしい話ですがなかなかこの意識が芽生えるまでは少し時間がかかりました。

 

デビューしたての頃は「声優の仕事がただただ楽しい!」という気持ちばかりだったんです。

 

でも直接、応援してくれるファンの方から

「出てるアニメのDVD買ったよ!」とか「歌ってる曲、ダウンロードしたよ!」と言ったお声をいただけるようになって、

やっと「私は誰かにお金を払っていただける仕事をしているんだ」と思えるようになったんです。

 

だからこそ、お金を払っていただける価値があるものを提供していかなくてはいけない、という気持ちが本当に増していきました。

 

特に、目の前でお客様が見てくださる舞台の現場ではその意識が高まっていったように思います。

 

舞台ってチケット代高いですからね。

私もよく舞台観に行きますが、正直「観にいかなければよかった」と思う舞台もたくさんあります。

 

だから自分が出演する舞台は自分が胸を張ってチケット代を払っていただけるような舞台にしなくちゃ、と思って。

 

 

 

そんなこんなで声優の仕事や舞台などの表現の場を並行していくことでできてきた意識が

「誰かがこのお金を払っても満足してもらえるようなものを提供していかなくてはいけない」というプロ意識です。

 

自分が楽しい、という気持ちだけじゃいけない。

 

ただ作品を作るのは一人ではないですし、

自分はモノヅクリが行われてる現場に参加させていただく人間の一人なわけで、プロデュースをする人間ではありません。

 

そういった意味で歯がゆい思いを仕事ですることはたくさんあるし、でしゃばって意見して嫌われることもいっぱいあります。笑

声優はランクでギャラが変わるその仕組みと問題点

 

仕事としてのプロ意識

 

謙虚な姿勢は甘えでもある

 

私がやってることは声優の仕事ですが、

どんな職業においてもプロ意識ってとても大切なんだと思います。

 

「自分はまだまだだから〜」と謙虚に思うことは、実は自分に対しての甘えなんじゃないかとも思っています。

 

新人だから、とかまだ若いから、とかそんなことは関係なくて

自分がやってる仕事に対して対価をもらっているなら、それだけの仕事をしなくてはいけない、というのはどんな仕事にも共通することだと思います。

 

昔バイトをしていた時に

「どんなに時給が安いからって突然休んだり、連絡がとれなくなったりっていうのは人としてどうかね」

と店長さんが言ってる時がありました。

 

まさにその通りだと思っていて、どんな仕事であれ、お金をもらったらプロなんだと思います。

 

アマチュアとプロの差って「その仕事にお金が支払われるかどうか」だと思うから。

 

だからこそ、自分の技術にそれ相応の価値が支払われるように、自分の仕事の価値を自分でも把握しておくことが大切で

とくにフリーランスや自営で仕事をしていくなら、自分に来たお仕事のお話を自分で精査できるようになっていかなくてはいけないと思います。

声優ってどこからがプロなんだろう?

 

プロ意識が仕事のモチベーションに

 

仕事にプロ意識をもてるようになってくると、その気持ち自体が仕事のモチベーションにもなると思います。

 

「自分がやる仕事がどんな人に届いて喜んでもらえるのか」ということから逆算して考えていくと、

おのずと仕事で持たなくてはいけないプロ意識の在り方もわかってくると思うし

誰かに喜んでもらいたいと思いながら作っていく仕事はとても楽しいです。

 

本来仕事ってそうあるべきだよなぁと、常々思います。

疲れた顔して仕事したくない。

声優の仕事でやりがいを本気で感じる一瞬

 

楽しいだけでは、だめだ。

 

つらつら語ってきましたが、私自身仕事に対するプロ意識はまだまだだと思っています。

 

仕事楽しいので。

ついつい楽しいだけになってしまいがち。

 

でもだからこそ、楽しいと思える仕事をちゃんとお金にしていきたいし、

そのための信頼関係を築いて行きたいし

楽しい仕事を自分の力でマネタイズしていく段階でもっともっとプロ意識って育っていくんじゃないかなと思っています。

リアルに「好きなこと」を「仕事」にする方法を考えてみた

 

読んでくれてありがとうございます。

では。

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